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【DAY56】既存Webシステムの改修で学ぶ、全スタック技術の接続知
既存Webシステムを改修すれば、技術全体が理解できるのか?
結論から言えば、YES。ただし“意図的に改修”していく必要がある。
すでにJavaなどで作ったバックエンド中心のポートフォリオがあるなら、それを活用して「周辺技術」との構造的接続を意識した改修を重ねていくことで、総合的なエンジニアリングスキルに近づける。
改修で学べる技術領域と、実際にやるべきこと
1. フロントエンドとの連携
- 現状:テンプレートエンジンでHTMLを返している?
- 改修案:React や Vue を導入して、APIをフロントと分離
- 狙い:UI/UXの設計・SPA構造の理解・CORS/認証周りの接続
2. API設計とセキュリティ
- 現状:CRUD操作がベタ書きかも
- 改修案:RESTful API設計、JWTによる認証・認可の実装
- 狙い:セキュアなAPI設計、権限・トークン制御の理解
3. データベースの再設計
- 現状:JPAで適当にエンティティとリレーション貼っている?
- 改修案:正規化、インデックス設計、NoSQL化の比較
- 狙い:パフォーマンスとスキーマ設計、JOIN最適化の理解
4. インフラ環境の近代化
-
現状:ローカルで
java -jar
で起動? - 改修案:Docker化 → Docker Compose → AWS(EC2/S3/RDS)へ移行
- 狙い:インフラ構成、環境差異の吸収、コンテナ技術の理解
5. CI/CDパイプラインの構築
- 改修案:GitHub Actions や GitLab CI で、自動ビルド・テスト・デプロイ
- 狙い:実務レベルの開発体験と、継続的インテグレーションの概念習得
6. 設計の見直し
- 現状:Controller → Service → Repository がベタに繋がってるだけ?
- 改修案:ドメイン駆動設計(DDD)の軽量適用、クリーンアーキテクチャ導入
- 狙い:拡張性・保守性の高い設計思考を体得
言語は違っても、本質は変わらない
Java、Go、TypeScript、Python。
構文は違えど、**「なぜそのコードが存在するのか」**という設計意図とアーキテクチャの理解は共通している。
例えば、
- DI(依存性注入)は Java でも NestJS(TS)でも使う
- 非同期処理は async/await か、非同期API呼び出しの考え方は同じ
- MVCパターンはほとんどの言語で採用される構造
だからこそ、言語より“構造”を学ぶことが重要。コードを読む前に、構造を掴めるようになるのが理想。
結論:既存システムを改修しながら、全体を学べるのか?
✅ Yes、ただし“意識的に改修ポイントを選ぶ”必要がある。
ポイントは以下の通り:
- ✅ 技術領域ごとに「目的」を持った改修を行うこと
- ✅ できればインフラ〜UIまでを1人で触れるようにすること
- ✅ 複数言語を比較しながら、「技術の本質」と「書き方の違い」を整理すること
最終的に、“一つのプロダクトを全方向から理解すること”が、最短の学習ルートになる。
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