【DAY58】Spring Bootポートフォリオの再構築で押さえるべき5つの技術視点
Spring Bootポートフォリオの再構築で押さえるべき5つの技術視点
既に完成しているWEBシステムを改修していくことで、本当にエンジニアリングスキルは総合的に身につくのか?
この問いに対する一つの答えとして、「構造的に学ぶ」ことが重要だと感じている。
今回は、過去に作成したSpring BootベースのWEBシステムをベースに、改修しながら以下の5つの技術視点でスキルを再構築するプロセスを整理していく。
① アーキテクチャ設計(再設計)
最初に注目すべきは「設計」。
当時のコードには機能はあるが、構造的な拡張性や保守性に欠けていた部分が多い。
レイヤードアーキテクチャ、ドメイン駆動設計(DDD)、クリーンアーキテクチャの観点から再構成を行い、「なぜそう設計するのか」を学び直す。
② フロントエンドとの接続とAPI設計
バックエンド開発の中でも見落としがちなのが、API設計の粒度や応答構造。
ReactやVueなどのモダンフロントとつなげた場合のデータ構造、認証・認可の仕組みを再設計する。
CORS、REST原則、OpenAPI(Swagger)などの理解もここで深まる。
③ データベースと永続化の改善
JPAの使い方、Entity設計の正当性、クエリの効率化(N+1問題など)を再検討。
また、FlywayやLiquibaseでマイグレーション管理も取り入れ、チーム開発を意識したデータベース運用に対応できるように。
④ インフラ・デプロイ環境の見直し
Docker、GitHub Actions、CI/CDパイプラインの導入など、実行環境もアップデートする。
本番運用を意識し、ログ管理、監視、エラー通知など、システム全体の信頼性を支える知識も必須になる。
⑤ セキュリティ対策
Spring Securityの見直しを中心に、認証・認可、CSRF対策、パスワードハッシュ、脆弱性スキャンの対応など。
OWASP Top 10をベースに、システムに必要なセキュリティ対策をコードに落とし込む。
最後に
「すでにあるシステムを改修するだけで、すべてのプログラミングスキルを理解できるのか?」
この問いに対する答えは、「Yesだが、意識的に構造を捉えながら改修することが前提」。
コードの書き方や言語が違っても、根底にある「設計」「責務」「接続性」「保守性」などの考え方は共通。
だからこそ、一つのプロダクトを徹底的に構造的に解剖・再構築していくことが、もっとも効率的な学習だと感じる。
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