【DAY105】プログラミングスクール講師経験は就活に有利か?
プログラミングスクール講師経験は就活に有利か?
プログラミングを学んだ後、スクールで講師として働く人も少なくない。教える立場に立つことで基礎を改めて整理できるし、アウトプットの場としても価値がある。しかし、転職市場で「プログラミングスクール講師」という肩書きは、必ずしもエンジニア採用に直結しない。今回は、なぜ就活において有利とは言えないのか、そしてどう活かせるのかを整理してみる。
1. 実務経験とみなされにくい
企業が求めているのは「実務経験」だ。実務経験とは、実際の開発現場で要件定義・設計・実装・テスト・運用を担った経験のこと。講師業は「人に教える経験」であって、システム開発の現場でコードを書き、成果物を納品した経験とは異なる。そのため、履歴書や職務経歴書に書いても「教育経験」とみなされ、開発スキルを直接証明するものにはなりにくい。
2. 採用担当者からの評価軸
採用担当者は、応募者が「現場で戦力になるか」を見ている。たとえば、スクール講師として「JavaScriptを教えていた」としても、現場ではフレームワークやAPI連携、チーム開発でのGit運用、CI/CDの知識など、スクールで扱わない要素が求められる。講師経験は「説明力」や「基礎理解の深さ」としては評価されても、それだけで採用が有利になるケースは少ない。
3. 講師経験から得られる強み
とはいえ、講師経験が全く役立たないわけではない。技術を言語化し、人に伝える力は、チーム開発でのナレッジ共有や後輩育成で強みになる。また、受講生の質問に対応するために幅広い知識をカバーした経験は、実務において新しい技術をキャッチアップする力としてアピールできる。
4. 就活での活かし方
講師経験をただ「教えていた」と書くだけでは弱い。むしろ以下のように具体的に言い換えると有効だ。
- 受講生のコードレビューを通じてバグ発見力を養った
- 課題の模範解答を実装し、サンプルアプリを多数作成した
- わかりやすく説明するためにドキュメントを整備した
つまり「教育経験」ではなく「開発スキルを使った実績」として表現するのがポイントになる。
5. まとめ
プログラミングスクールの講師経験は、就活において「実務経験」とはみなされにくい。そのままでは有利にならないが、そこで得たスキルを具体的に落とし込めば十分アピール材料になる。教えることで得た整理力・伝達力・基礎の深い理解を、どう現場で活かせるかを言語化することが重要。
Discussion