本屋さんを開催する技術(SRE NEXT 2025 IN TOKYO)
技術イベントにおいて趣味で本屋をやっているささだです。
さて、レポート5回目です(過去の記録はこちらから → @. bookstore | @. bookstore site)。
SRE NEXT 2025 IN TOKYO で出店させていただきました。
最初に、今回の結果とあわせて5回の変遷を書いておきます。
技術イベント | 日数 | 参加者数(だいたい) | 仕入れた点数 | 仕入れた冊数 | 売れた冊数 | 売れた冊数 / 人数 | 売れた冊数 / のべ人数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
Kaigi on Rails 2024 | 2 | 600 | 16 | 65 | 65 | 0.11 | 0.05 |
東京Ruby会議12 | 1 | 300 | 40 | 99 | 66 | 0.22 | 0.22 |
RubyKaigi 2025 | 3 | 1500 | 99 | 498 | 494 | 0.33 | 0.11 |
関西Ruby会議08 | 1 | 280 | 22 | 65 | 57 | 0.20 | 0.20 |
SRE NEXT 2025 IN TOKYO | 2 | 600 | 30 | 145 | 141 | 0.24 | 0.12 |
今回もいっぱい売れましたねぇ...。
準備
きっかけ
今回は、「RubyKaigi 2025 で本屋を見て、楽しそうだった」という理由でお声掛けいただきました。ありがとうございます。もともと、Ruby 以外のイベントも勉強しに行きたかったので、大変ありがたかったです。
運営の皆様には、事前準備にもいろいろとご協力いただきました。この場を借りて御礼申し上げます。
オライリー様の本が多いだろうから、出版社に直販してもらったらどうか、など提案してはいたのですが、複数出版社に頼むのも大変だろうから、ということで、弊本屋にご依頼いただきました。
選書
選書は、SRE 関連の本をよく知らないので、だいたい運営の皆様や、声をかけた人にお任せしておりました。
SRE NEXT 2025/選書 - Google Sheets
ご協力いただきました皆様にはありがとうございました。
基調講演のお二人の本「詳解 システム・パフォーマンス 第2版」と「【改訂新版】システム障害対応の教科書」を、それぞれ 40冊、30冊仕入れました。最初、20部ずつだったんですが、話を聞いていると、全然足りない、という感じだったので、増やしたのですが、いやぁ凄い、結局完売しました。ついうっかり私も前者を買ってしまった(サイン貰っちゃった)。
二日目の午後に売り切れたので、本当にちょうどよかったみたいですね。
仕入れ
今回は、ほぼオライリー様と技術評論社様にお世話になりました。
(あと、インプレス様、ラムダノート様からすこし)
お世話になりました。
スタッフ
毎回新しいことをしようと思っている本屋運営なのですが、今回は「協業」でした。技術イベントで本屋を同じように模索されている lacolaco さん(see also 今年はじめた本屋活動のまとめ | lacolaco's marginalia)に声をかけて、二日目に手伝っていただきました。
また、今回も STORES 社内から2人、それから osyoyu さんが手伝ってくれました。皆様ありがとうございました。
備品
今回は新装備として、ハンドスキャナーを導入しました。6万円! 高い!!! レジでバーコードをピッとするやつです。新しいこと2つ目。
レジ端末として利用している iPad pro の調子が悪くて、タップしたのにタップできない、みたいな症状が出てきていて、スキャナがあれば、その不具合を回避できるかな、と思ったためです。
(本屋のあいだは問題なかったんですが、その後、勝手に入力をするようになっちゃって、さすがに買い替えるかなぁ、でも高すぎるなぁ、などと懊悩しています)
つながらないなぁ、なんでかなぁ、とかガチャガチャやってたら、初期化してうまくいったので、利用できました。
ちなみに、本の裏側には2つのバーコードがついていて、これを書籍JANコードというそうですね。上がISBN、下が日本独自の図書分類と税抜き本体価格、を埋め込んでいるそうです。
本屋だと2段ピッとやっているのを見ますが、今回は上段の ISBN を STORES レジ(POSレジの導入なら、無料ではじめられる STORES レジ)に登録して、ハンドスキャナで商品入力してみました。最初、STORES レジにスキャナを登録するだけでも大変だったのですよね。
決済システム
今回も STORES 決済とレジを利用しました。もう慣れたけど、今回もレジの有料プランを使いました。というのも、ハンドスキャナを使うには有料プランじゃないといけないんですよね...。
STORES(disclosure: 私の所属している会社)の最近の料金プランとして、スタンダードプラン(スタンダードプラン | STORES(ストアーズ))というのがあるのですが、これは月額3,300円を払って、いろんなサービスを使えるようにする、決済手数料もだいぶお得になる、なかなかお得なプラン(再掲:私の所属している会社の話です)なのですが、これ1年間縛りなんですよね...。非定期に開くお店にはちょっと厳しい。
ということで、1か月5,000円の STORES レジを、お金払って契約したのでした。忘れないように7月中に解約しています。
割引
初めてのこと3つ目。今回1割引きで参加者の皆様にご提供することになりました。1割を SRE NEXT 様から補填いただく、というお申し出を頂いたためです。「参加者のスキルアップのためにも本を買ってほしい」という思いかと思います。
さて、再販制度(正式には再販売価格維持制度)が気になる人もいると思います。「え、本って定価じゃなく売ってもいいのか」って。今回は2点から大丈夫だと判断しています。
-
- そもそも出版社から仕入れの段階で「値引きOK」と確認している
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- 運営側から1割引き分を補填いただいているので、結局定価販売しているのと一緒
正直 2 はあんまり自信がないのですが、とりあえず 1 があるので問題ないはず。多分。
STORES レジには割引つきで登録する仕組みがあるので、割引販売自体は何も苦労なくできました。
結果
開催の様子
圧倒的な「詳解 システム パフォーマンス 第2版」の存在感。
最後は片づけて撤収です。
売り上げ
- 仕入れた点数: 30点(今回は同人誌なし)
- 仕入れた冊数: 145冊
- 売り上げ合計: ¥622,776
- 経費
- 商業誌仕入れ:¥499,101
- 決済手数料: ¥17,387
- その他経費: ¥79,473
- 収支: ¥23,321
ありがたいことに、今回もほとんど売れました。1割引きの効果も多分すごく大きかった(SRE NEXT から補填頂いた金額は6万円くらい)。6万円で提供する価値としては、なかなかではないでしょうか。私も本が売れて嬉しい。
返本4冊分は、これもセブンイレブンにいってヤマトの 宅急便をスマホで送る | ヤマト運輸 サービスを利用して、問題なく返送できました。
収支としては、+2万円くらい。今回のあがりはほとんどハンドスキャナ(6万円)で消えました。
アンケート
今回もアンケートを募りました。お答えいただきましてありがとうございました。回答は10件。
いまだに現金がないと困る、と答えた人はいない。
Ruby 関係のイベントだと、「自分も何か」という答えがあるんですが、コミュニティが違えば解答も違う面白い感じ。
自由に感想をおよせください
- 今回は本当にありがとうございました!最高です!
- キーノートの人のサイン会は最高
- サイン会含めて、ご提案いただき、本当にありがとうございました🙇
こちらこそありがとうございました。
まとめ
今回も本屋をやらせていただきまして、ありがとうございました。とくに事故もなく、無事に出店することができました。
今回は、気になる発表をそこそこ聞けて良かったです(Brendan Greggさんのキーノートは、さすがって感じだった)。というか、本屋ブースからネットワーク配信されているのを結構見てました。
たまには知らないコミュニティのイベントに行くのもいいものですね。また機会があったら行きたいな。
今回は新しいことを3つ(協業、ハンドスキャナ、割引)、あ、Ruby コミュニティ以外で開催というのもあわせると4つですね、できました。今後とも面白おかしく続けていければと思います。
宣伝
技術イベントでの本屋のご用がありましたら、よかったらお声掛けください(技術イベントで技術書の販売をしませんか? | @. bookstore)。まぁ、私がやる必要もないので、似たような試みがどんどん広がるといいと思っています。
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