【DAY81】Unityで2Dローグライトを作るのは時間がかかる理由
Unityで2Dローグライト開発に挑戦中
ここ数週間、Unityを使って2Dのローグライトゲームを開発している。
当初は「2Dだし、そこまで時間かからないだろう」と思っていたが、それは完全に甘かった。
開発が進むにつれて、ローグライト特有の仕様や処理の多さに直面し、予定していた工数を軽くオーバー。
この記事では、なぜ2Dローグライトの開発が思ったよりも時間がかかるのか、具体的な理由を整理してみる。
1. ローグライトの「ランダム性」は地味に複雑
ローグライトといえば毎回マップや敵の配置が変わる「ランダム性」が特徴。
この「ランダム生成」をちゃんと機能させるには、生成アルゴリズム、バランス調整、フェイルセーフなど、考えることが多い。
- 単純なランダムでは不自然になる
- 敵が出現しすぎてもプレイ不能になる
- アイテム配置が悪いと難易度が崩壊する
結果として、ただの「ランダム生成」が結構なロジック量になり、ここで時間が溶ける。
2. データ設計が多岐にわたる
敵、アイテム、スキル、イベント、バフ・デバフ、マップパーツ…
2Dとはいえ、ゲーム内のアセット種類が多く、データ設計に手間がかかる。
特にScriptableObjectを使ってデータ駆動で作ろうとすると、
- データ構造の汎用性
- パラメータのバランス
- 管理UI(Editor拡張)の整備
など、Unityの基本以上の知識が求められる。
3. プレイフィールの調整が終わらない
ローグライトは1回のプレイ時間が長くなりがちで、繰り返しプレイが前提になる。
そのため、ジャンプや攻撃の硬直、敵の反応速度など、微妙な「間」の調整が超重要。
2Dアクションとしての気持ちよさを確保しつつ、
敵の強さや報酬のバランスも取る必要があり、調整がなかなか終わらない。
4. テストプレイが膨大
ローグライトはプレイパターンが無数にあるため、バグチェックも簡単じゃない。
「このスキルとこのアイテムを同時に取ったら…」みたいなコンボ系バグが地味に多く、
テストもパターンごとにシーンを切って確認する必要が出てくる。
結果的に、実装よりもテストに時間がかかることもある。
5. 1人開発はやっぱり限界がある
当たり前の話だが、1人でやると時間的にも技術的にも限界がくる。
- UIデザインやエフェクトの作り込み
- 音周り(SEやBGM)の調整
- ボス戦の演出
など、手を抜けない要素が多すぎて、開発スピードがどんどん落ちる。
Unityの機能自体は充実しているけど、それを活かすにも人的リソースが必要。
結論:ローグライトは「ジャンル自体が重い」
2Dであっても、「ローグライト」はジャンルとして構造が重い。
プレイ感やバランスが命なので、作りながら見えてくる要素が多く、後戻りが増える。
Unityの2Dツールは便利だし、Assetも豊富。
でも、それらを組み合わせて「飽きずに何度も遊べるゲーム」にするには、かなりの技術力と工数が必要になる。
これから作ろうと思っている人には、「小さく始めて、徐々に育てる」スタンスをおすすめしたい。
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