SteamDeckで開発環境を整える備忘録
はじめに
SteamDeckで開発環境を整える設定などのナレッジをまとめます。
(デスクトップモード、CLI関連の操作をまとめています。)
(noteに投稿したものをより詳細にまとめたものです。GUI関連、細かい設定関連はこちらに載ってます)
参考サイト
公式Q&A:
ArchLinux Wiki:
SteamDeck固有
常時デスクトップモードで起動する
steamos-session-select plasma-x11-persistent
.desktopファイルに登録しておくと楽
#!/usr/bin/env xdg-open
[Desktop Entry]
Name=Desktop Mode
Exec=steamos-session-select plasma-x11-persistent
Icon=steamdeck-gaming-return
Terminal=false
Type=Application
StartupNotify=false
参考:Is there a way to always start Steam deck in desktop mode? : r/SteamDeck
ゲームモードに戻す
steamos-session-select gamescope
- デスクトップモードからも、ゲームモードの画面を表示することができる
- Steamアプリ / 表示 / BigPictureモード
初回起動時のロック画面を設定
-
デフォルトだと、ゲームモードのパスワードによってロックされている
-
デスクトップモードで常時起動すると、初回起動時に自動ログインされてしまい、ロックされない
-
etc/sddm/steamos.confから設定
-
Autologin / User を空にする
[Autologin]
Relogin=true
Session=gamescope-wayland.desktop
# disable
User=
スリープ復帰時のロック画面を設定
-
起動時とは別で設定が必要
-
こちらはKDE設定から設定可能
-
「設定 / セキュリティとプライバシー / スクリーンロック」
- 「画面を自動的にロックする」
- 「スリープからの復帰時にロック」
設定
パスワード設定
passwd
localeを日本に設定
- etc/locale.genで、jaをコメントアウト
...
#ja_JP.EUC-JP EUC-JP
ja_JP.UTF-8 UTF-8
#ka_GE.UTF-8 UTF-8
...
- sudo locale-genを実行
sudo locale-gen
- locale.confにjaを設定
LANG="ja_JP.UTF-8"
キーボード日本語化
Discover経由
-
flatpak(Discover)でfcitxをインストール
- fcitx5, fcitx5用のMozc
-
.xprofileにfcitxを設定
export GTK_IM_MODULE=fcitx
export QT_IM_MODULE=fcitx
export XMODIFIERS=@im=fcitx
コマンド経由(Distrobox)
Distrobox経由でアプリで日本語入力する場合、別途インストールする必要がある
参考:SteamDeck の Linux Desktop で日本語入力環境を作る | ホイール欲しい ハンドル欲しい
- 下記パッケージインストール
sudo apt install fcitx5 fcitx5-mozc
- 「Discover経由」同様に.xprofileの設定
- ソフトを開いて、入力時に半角/全角で切り替え
flatpak
インストール先
フラットパック/フラットパックアプリはどこにインストールされますか? : r/flatpak
/.local/flatpak/app
/var/flatpak/app
コマンド
# 一覧取得
flatpak list
# アプリのみ一覧表示
flatpak list --app
# 現在のユーザーにのみインストールされたアプリを一覧表示
flatpak list --user
# 検索表示
flatpak list | grep <検索キーワード>
pacman
-
容量が少ないため、利用しづらい
- 後述のdistroboxで対応するのが無難
-
インストール先:/user/bin
- キャッシュ:/var/cache/pacman/pkg
- pacman経由でインストールしたものを確認する場合、ここから確認
- キャッシュクリアしたら消える
- キャッシュ:/var/cache/pacman/pkg
-
インストール容量:5GB
pacman有効化
# 有効化
sudo steamos-readonly disable
# 無効化
sudo steamos-readonly enable
初期化
まず下記コマンドを実行しないと、パッケージのインストールができないっぽい
sudo pacman-key --init
sudo pacman-key --populate holo
コマンド
# パッケージ検索
sudo pacman -Ss fcitx5
# ローカルのパッケージ確認
sudo pacman -Qs fcitx5
# 一覧
sudo pacman -Q
# インストール
sudo pacman -S fcitx5-im fictx5-mozc
# アンインストール
sudo pacman -R [パッケージ名]
# 依存パッケージと一緒にアンインストール
sudo pacman -Rs [パッケージ名]
開発環境用コンテナを整える(Distrobox)
コンテナ利用理由
- ArchLinuxで利用されるパッケージマネージャであるflatpak, pacmanに存在しないパッケージを利用したい場合
- pacmanのインストール容量が少ないので、コンテナ上でaptを利用したほうがいい
Distroboxについて
- LinuxOS上で異なるディストリビューションを利用することができるツール
- コンテナのサンドボックス化ではなく、共同でフォルダを使う感じ
- 内部的にdocker or podmanを利用してコンテナ利用する
Distrobox導入
- SteamDeckには、既にDistroboxがインストールされている
- コンテナ起動時に適用される設定ファイル(.distroboxrc)を作成する必要がある
- コンテナ内のGUIアプリがホストの画面に描画できるようにする
- PipeWire(オーディオ、ビデオサーバー)アクセス時の問題回避
xhost +si:localuser:$USER
export PIPEWIRE_RUNTIME_DIR=/dev/null
コンテナ作成
distrobox create --name <コンテナ名> --image <ディストリビューション>
distrobox create -i debian:latest
一覧確認
distrobox list
コンテナに入る
distrobox enter <コンテナ名>
distrobox enter debian
コンテナ削除
distrobox rm <コンテナ名>
distrobox rm debian
コンテナの場所
- ~./local/share/distobox
- 存在しない?
- 下記コマンドで確認可能
echo $XDG_DATA_HOME/distrobox
ソフト、パッケージの導入
VSCode
- .debを上記からダウンロード
- インストールコマンド
sudo apt install ./<file>.deb
- 自動更新有効化コマンド
echo "code code/add-microsoft-repo boolean true" | sudo debconf-set-selections
NodeJS, npm
- apt経由ではなく、nvm経由でインストールする必要がある
- 公式の手順だと、途中でエラー出る
- 一回ターミナル再起動で行ける
- nvmダウンロード、インストール
# nvmをダウンロードしてインストールする:
curl -o- https://raw.githubusercontent.com/nvm-sh/nvm/v0.40.3/install.sh | bash
- 再起動
- インストール
# Node.jsをダウンロードしてインストールする:
nvm install 22
# Node.jsのバージョンを確認する:
node -v # "v22.19.0"が表示される。
nvm current # "v22.19.0"が表示される。
# Verify the Node.js version:
node -v # Should print "v22.19.0".
# npmのバージョンを確認する:
npm -v # "10.9.3"が表示される。
その他
空き容量確認
df -h
PATH確認
echo $PATH
パッケージの場所確認
which node
Windowsソフトを利用
- q4wine
- winetricks
というソフトを利用して、Windowsソフトを利用することができます
ただ、完璧に動作することができないことが多いです。
.NETアプリ対応のためのセットアップなどが面倒なので、普通にWindowsPCで利用するのが手っ取り早いと感じました。
詳細:
トラブルシューティング
You might still be able to extract the contents of this AppImage
- AppImageを起動しようとすると出るエラー
- 起動に必要なfuseというパッケージをインストールすることで解決
sudo apt install fuse
参考:https://arimasou16.com/blog/2025/06/28/00577/
tty
変にいじったらデスクトップ環境にログインされなくなったときの対処法
- Ctrl + Alt + F1:通常のデスクトップ環境
- Ctrl + Alt + F4 ~ F6:CLI環境
ログイン方法:
ID: deck
Pass: passwd で設定したもの
オススメ周辺機器
基本的にマルチポイントBluetoothの周辺機器をオススメします。
また、HDMI接続, LANケーブル接続を可能にするドックもあると便利です。
キーボードは折りたたみでポータビリティ高めのがオススメです。
さいごに
ポータブルPC最高です。オススメです。
布団でうつ伏せになりながらPC触れるのが最高です。
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