FVMとは?Flutter SDKをプロジェクトごとに管理・切り替える方法
「プロジェクトによってFlutterのバージョンを切り替えたい」「チームで同じSDKバージョンを使いたい」
そんなときに便利なのが、FVM(Flutter Version Management) です。
この記事では、FVMとは何か、どんなときに使うと良いか、導入方法や基本的な使い方について紹介します。
✅ FVMとは?
FVM(Flutter Version Management)は、Flutter SDKをプロジェクト単位で管理・切り替えできるツールです。
通常、Flutterのバージョンは flutter upgrade
や flutter downgrade
で変更しますが、これはグローバルに1つのバージョンしか扱えません。
FVMを使うと、プロジェクトごとに異なるバージョンを指定でき、しかもグローバル環境に影響を与えません。
💡 こんな場合に便利です
- 複数のFlutterプロジェクトを並行して開発している
- チーム全員が同じSDKバージョンで開発する必要がある
- 古いFlutterバージョンを使った保守案件に対応したい
- 最新版のFlutterで新機能を試したいけど、既存プロジェクトに影響を出したくない
🚀 導入方法(macOS/Linux)
① FVMのインストール
brew tap leoafarias/fvm
brew install fvm
② プロジェクトにFVMを導入する
プロジェクトフォルダに移動し、使用したいFlutterバージョンを指定してインストール:
fvm install 3.32.0
次に、使用するFlutterバージョンを指定:
fvm use 3.32.0
これでプロジェクトにFlutter SDKのバージョンが固定されました(.fvm/フォルダと fvm_config.json が作成されます)。
🛠️ FVMでできること(基本コマンド)
コマンド | 内容 |
---|---|
fvm install <version> |
特定バージョンのFlutter SDKをインストール |
fvm use <version> |
使用するFlutterバージョンを指定 |
fvm list |
インストール済みのFlutterバージョン一覧 |
fvm flutter <flutter-command> |
FVM経由でFlutterコマンドを実行 |
例:
fvm flutter pub get
fvm flutter run
🧠 補足:IDEでFVMを使うには?
VS CodeなどのIDEでは、Flutter SDKのパスをFVMで管理しているものに設定する必要があります。
設定しない場合、IDEはグローバルにインストールされているFlutterを使い続けるため、バージョン違いによるビルドエラーが発生しやすくなります。
VS Codeの場合:
Cmd+Shift+P → 「Flutter: Change SDK」
.fvm/flutter_sdk ディレクトリを指定
🔚 まとめ
FVMはFlutter SDKをプロジェクト単位で管理できる便利なツール
複数プロジェクトやチーム開発、保守案件に最適
環境を汚さず、安心してFlutterバージョンを切り替え可能
導入も数ステップで簡単なので、Flutter開発者はぜひ取り入れてみてください!
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