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Azure BackupでオンプレミスのWindowsサーバーを保護するための3つの技術仕様と手順
やること
オンプレのWindowsサーバーをAzure上にバックアップする方法について、MARS、MABS、DPMという3つの技術仕様について簡単に分類しバックアップ手順を示します。
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MARS (Microsoft Azure Recovery Services) は、Azure Backupサービスが使用するエージェントです。オンプレミスのWindowsマシンやAzure VMからファイル、フォルダー、システムステートをバックアップし、AzureのRecovery Servicesボールトに保存します。
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MABS (Microsoft Azure Backup Server) は、オンプレミスの物理サーバーやVM、およびそれらで実行されているアプリケーションをバックアップするためのサーバープロダクトです。System Center DPM (Data Protection Manager) に基づいており、同様の機能を提供しますが、いくつかの違いがあります。
- MABSを実行するためにSystem Centerライセンスは必要ありません。
- MABSとDPMの両方とも、Azureが長期間のバックアップストレージを提供します。さらに、DPMではテープに長期間のバックアップデータを保存することもできます。MABSはこの機能を提供しません。
- DPMサーバーをセカンダリDPMサーバーでバックアップすることができます。セカンダリサーバーは、プライマリサーバーのデータベースとデータソースレプリカを保護します。プライマリサーバーが故障した場合、セカンダリサーバーはプライマリサーバーによって保護されているワークロードを保護し続けます。MABSはこの機能を提供しません。
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DPM (Data Protection Manager) は、エンタープライズのマシンとデータのバックアップと復元を設定、促進、管理するエンタープライズソリューションです。System Centerスイートの製品の一部です。
バックアップ手順
- Azureポータルにサインインし、DPMサーバーまたはMABSインスタンスを登録したいRecovery Servicesボールトを開きます。
- 設定でプロパティを選択します。
- プロパティ > バックアップ資格情報でダウンロードを選択します。ポータルはボールト名と現在の日付の組み合わせを使用してボールト資格情報ファイルを生成し、ダウンロード可能にします。
- ダウンロードしたボールト資格情報ファイルをDPMサーバーまたはMABSインスタンスにコピーします。
- DPM管理コンソールまたはMABS管理コンソールで保護 > Azure Backup を選択します。
- 保護 > Azure Backup で、Recovery Servicesボールトに登録するサーバーを選択します。
- ダウンロードしたボールト資格情報ファイルを指定し、DPMサーバーまたはMABSインスタンスをボールトに登録します。
- DPMサーバーまたはMABSインスタンスで、バックアップしたいマシンやワークロードにDPM/MABS保護エージェントをインストールします。
- DPM管理コンソールまたはMABS管理コンソールで、バックアップしたいマシンやワークロードを保護グループに追加し、バックアップポリシーを設定します。
- バックアップポリシーに従って、マシンやワークロードがDPMサーバーまたはMABSインスタンスのローカルストレージにバックアップされます。
- DPMサーバーまたはMABSインスタンスにインストールされたMARSエージェントが、DPM/MABSディスクをAzureのRecovery Servicesボールトにバックアップします。
以上が、オンプレミスのWindowsサーバーをAzure上にバックアップする方法です。MARS、MABS、DPMのそれぞれの特徴と利点を理解し、自分の環境やニーズに合わせて適切な技術を選択することが重要です。Azure Backupは、オンプレミスのデータを安全かつ効率的に保護するための強力なソリューションです。ぜひお試しください。
参考文献
Discussion