挫折させないHoudiniドリル補足:Recipe(レシピ)機能
本記事は拙書挫折させないHoudiniドリルの補足です。
本文49ページから解説しているPreset機能はHoudini20.5からRecipeというものに代替されることとなりました。本記事執筆時点(2025/01/21)ではまだPreset機能にアクセスできますが、今後使われなくなることが想定されるのでRecipeを学んでおきましょう。Presetの機能に加え、より強力で柔軟なシステムになっています。
[旧機能] PresetのUI変更
書籍に解説している通り、既存のPresetシステムはパラメータエディタ内にあるParameter Edit Menu(歯車マーク)
から保存・呼び出しを行っていました。以前はトップレベルに表示されていましたが、現在では一段深いLegacy Preset
というカテゴリからアクセスするようになりました。
[新機能] Recipe(レシピ)
対してRecipe機能はノードを右クリックメニューからアクセスする方式に変更されました。ここでは本書の作例にならって原点から上下に伸びるLine(必ず中心が原点に固定されている)を作ってみましょう。
パラメータの設定
今回作りたいものはOrigin
パラメータのY
に-ch("dist")/2
を設定します。解説は書籍に詳細があるので割愛します。
Recipeの保存
今回はノードのプリセットを作りたいのでLineSOP
を右クリック、Recipes
→Save Node Preset
を選択します。
Recipeの保存設定
各種保存したい設定を決めていきます。本作例ではカスタムせずそのままSave
を行って下さい。
Recipeの保存場所
上記保存設定でSave to
をデフォルトのUser Preference
にしていた場合は下記ディレクトリにRecipes.hda
が作成されます。
Recipeの確認・編集
作成したRecipeの確認は専用のマネージャから行います。メインメニューのWindows
→Recipe Manager
を実行するとウィンドウが表示されます。
Recipeシステムの特徴として、内部のパラメータはJSONで管理されており、Inspect
を押すことで内容を確認できます。
プリセットの適用
新しくLineSOP
を作成し、先程作ったCenter Y
というプリセットを適用してみましょう。プリセットの適用も右クリックから行います。
実際にプリセットを適用した動画もご用意しました。
まとめ
Recipeシステムを用いることによりプリセットを一元管理することができるようになり、また大規模チーム制作においても導入しやすい機能となりました。また複数のノード群を一気に生成するTool機能
も大変便利なので、以下の参考URLより学んでみてはいかがでしょうか。
参考URL
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