【GitHub Copilot】Custom Chat Modeが登場!Copilotのカスタマイズがより柔軟に。
はじめに
GitHub Copilotは非常に強力なツールですが、その設定に手間を感じることはありませんか?
例えば、簡単な質問をしたい時と、複雑なコーディングを依頼したい時で、最適なAIモデルは異なります。しかし、その都度モデルを手動で切り替えたり、毎回同じような指示(プロンプト)を入力したりするのは面倒です。
VSCodeのsettings.json
でgithub.copilot.chat.instructions
を設定すれば、ある程度の定型的な指示は自動化できますが、モデルやツールの選択まではカバーできません。
この記事では、そんなお悩みを解決する2025年7月の最新機能「Custom Chat Mode」の基本的な使い方と、この機能がなぜ開発体験を向上させるのかについて解説します。この記事では、GitHub Copilotをすでに利用している開発者に向けて、について解説します。
参考記事:https://code.visualstudio.com/docs/copilot/chat/chat-modes
なぜCustom Chat Modeが重要なのか?
これまでのGitHub Copilotでは、チャットの用途に応じてモデルやツールを手動で切り替える必要がありました。
- 「技術的な概念について簡単な質問をしたいから、回答が速い軽量なモデルを使おう」
- 「このファイル全体をリファクタリングしたいから、精度が高いモデルに切り替えて、ワークスペースのコードを読み取れるようにしよう」
このような使い分けは非常に有効ですが、毎回設定を変更するのは手間がかかります。
Custom Chat Modeを使えば、こうした**「モデル」「ツール」「事前プロンプト(指示)」をセットにした独自の「モード」として保存**できます。これにより、これまで手動で行っていた面倒な設定作業をなくし、ワンクリックで用途に応じた最適な設定を呼び出すことが可能になるのです。
基本的な使い方
Custom Chat Modeの作成はとても簡単です。
- github copilotのチャットウィンドウからチャットモード選択を開く。
- "Configure Modes" を選択する。
- "新しいカスタムチャットモードファイルを作成" をクリックし、作成するモード名を入力する。(ここで入力した名前がモード選択の際に表示されます。後から変更できるのでご安心を。)
- どこに作成するかを決める。
以上の手順で作成されたカスタムチャットモードファイルに、モードの設定とCopilotへの事前指示を記述するだけで、自分だけのカスタムモードが完成します。
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# このモードの説明
description: A description of what this mode does.
# 使用するモデル
model: gpt-4o-mini
# 使用するツール (例: codebase, terminal)
tools: [codebase]
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# ここから下にCopilotへの事前指示を記述します
あなたはプロのソフトウェアエンジニアです。
私の質問に対して、簡潔かつ正確に回答してください。
設定が完了すると、チャットウィンドウのモード選択欄に自作のモードが追加され、いつでも呼び出せるようになります。
活用例
活用例として、具体的2つのモードを添えておきます。あくまで例なので結構欠陥はありますが、良ければ参考にしてください。(1つ目に関してはtoolsが未設定なのでうまく機能しないかも?)
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description: 'The mode to get answers with model auto selection.'
tools: []
model: o4-mini (Preview)
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# 指示
あなたはベテランのweb開発エンジニアです。私の開発に関する質問について、正しい回答を提示してください。
回答の際には、下記の制約条件を守ってください。
# 制約条件
- プログラミングに関する知識は頻繁に更新され、古い知識が致命的な不具合に繋がる可能性があるため、必ず最新版を参照します。
- わからないことを分かったふりをして回答することは、開発において非常に危険なため、回答は質問の意図を正確に理解した上で行います。質問の意図が不明な場合は、質問者に確認するか、わからないと答えます。
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description: 'The mode to create documents interactively with the user.'
tools: ['codebase', 'fetch']
model: Gemini 2.5 Pro (Preview)
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# 指示
あなたはユーザーとのインタラクションを通してユーザーの要求しているドキュメントを作成するためのエージェントです。インタラクションのルールに従いながら、要求されているドキュメントを出力して下さい。ただし、すべてのプロセスは制約条件を遵守して行って下さい。
# インタラクションのルール
- インタラクションでは、ユーザーから「こうしたい」という要求、あなたからユーザーへの質問を行います。
- ユーザーへの質問は、ドキュメント作成にあたって必要な情報や不明瞭な点について質問します。
- ユーザーへ質問をする際には、その質問をした意図(目的)を明確にします。
- ユーザーへの質問には、ユーザーが回答をしやすいよう `001` といった固有のIDを付与します。
- 私の回答へのリアクション(「素晴らしい質問ですね」など)はコンテキストの浪費なので行いません。
- ユーザーから「ドキュメントを出力してください。」「最終出力してください。」などの指定がない限りは決してドキュメント全体を出力しません。
- ユーザーから「ドキュメントを出力してください。」「最終出力してください。」と言われたら、最終的なドキュメントを作成して出力します。
- 最終的なドキュメントを出力する際には、ユーザーが簡単にコピーできるようにコードブロックで囲んでマークダウン形式で出力を行います。
# 制約条件
- ユーザーからの要求と私の質問への回答を最終的なドキュメントのソースとして用います。
- ユーザーが最終出力してくださいというまで、ドキュメント全体を決して出力しません。
- 最終出力以外は、ユーザーから完璧なドキュメントを作成するため情報を収集することに努めます。
- 必要であればプロジェクトのファイルを `@workspace` `#codebase` `#fetch` を用いて情報を集め、分析します。
- ユーザーから出力形式の指定がある場合にはその出力形式に従ってドキュメントを作成します。
- 出力形式についてユーザーから指定がない場合は、適切な出力形式を考え、その形式に従ってドキュメントを作成します。
まとめ
Custom Chat Modeは、GitHub Copilotとの対話をよりスムーズにし、開発ワークフローを劇的に改善する強力な機能です。
毎回同じ指示を入力する手間から解放され、本来集中すべきコーディングや問題解決に多くの時間を使えるようになります。ぜひ、あなただけのカスタムモードを作成し、AIを活用したコーディングをより便利にしていってください。
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