BudouXをFlutterで動かしてみた

BudouX

つい先日 Google Developers Japan ブログで BudouX についての記事が公開されたこともあり、バズっていましたね。

https://github.com/google/budoux

リポジトリを見てみると、（2023/09/26 現時点では）Python、JavaScript、Java に対応しているようです。
実装自体はとてもシンプルだったので、Dart に移植して Flutter で動かすとどんな感じか試してみました。

BudouX-Dart

https://github.com/KoheiKanagu/budoux-dart

導入方法は README を参照いただければと思いますが、分かち書きした結果はList<String>で返ってくるので、Text と Wrap でくくってあげるといい感じに改行されるようになりました。

final budouX = BudouX(
  await rootBundle.loadString('packages/budoux_dart/models/ja.json'),
);

return Scaffold(
  body: DefaultTextStyle(
    style: const TextStyle(
      fontSize: 48,
      color: Colors.black,
    ),
    child: Column(
      mainAxisAlignment: MainAxisAlignment.center,
      crossAxisAlignment: CrossAxisAlignment.start,
      children: [
        const Text('今日はいい天気ですね。'),
        const Divider(),
        Wrap(
          children: budouX
              .parse(
                '今日はいい天気ですね。',
              )
              .map(Text.new)
              .toList(),
        ),
      ],
    ),
  ),
);

アプリにハードコードしているような文字列の場合は、アプリ実行時に分かち書きせずとも、公式の Python なり JavaScript なりの実装を使って予め分かち書き済みの文字列を用意しておくやり方もあると思います（管理は大変になりそう）

BudouX のアルゴリズム自体は重い処理ではないので、前述のように build() 内で実行しても大した影響はないと思いますが、どうなんでしょうか？
CSS では次のようにすれば動的に分かち書きしてくれるそうなのでパフォーマンスへの影響は大したことないのかもしれませんね。

CSS で word-break: auto-phrase と指定された部分が BudouX によって分節区切りで折り返されるようになります。

Google Developers Japan: BudouX: 読みやすい改行のための軽量な分かち書き器

Dart への移植

Dart への移植は Java 版を参考にさせていただきました。

https://github.com/google/budoux/blob/main/java/src/main/java/com/google/budoux/Parser.java

とは言え、ほぼそのままコピペしただけで、強いて言えばtotalScoreは予め計算するようにしたぐらいの変更点ですね。

https://github.com/KoheiKanagu/budoux-dart/blob/main/lib/src/budoux_dart.dart