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機械学習デザインパターンの30個のパターンをざっくりまとめる
こんにちは、このブログはオライリーのマシーンラーニングデザインパターンの本についての簡単なまとめになります。この本は、機械学習の実践においてよく遭遇する問題や課題に対して、効果的な解決策を提供する30個のデザインパターンを紹介しています。
デザインパターンとは、ある特定の文脈で発生する問題に対して、再利用可能な設計やアーキテクチャの手法です。機械学習では、データの収集や前処理、モデルの選択や評価、モデルのサービングや管理など、さまざまな工程がありますが、それぞれにおいて共通する問題が存在します。例えば、
- データが不足している場合はどうすればよいか?
- データが不均衡である場合はどうすればよいか?
- データにノイズや外れ値が含まれている場合はどうすればよいか?
- モデルが複雑すぎる場合はどうすればよいか?
- モデルが過学習してしまう場合はどうすればよいか?
- モデルをスケールアップやスケールアウトする場合はどうすればよいか?
- モデルを更新や改善する場合はどうすればよいか?
などです。これらの問題に対して、この本では以下の30個のパターンを紹介しています。
- リバースインデックス:テキストや画像などから特徴量を抽出し、高速に検索できるインデックスを作成する
- 埋め込み:カテゴリ変数や自然言語などから低次元で密な表現を学習する
- ハッシュ化フィーチャ:カテゴリ変数から固定長でスパースな表現を生成する
- クロスフィーチャ:カテゴリ変数同士の組み合わせから新たな特徴量を作成する
- レコメンドレイション:ユーザーやアイテム間の関係性から好みや嗜好を予測する
- マルチラベル分類:入力に対して複数のラベルを付与する
- マルチタスク学習:入力に対して複数のタスク(回帰や分類)を同時に行う
- チェインド推論:入力から中間的な推論結果を得て、最終的な推論結果へと導く
- メタレーニング:学習方法自体も学習し、新しいタスクへと素早く適応する
- トランスファーラーニング:あるドメインで学習した知識や特徴量を別のドメインに適用する
- ドメイン適応 :あるドメインで学習したモデルを別のドメインに適用する
- フェアネス:モデルが特定の属性やグループに対して不公平な結果を出さないようにする
- プライバシー:モデルが個人情報や機密情報を漏洩しないようにする
- ロバストネス:モデルが外れ値やノイズ、攻撃などに対して頑健であるようにする
- アンサンブル:複数のモデルの予測結果を組み合わせて最終的な予測結果を得る
- カスケード:複数のモデルを順番に適用して最終的な予測結果を得る
- オンライン学習:新しいデータが入ってきたときに、既存のモデルを更新する
- アクティブラーニング:学習に必要なデータを自動的に選択し、人間からラベルを得る
- セミサーパービスドラーニング:ラベル付きデータとラベル無しデータの両方を利用して学習する
- ィークサーパービスドラーニング:不完全や不正確なラベル付きデータで学習する
- フィーチャーストア:機械学習に必要な特徴量を管理し、再利用や共有ができるようにする
- モデルレジストリ:機械学習モデルのバージョンやメタデータを管理し、追跡や監査ができるようにする
- パイプライン:機械学習の各工程を自動化し、効率的に実行できるようにする
- サーバレス:サーバーやインフラの管理をせずに、機械学習モデルを展開や実行できるようにする
- シャドーモード:本番環境と同じ入力を使って新しいモデルをテストする
- カナリアリリース:一部のユーザーだけに新しいモデルを提供して評価する
- A/Bテスト:複数のモデルのパフォーマンスや効果を比較する
- チャンピオン/チャレンジャー:現在の最良のモデル(チャンピオン)と新しいモデル(チャレンジャー)を競わせて改善点を見つける
- マルチアームドバンディット:探索と活用のトレードオフを最適化して、最良のモデルや戦略を選択する
- コールドスタート:初期段階で十分な情報がない場合でも、有用な推論結果や推薦結果を提供する
以上が、この本で紹介されている30個のマシーンラーニングデザインパターンです。このブログでは、それぞれのパターンについて簡単に説明しましたが、詳細な内容は本書 を参考にしてください。今後業務で利用するデザインパターンがあれば深堀したいと思います。
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