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Cursor で Excel 一括編集を効率化!〜セキュリティチェックシート版〜

2025/01/15に公開

こんにちは。
株式会社キカガクでソフトウェアエンジニアをしている石橋です。

現在弊社では AI を活用した業務効率化に注力しており、その一環として今回は Cursor を使った、Excel への入力業務を効率化させる方法について紹介します。

必要なもの

  • Excel などの表計算ツール
  • Cursor

※ 本記事では Cursor の利用を前提に記載していますが、「VSCode (GitHub Copilot Edits)」や「Cline」などでも同様の作業が可能です。

今回のモデルケース

株式会社キカガクでは、企業様向けにLMS(学習管理システム)「キカガク for Business」を提供しており、本サービスの利用前にセキュリティチェックシートの記入をお客様よりご依頼いただくことがあります。
記載されている事項は各社似ていますが、Excel のフォーマットは各社異なるため「記載するべき内容はだいたい決まっているのに手動でしか記載ができず業務効率化が難しい」という課題がありました。
今回はこのセキュリティチェックシートをモデルケースとして紹介していきます。

※ 経済産業省より「クラウドサービスレベルのチェックリスト」が公開されていますので今回はサンプルとしてこちらのセキュリティチェックシートを利用します。

Excel への入力を Cursor で効率化する手順

Excel を CSV 形式で保存

Excel の xlsx 形式は Cursor Composer で編集ができないため、まずは入力したい Excel シートを CSV 形式で保存します。
Excel > ファイル > 名前をつけて保存 > CSV を選択

※ ここでは input.csv というファイル名で保存します。
※ Excel 内にセルの結合などがあってもそのまま CSV として出力しても大丈夫です。

Cursor に CSV を取り込み

Cursor を開き、先程の CSV をドラッグ&ドロップで取り込みます。
また、記入にあたりリファレンスとなるようなものがあればそちらも取り込んでおくと良いです。
ディレクトリ構成のイメージとしては以下のとおりです。

- references
  - よくある質問回答集.md
  - その他なにか資料があれば...
- input.csv

Cursor Composer を利用し CSV に書き込み

今回は以下のようなプロンプトを Cursor Composer で実行します。

input.csv の E,F 列に回答を記載してください。

回答の際は以下のルールに従ってください:

1. references を参照元として使用してください。

2. 上記に記載がない情報については、以下の形式で推測による回答を記載してください:
   "■■■リファレンスなし■■■ [推測による回答]"

3. 推測による回答は、以下の点に留意して作成してください:
   - サービスの性質や一般的な運用方法から妥当な内容を推測
   - 既存の回答や方針と矛盾しない内容

CSV を確認し、Excel 原本に貼り付け

input.csv を Excel で開くと回答が記載されていることが確認できます。
※ 今回はブログに掲載する都合上、画像に記載の内容は株式会社キカガクが提供するサービスに則ったものではなくサンプルとして AI により出力された内容です。

誤った情報が記載されていないか確認し、Excel 原本に回答を貼り付けます。

これで Excel の入力は完了です。
定期的に発生する業務であれば GitHub に Repository を作って作業内容を push しておくと良いでしょう。

多少手順は多いものの、すべてを手作業で記載するよりも効率的かと思います。

Excel を CSV にした上で Cursor で編集するメリット

  • 作業時間の短縮
    手作業での入力と比較して、大幅な時間短縮が可能です。
  • 入力ミスの削減
    AIが回答を生成するため、手作業による入力ミスを大幅に減らすことができます。
  • 属人化の解消
    誰でも同じ品質で作業できるようになり、属人化を解消できます。

応用:その他の便利な使い方

  • 回答例ドキュメントの自動作成
    「references ディレクトリ内の過去の回答を元に、回答例ドキュメントを md 形式で生成して」 などのプロンプトを実行することで、人間が見やすい形式で過去の回答を網羅したドキュメントを生成できます。
    また作業都度、input.csv を references ディレクトリに移動しておけばドキュメントを常に最新の情報で更新し続けることが可能なため手動でのドキュメント更新の手間も削減できます。
  • RAG を活用した過去回答の参照
    references ディレクトリを参照元とし、Cursor Chat などで「○○についていつもどう返していたっけ」など簡単に過去の回答を参照することができます。

まとめ

Cursor を活用することで、Excel への定型的な入力業務を効率化し、より生産的な業務に集中する時間を確保できます。
Excel 作業で課題を感じている方は、ぜひ一度試してみてはいかがでしょうか。

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