長文の英語のドキュメントを日本語に翻訳してKindleで読む
はじめに
長文の英語のドキュメントをじっくり読みたい時にKindleで読む方法を紹介します。
ネット上には良質のブログ記事がありますが、長文の場合はPCの画面ではなく、スマートフォンやKindleに入れてじっくり読みたいものです。
Kindleなら、電車の中でじっくり読むこともでき、どこまで読んだかという情報も同期できます。
私のベストプラクティスの手順が確立しましたので紹介します。
ブラウザで表示中のコンテンツを画像も含めてKindle化できるのがポイントです。
以下は、最近見つけた良質なブログ記事の例です。このような長文の英語記事をKindleで読んでいます。
かなりの長文ですが、非常に価値のある記事です。特に1つ目のリンク記事は『ChatGPTの頭の中』という書籍として販売されています。
- What Is ChatGPT Doing … and Why Does It Work?
- Will AIs Take All Our Jobs and End Human History—or Not? Well, It’s Complicated…
- Generative AI Space and the Mental Imagery of Alien Minds
用意するソフトウェア
Webブラウザ
- Google Chrome(Windows版)
ブラウザーで表示しているコンテンツをマークダウン化するもの
- Visual Studio Code
- UNOTES (Visual Studio Codeの拡張)
マークダウンファイルを日本語に翻訳するもの
どのような翻訳ツールでも良いですが、私はSumibiを使っています。(ChatGPT APIの契約が必要)
特にこだわりがなければ、ChatGPTに直接ペーストして翻訳しても良いでしょう。
日本語のマークダウンをHTMLに変換するもの
- Pandoc (私はUbuntu22の標準パッケージを使っています)
手順
英語のマークダウンファイルを作成する
- Visual Studio Codeを起動します
-
UNOTESで、新しいMarkdownドキュメントを作成し、WYSIWYGモードの画面を開きます。
以下は、a.mdというファイルを新規作成した状態です。
- コピー元のブログコンテンツをGoogle Chromeで開いた状態にします。
- マウスでブログコンテンツ全体を範囲指定して、クリップボードにコピーします。
- クリップボードの情報をUNOTESのドキュメントにペーストします。
このUNOTESの素晴らしい点は、ブラウザで表示しているコンテンツの文書構造と画像をそのままマークダウン構文にしてペーストしてくれるところです。
『markdown』タブで直接マークダウンを編集できます。
英語のマークダウンファイルをコピーして、日本語の翻訳用のマークダウンファイルを作る
ここでは、英語のマークダウンファイルが a.md というファイル名で話を進めます。
日本語翻訳用のマークダウンファイルとして a.md を a.ja.md というファイル名に複製します。
マークダウンの内容を日本語に翻訳する
a.ja.mdの内容を日本語に翻訳してください。
どのような翻訳ツールを使ってもかまいませんが、markdownの構文が壊れないように英語の部分を日本語に翻訳してください。
ChatGPTがあればそれを使っても良いですし、好みの翻訳ツールを使ってください。
作成したマークダウンファイルを、HTMLファイルに変換する
Pandocを使います。
Pandocに--self-containedオプションを指定し、画像をHTMLのimgタグにbase64文字列として埋め込むのがポイントです。
そうすることで、HTMLが1ファイルとなり、Kindleにそのまま転送できるようになります。
- Ubuntu 22を起動します
- コンソールを開きます。
- Windows側で生成したHTMLファイルを以下のコマンドでHTMLに変換します。
入力がa.ja.mdで出力がa.ja.htmlです。
pandoc --self-contained -f markdown a.ja.md -o a.ja.html
Kindleに転送する
Web上のSend to Kindleを使ってHTMLファイルをアップロードしてください。
Send to Kindle
Kindleで読む
自分のKindleライブラリに登録された後は、Amazonで購入した電子書籍同様の読書体験ができます。
iPhoneのKindleアプリやKindle Paperwhiteでどこまで読み進めたかを同期してくれて便利です。
iPhoneとKindle Paperwhiteでの表示
- iPhoneのKindleアプリでの表示
- Kindle Paperwhiteでの表示
以上です。
良いKindleライフを!
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