AWS認定全冠したので勉強方法などをまとめた
はじめに
2022年3月現在受験可能なAWS認定をコンプリートすることができました!
なので、自分なりの勉強方法や、受験した上で感じたことをまとめておきたいと思います。
現在は全冠達成者も多く、この手の記事も増えてきた印象ですが、自分の記事も誰かの参考になれば幸いです。
AWS認定とは
詳細については、以下の公式ページをご覧ください。
現在でも試験問題のアップデートや新資格の追加が活発に行われており、最近だと
- SysOps Administrator - Associateがアップデート
- Solutions Architect - Associateがアップデート予定
- Advanced Networking - Specialtyがアップデート予定
- 新資格SAP on AWS - Specialtyがリリース予定
がありました。
ちなみにAWS認定の記事でよく見るSAPはSolutionArchitectProfessionalのSAP,新資格SAP on AWSのSAPはERMの方のSAPです。(こちら)
尚、現在Alexa Skill Builder - SpecialtyとBig Data - Specialtyは廃止されています。
筆者について
現在業界1年7ヶ月目で、10人程度の自社開発チームでWebフロントエンド、インフラ担当の仕事をしています。
2021年5月にCloud Practitionerを受験し、2022年3月に全認定を取得しました。
2021年5月時点では、
- NEXT.js×TypeScriptで自社開発サービスのフロントエンド開発中
- 研修でJavaを勉強し、Java Gold取得した(実務経験はなし)
- 研修後すぐReactの勉強に入ったため、hooksなどの知識はあるがネットワーク等に関する基礎知識はほとんどなし
- もちろんAWSも初心者
現在は、
- フロント開発は一段落しつつ継続中
- AWSにも触るようになり、APIGatewayやECS、RDS、Lambdaなどを使ったよくある構成のアプリケーションインフラ構築や、最近だとControlTowerなどを使って運用基盤の作成にも取り組んだりしています
- TerraformとかAzure Pipeline使ったDevOps的なこともしてます
- プライベートでGo,Pythonをちまちま勉強中
といった感じです。規模が小さいチームなのもあり、2年目としてはかなり自由に色々やらせていただいています。感謝...
総評(主観)
完全に主観になりますが、以下、全認定の総評です。全て1回目の受験で合格しました。
難易度順位 | 認定名 | 取得日 | 得点 | 合格点 |
---|---|---|---|---|
1 | Solutions Architect - Professional(SAP-C01) | 2021-08-28 | 790 | 750 |
2 | Machine Learning - Specialty(MLS-C01) | 2022-03-12 | 792 | 750 |
3 | Advanced Networking - Specialty(ANS-C00) | 2021-10-03 | 835 | 750 |
4 | DevOps Engineer - Professional(DOP-C01) | 2021-09-25 | 938 | 750 |
5 | Data Analytics - Specialty(DAS-C01) | 2022-03-05 | 826 | 750 |
6 | Database - Specialty(DBS-C01) | 2021-12-18 | 832 | 750 |
7 | Security - Specialty(SCS-C01) | 2021-12-04 | 936 | 750 |
8 | Solutions Architect - Associate(SAA-C02) | 2021-06-12 | 751 | 720 |
9 | Developer - Associate(DVA-C01) | 2021-07-17 | 916 | 720 |
10 | SysOps Administrator - Associate(SOA-C01) | 2021-07-24 | 918 | 720 |
11 | Cloud Practitioner(CLF-C01) | 2021-05-06 | 893 | 700 |
以下、認定名にはアルファベット3文字の略称を使用します。
Specialty系に関しては、前提知識や業務で触れたことのあるサービスの違いで順位が大きく変わると思います。
例えばMLSは単純に機械学習についての知識を問う問題も出題されるため、機械学習に親しんだ方ならアソシエイトクラスと同程度の難易度かもしれません。
他にはANSに関してもネットワークに詳しい方にとっては順位が落ちると思いますし、現在は心強い参考書も存在するためもう少し楽に取得できるかと思います。
逆にSOAに関しては現在新バージョンのSOA-C02にアップデートされており、試験ラボという実技試験が追加されているため、難易度は上がっているかと思います。
あくまで筆者の受験当時の主観ということで!
各認定の学習方法・教材など
共通
BlackBelt サービスカットシリーズ
各サービスに関して、1時間程度の動画でわかりやすく解説されています。各認定で頻出のサービスについて都度学習しました。
自分は通勤時間などに動画を視聴しましたが、スライドを流し見するだけでも十分に知識が得られると思います。
AWS WEB問題集で学習しよう
DVA受験時に存在を知り、利用してみたところ非常に感触が良かったため、以降の認定の受験時に使用しました。
自分は全問題を2周+2周目で間違えた問題を3周目、といった感じで使ってました。
SAA受験時にはこちらのサイトを知らなかったので利用していませんでしたが、SAAとかは問題数が非常に多いので、合格体験記を見て取り組む問題を絞るのもありだと思います。
CLF
非常にわかりやすかったので、AWSを知らない方はまずこのコースから始めるのがいいと思います。
わかりやすかったですが、Essentialsで十分だったなという感想です。
CloudPractitioner Essentials + Web問題集での学習をおすすめします。
SAA
内容はわかりやすかったですが、最後の模擬試験が簡単すぎる印象でした。
DVAとSOAで使用したのですが、非常にわかりやすかったのでSAA対策にもおすすめです。
模擬試験が少し難しめな印象でした。ハンズオン形式なので、実際に動かしながら学習したい方にはおすすめです。
当時はWeb問題集を知らなかったのでこれらで学習しましたが、これから受ける方には3資格対策本 + Web問題集での学習をおすすめします。
DVA,SOA
SOAに関しては実技が追加されたので、その対策を何かしらの教材で行うのがいいと思います。
SAP
わかりやすくまとまっており、問題と解説も試験で問われる要点を抑えていて良かったのでおすすめです。
SAPは多くの方が仰っているように難易度が高く、また、唯一時間を気にした認定でした。時間を測って実際の試験と同じ形式で練習しておくことをおすすめします。あと本当に疲れるので、前日はちゃんと寝ましょう...
DOP
Web問題集とBlackBeltのみ
DVA,SOA,DOPのDevOps系はBlackBeltをけっこう漁った気がします。Codeシリーズは解説だけ聞いてもピンとこないこともあると思うので、実際に触ってみることをおすすめします。
同じProfessional認定でもSAPと比べるととっつきやすかった印象です。
SCS
こちらのシリーズはどれも非常にわかりやすく、巻末問題の難易度まで含めて最高です!!
現在はANS,SCS,DBS向けのものが出版されており、DASとMLSはまだなので、資格取得に重点を置くなら専門知識系はこのシリーズが発売されたら手を付ける、でも正直いいと思います。
DBS
同上
ANS
Web問題集とBlackBeltのみ
Web問題集とBlackBeltだけだと丸暗記で済ませてしまった部分が多かったです。SCS,DBSで紹介したものと同じ系列の参考書が発売(こちら)されているので、そちらで学習するのがおすすめです。
DAS
試験で問われるポイントをしっかり抑えており、なにから手を付ければいいのかわかっていなかった自分はかなり助けられました。
英語にはなってしまいますが、RedshiftやKinesis,Glueなど、各種BlackBeltで学習したあとに視聴すると比較的取り組みやすいと思います。
MLS
非常にわかりやすかったです。自分は解説動画だけ流し見で、実技課題などはやりませんでした。
MLSはAWS認定の中では少し特殊で、単純な機械学習についての知識が問われたりします。なのでG検定の勉強とか上のcourseraなどで基礎知識くらいはつけておくことをおすすめします。
また、AWSに関する問題ではSageMakerの他にGlueなどのDASと重複する範囲が出題されることが多いので、DAS → MLSと受験すると機械学習の勉強に集中できるかと思います。
資格を取得して感じたメリット
AWSの仕事を振ってもらえる
自分的にはこれが一番でした。AWSに触ってみたくて勉強を始め、DOPをとったあたりから少しずつ触らせてもらえるようになり、今ではControlTowerなどのナウいサービスの導入なども任せていただいてます。
自分のような小さめの組織にいる方なら、資格を持っているというだけでそれなりの"""圧"""を放つことが出来ると思います。もちろん資格を持ってる = 実務もこなせるというわけではないですが、大きな説得力にはなるはずです。
実務にとっつきやすくなる
前述したように、資格を持ってる = 実務もこなせるというわけではないと思います。自分は前述の通りDOP取得までほぼAWSエアプで、最初に仕事を振っていただいたときには様々な技術記事(主にclassmethod様の記事...感謝...)に助けてもらいながらなんとか作業をこなしていました。(今も割とそうですが...)
特に最近出たサービスなんかは認定では問われないことが多く、AppRunner、ControlTower、SecurityHubなんかは実務で初めて触れました。
しかし、ネットワークがつながらないときには「セキュリティグループとかルートテーブルの設定だろうな」とか、Lambdaが期待通りに動作しないときは「実行ロールが不足している?タイムアウト?」とか、資格取得の過程で解いてきた問題のおかげでスムーズに進む場面も多かったです。
特にIAMに関しては事前知識があるとないとでとっつきやすさがぜんぜん違うと思います。資格を取ると実務もスラスラこなせるということは全く無いですが、資格のおかげで助けられている場面は多いです。
背後で何が動いているのか、はっきりした
こちらは自分の話になってしまいますが、自分は研修後すぐReact,NEXT.jsの学習や実務に入り、基本的なhooksの使い方などは比較的早く理解していたと思います。
ただ、背後で動いているサーバーに関しては何も知らず、「Reactは書けるけど、それしかできない」ような感じでした。正直IPアドレスとかポートとか、そういったことも何も知らなかったです。ここまでではなくても、こういった方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
AWSの学習を進めていくことで、背後でどんなものが動いているのかイメージをはっきり持つことができるようになり、AWSに限らずフロントエンド、バックエンドの学習に加速度がついていきました。
もちろん更に背後で動いているものもあり、その知識があれば更に理解は深まると思いますが、AWSの表面上を知るだけでも曖昧になっていた部分がかなりクリアになってくると思います。
市場価値が上がる、(会社によっては)祝い金が出る、など
言わずもがなかと思います。
まとめ
ここまで長く書きましたが、全冠して実務でAWSを扱っている自分としては、「資格は資格として割り切って最短で取得する」ことをおすすめします。座学だけでも前述のメリットは感じられますし、ハンズオンも理解の定着には役立ちますが、結局教材なのでIAMロールの付け方が適当だったり、実務とは異なるものだと考えています。
ただ、実務もこなせてこそ、資格の最も重要な「能力の証明」の役割を果たせると思います(めっちゃブーメランですが...)。何より実務で触れるようになると資格勉強以外でもインプットのモチベーションが爆上がりするので、資格取得後はできればお給料を貰う形で、無理でも個人開発なりコミュニティへの参加なり何らかの形でAWSに触れ続けることをおすすめします。
自分もこれから実務と並行してプライベートでSAPonAWSや再認定のため学習を続けていくことになると思います。SAPの再認定は2年半後ですが既に憂鬱...
いっしょに頑張っていきましょう!ご覧いただきありがとうございました!
Discussion
はじめまして。Tedと申します。読まさせて頂きました。AWS認定のコンプリートおめでとうございます。私もまだ2個しかとっていないですが、少しずつとって最短でとりたいです。
はじめまして!
ありがとうございます、数が多いので大変ですがその勢いで一緒に頑張りましょうー!