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【DAY55】既存システムから学ぶ、構造的エンジニアリングのすすめ
既存のWebシステムを使って、技術の全体像をつかめるか?
バックエンド中心で作った過去のJavaベースのポートフォリオ。
「とりあえず一つ作ってみた」レベルでも、そのシステムをベースに改修し続けていくことで、総合的なエンジニアリングスキルに辿り着けるのか?
答えは、Yes(ただし条件付き)。
構造的に学ぶとは?
単なる技術の「習得」ではなく、技術どうしの“つながり”を理解することが構造的な学び。Webシステムはそれらの技術が密接に組み合わさって動いている。
- ✅ フロントエンド:UIとUXをどう設計するか。ReactやVueなど
- ✅ バックエンド:ビジネスロジック。Spring Boot, Expressなど
- ✅ データ:DBスキーマ設計、パフォーマンス、正規化など
- ✅ インフラ:サーバー、ネットワーク、クラウド、Docker、CI/CD
- ✅ セキュリティ:認証、認可、XSS/CSRF対策、ログ管理
- ✅ 設計:MVCやクリーンアーキテクチャ、ドメイン設計など
すべては「システム」として動かすために、接続され、依存している。
改修ベースで学ぶのは“あり”か?
既存のJava製Webシステムをベースに、次のように改修していくことで、各スキルが自然と学べる:
- DBをRDBからNoSQLに差し替えてみる
- ログイン機能をOAuth2に置き換える
- Dockerでローカル開発環境を統一
- CI/CDで自動デプロイを構築
- API設計をRESTからGraphQLに書き換える
- UIを別フレームワークに置き換えてフロントと疎結合に
このように、既存システムを題材にしつつ“周辺技術との接続”を意識して改修していけば、フルスタック的な視点を身につけられる。
プログラミング言語が変わったらどうなる?
Java → JavaScript → Python → Go。
言語が変わると文法や書き方は確かに違う。でも、それは表面の“記法”が違うだけで、以下のような本質は共通している。
- 条件分岐やループのロジック
- オブジェクト指向や関数型の考え方
- API設計やHTTPの基本
- データベースの概念
- MVCなどのアーキテクチャパターン
つまり、一度しっかり理解してしまえば、言語間の移動は“翻訳”に近い作業になる。
最終的に:新しく作るべき?それとも改修でいい?
結論:
- ✅ エンジニアリングの全体像を学ぶには、既存システムの改修でも十分可能
- ❌ ただし「コードをいじるだけ」では不十分。設計意図や技術選定の背景まで考えることが重要
- ✅ 改修しながら、時には新規構築して比較するのがベスト
改修による学習の最大のメリットは、動くものがある状態で学べること。そのうえで設計を見直したり、フロントやインフラに手を出していけば、技術の“構造”が見えてくる。
つまり、1つのシステムを深掘りしながら、技術を接続的に理解すること。これが、最短かつ実務的な学び方だ。
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