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【DAY57】既存プロダクト改修で全領域スキルを体系化する
既存プロダクトを“教材”にする
自作のSpring Boot製Webシステムがすでに存在する場合、それをベースに改修していくことで、周辺領域を含めたエンジニアリングスキルを横断的に学ぶことができる。
新しくゼロから作るよりも、構造を理解して修正・拡張する方が、設計・運用・保守の観点が入りやすい。
ただ作り替えるのではなく、**「どこをどう直すべきか」**という視点を持つことで、理解が深まり、スキルが定着する。
改修で習得できる主な領域
1. 設計(アーキテクチャ)
- Controller / Service / Repository の責務は明確か?
- 単一責任の原則(SRP)を意識できているか?
- ドメイン設計とユースケースの分離ができているか?
2. セキュリティ
- 認証・認可はSpring Securityなどで実装済みか?
- 入力値検証、CSRF対策、XSS対策は実装されているか?
- ユーザー情報の保存・送信で暗号化はされているか?
3. インフラと運用
- ローカルと本番の構成差異はどう吸収しているか?
- Docker / Docker Compose を使った環境構築が可能か?
- ログ出力や例外処理、死活監視を組み込めるか?
4. データ設計と永続化
- ER図や正規化はどうなっているか?
- JPA/Hibernateを使って、リレーションの管理は適切か?
- パフォーマンスに影響するクエリは見直しているか?
5. フロントエンドとの分離
- ViewはThymeleafのままか?それともSPA構成か?
- REST APIとして機能を提供できる設計になっているか?
- フロントとバックを分離し、API連携の理解を深められるか?
言語が変わっても「考え方」は変わらない
Javaを使っていたとしても、設計の原則・パターンは他の言語(Python, TypeScriptなど)でも共通する。
構造を理解し、責務を整理し、拡張性・保守性を意識するという考え方は、どの技術スタックでも通用する。
つまり、「コードの書き方」は違っても、「設計思想」は使いまわせる。
結論:コードの“メンテナンス”が最大の学びになる
新規開発よりも、「既存コードを読んで直す」プロセスこそが、実務で最も求められるスキル。
保守性、拡張性、運用性、セキュリティ、パフォーマンス…全ての要素は「改修」を通じて学べる。
一つのプロダクトを起点に、フルスタックなエンジニアリングスキルを構造的に身につけていこう。
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