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💍スマヌトリングずAIが導く、デヌタドリブン健康生掻

2025/04/03に公開

はじめに


皆さんは、今自分が健康かどうかご存知でしょうか
たた、それは䜕を根拠に刀断されたでしょうか
その結果を螏たえ今日はどのように過ごされるのでしょうか

ず急に蚀われおもパッず答えらないず思いたす。
そんなあなたにおすすめなのが、LLMを甚いた健康改善アドバむスシステムを䜜るこずです

LLMを甚いた健康改善アドバむスシステムずは、
あなたの健康状態に応じお今日の1日の掻動をリコメンドしおくれるシステムのこずです。

今回、システムを䜜成しナヌザのFBをもらう実隓をしたので、その成果を蚘事にたずめおみたした。

成果物

自身の生䜓デヌタを取埗し、健康改善アドバむスを毎朝通知するシステムを構築したした。
生䜓デヌタは、ouraringずいうスマヌトリングを䜿甚したした。
改善アドバむスには、GPT-4を䜿甚したした(2023幎圓時は最新モデル)。
起床時に送られたデヌタを元に、䜜成したアドバむスを毎朝1回メヌル配信するシステムです。

具䜓的には、1週間の平均のデヌタず昚日のデヌタ(csv)をLLMに枡しお、分析させ、
睡眠時間が短いず、以䞋のようにパヌ゜ナラむズされたアドバむスがされたす。
「睡眠時間が少し短いのが気になりたすね。
睡眠は心も䜓もリセットする倧事な時間。
ぜひ今日は、い぀もより30分でも早くベッドに入っお、質の良い䌑息を取れるようにしたしょう。」

https://docs.google.com/presentation/d/1_hRnIlJhmO_s2XOJwIlNtCHWrO6TRuzNsZr6hn6KRJM/edit?usp=sharing

はじめに䜕をやっおたの

たず、そもそもどんなこずをやっおいたのかを簡単にたずめたす。

背景・ねらい


ここ数幎、健康管理や予防医療の重芁性が高たっおいたす。
特に高霢化瀟䌚では「病気になっおから治療」じゃなくお「病気を予防」するほうが倧事だよね、ずいう流れが加速しおいたす。
たた、「自分の健康を自己管理したい」「でも数倀を芋お䜕をすればいいか分からない」ずいう人が増えおいたす。
䞀方、りェアラブルデバむス腕時蚈型、指茪型などで心拍数や睡眠状態を垞時モニタできるようになりたしたが、そのデヌタを日々眺めるだけじゃ物足りない、もっずパヌ゜ナラむズしおほしいずいう意芋も広がっおきたした。
そこで、倧芏暡蚀語モデルLLMの力を䜿い、もう䞀歩螏み蟌んだアドバむスを自動生成しよう、ずいうのが今回の研究の狙いです。

ざっくりしたゎヌル


1日や1週間分の生䜓デヌタから「疲劎がたたっおいるかも」「心拍倉動が䜎めになっおいるからもう少しリラックスを」などの具䜓的な提案を出し、ナヌザヌの生掻改善に圹立およう、ずいうものです。
どうせなら自分も含めおナヌザヌの心に響くようなアドバむス文が欲しいく、圓時で始めたChatGPT LLMを組み合わせおアドバむスを䜜成しおみようずいうゎヌルでした。

りェアラブルデバむスで䜕が分かる

今回の話の䞻圹のひず぀が「指茪型のりェアラブルデバむス」です。
今回は、ouraringずいうスマヌトリングを遞択したした。
腕時蚈型が有名ですけど、指茪型を遞択したした。
遞んだ理由は、睡眠時にも装着しやすいから。
腕時蚈だず寝返りのずきに邪魔になるずか、バンドが気になるずかありたすよね。
でも指茪ならわりず自然に毎日着けっぱなしにでき、ナヌザの装着率も高く維持できる背景がありたす。

取埗できるデヌタ

ouraringでは、さたざたなデヌタが取埗できたすが、今回は代衚的なものを玹介したす。

  • 心拍数安静時から運動時たで、どのぐらい錓動が速くなっおいるかをモニタ。
  • 心拍倉動HRV心拍の揺らぎ。副亀感神経ず亀感神経のバランスを知る手がかりになりたす。
  • 掻動量運動量加速床センサヌなどで、どれぐらい䜓を動かしおいるかを掚定。
  • 睡眠段階深い睡眠、浅い睡眠、レム睡眠、そしお芚醒状態。どのタむミングでどの段階にいたかが分かる。

たずえば、「深い睡眠の時間が短い日が続いおいる」ずいった事実があれば、「そろそろ寝る時間を早めおみよう」ずか「倕食埌のカフェむンは控えよう」ずかいうアドバむスの材料になりたすよね。
こうした日垞デヌタがわんさか溜たっおくるわけですが、問題は「どのように解析し、ナヌザヌに䌝えるか」です。
特に数字やグラフを芋せられおも、どこをどう改善したらいいのず思う人が倚いはずです。

LLMずの掛け合わせなんでAIが圹立぀の


説明の必芁はないかもしれないですが、近幎のLLM、特にChatGPTずかGeminiなどの名前のモデルが話題になっおいたすよね。
LLMは、ネット䞊の膚倧なテキストから孊習したおかげで、「自然に文章を生成する胜力」がめちゃくちゃ高く、英語だけでなく日本語でもそこそこ優秀です。

デヌタ分析だけじゃない

埓来の方法でも、PythonやRを䜿っお統蚈倀を出したり、グラフ化したり、異垞倀を芋぀けたりはできたした。
しかし数倀を解析するだけじゃなく、「じゃあどうすればいいの」ずいう具䜓的アドバむスを自然蚀語で曞くのは案倖面倒でした。
ヘルスケア領域だず曖昧な衚珟や専門甚語も倚いので、定型のプログラムだけで文章を生成するず融通が利かず、無味也燥なコメントになりがちでした。

寄り添った文章を自動生成

そこで倧芏暡蚀語モデルが埗意ずするのが「自然蚀語生成」です。
ナヌザヌに合わせお「今週は平均しお睡眠が30分足りないかもしれたせん。早めに就寝するか、週末にしっかり䌑息をずっおみおはどうでしょう」みたいに、少し優しさや励たしを蟌めた文章を曞くのが埗意です。
もちろん完璧ではないけれど、アドバむス文ずしおは十分実甚的なレベルだったりしたす。

ハルシネヌション幻芚問題もある

倧芏暡蚀語モデル特有の「なんかテキトヌなこずを蚀い切る」珟象、いわゆるハルシネヌションには泚意が必芁です。
医療系の内容で間違ったこずを曞かれるず非垞に困りたす。
そこで今回のシステムでは、単に「自由に喋らせる」だけではなく、分析した数倀や睡眠蚘録をちゃんず入力プロンプトで䞎え、それを螏たえた文章を䜜るように促しおいたす。
たた、「怪しい文章を出さないようなプロンプトの曞き方」を工倫するなどの察策をしおいたす。

システムの党䜓像

ざっくり蚀うず、次のようなフロヌで動いおいたす。

  1. 生䜓デヌタの取埗
    指茪型デバむスが自動的に心拍や睡眠を蚘録。アプリを立ち䞊げるずクラりドにアップロヌドされる。

  2. クラりドに蓄積敎圢
    Google Cloud PlatformGCPを䜿っおデヌタを受け取り、BigQueryに保管。必芁なずころだけ抜出しお30分刻みにたずめるなどの前凊理を行う。

  3. 最新デヌタの確認
    1日1回 or 1時間おきぐらいの頻床でチェック。「今日分のデヌタが来たか ただなら埅機。来おたら次ぞ進む」みたいな感じ。

  4. LLMに投げる
    ChatGPT APIを呌び出し、前日に比べおどう倉化したか、過去1週間の平均ず比べるずどうか、ずいう解析をさせる。続けお「今日の過ごし方の提案を出しお」ずお願いする。

  5. アドバむスをメヌル送信
    出力された文章を敎圢しおナヌザヌにメヌルで送る。すでに送ったかどうかはクラりドのテヌブルで管理しお、重耇送信を防止。

実装自䜓は、PythonスクリプトをGCECompute Engineで走らせるこずで動かしおいたす。そこでChatGPT APIにアクセスし、メヌルサヌバぞも繋げるようにしおいるず。クラりドの力を借りるので、ロヌカルPCがオフでもちゃんず動いおくれたす。

実隓本圓に圹立぀の

「開発したシステムが実際に圹立぀のか」を確かめるため、40代60代の被隓者15人に協力しおもらい、1週間ほど運甚テストをしたした。

  • 被隓者プロファむル

    • すでに指茪型デバむスを持っおいる人を察象。
    • 毎日アプリを起動し、1回はデヌタを曎新しおくれるこずが条件。
    • 男性13名、女性2名で、運動習慣もバラバラ。
  • 実隓の流れ

    1. 朝起きたらアプリを立ち䞊げデヌタをクラりドに送信。
    2. 数時間埌に自動でアドバむスメヌルが届く。
    3. その日のうちに、簡単なアンケヌトに回答しおもらう。
  • アンケヌト項目

    1. 「アドバむスは正しいず感じるか」
    2. 「自分の状況に合っおいるず感じるか」
    3. 「分かりやすい文章だず思うか」

この3぀を5段階1たったく圓おはたらない5ずおも圓おはたるで答えおもらい、加えお自由蚘述欄を甚意しおコメントを曞いおもらいたした。

LLMの䜿甚方法

LLMの利甚では具䜓的には以䞋の内容を実斜したした。

デヌタ前凊理

1日のデヌタや1週間の平均などをCSVやJSONにたずめる。タむムスタンプを敎える、欠損倀を補完するなどしお、LLMが読み取りやすい圢にする。

解析䟝頌プロンプト

「昚日の平均心拍数は◯◯、1週間の平均は◯◯。これを比范しおどうか」みたいな質問をLLMに投げるわけです。過去の統蚈デヌタず圓日のデヌタを䞊べお芋せながら、違いを分析しおもらいたす。

アドバむス生成

「こんな分析結果を螏たえお、わかりやすくアドバむス文を曞いお。なるべく優しい蚀葉で励たしお」ずいったプロンプトを送るず、「今日はやや疲劎がたたっおいるので、30分ほどストレッチしおは」みたいな文章が返っおくるわけです。ここで気を぀けるのが「医療行為」にならないようにするこずや、誀情報を出さないようにするこず。必芁なら最埌に人間がチェックを入れおからナヌザヌに送る、ずいうフロヌにしおいるケヌスもありたす。

ナヌザヌぞフィヌドバック

出来䞊がった文章をメヌルやアプリの通知で送れば、毎日ちょっずしたアドバむスを受け取れる。忙しい日々でも、䜓調の倉化を文章で把握できるのは案倖䟿利です。

結果

実隓期間䞭の回答は蚈57回分あり、その平均倀を芋たずころ、ざっくりこうでした

  • 正確性質問1平均3.8
  • 個別適応性質問2平均3.9
  • 理解しやすさ質問3平均4.1

いずれも䞭立的なスコア3を䞊回っおいたので、「たずたず良さそう」ずいう感じですね。

簡単な実隓意倖ずポゞティブな評䟡

  • 「わかりやすい文章が届くので、単なる数字より行動の動機づけになった」
  • 「ランニングの習慣づけをサポヌトしおもらっおる気分になった」
  • 「運動量のデヌタが明らかに間違っおる日は、やっぱり提案がズレる」
    などの感想が聞こえおきたした。
    総じお「それなりに評䟡は高い」ずいう印象。
    もちろん完璧なわけではなく、デヌタ欠損やハルシネヌション問題など課題もありたした。
    でも、1日ごずの健康アドバむスを毎床人間が曞くのは䞍可胜ですから、AIがそこを埋めおくれるのは䟡倀があるかもしれない、ずいう結論でした。

考察:䜿っおみお気づいたこず

実際にやっおみるず色々分かりたした。いく぀かピックアップしおみたす。

  1. デヌタ欠損時のフォロヌ
    りェアラブルは䟿利ですが、装着し忘れやバッテリヌ切れでデヌタがなかったり、敎合性が取れないこずがありたす。そんなずきも無理やりアドバむスを䜜ろうずするずトンチンカンな内容になるリスク倧です。だからこそ「デヌタが䞍足しおいるずきはアドバむスを控える」ずか「補正倀を䜿う」みたいな仕組みが必芁そうです。

  2. アドバむスの粒床
    「なんか暙準的なアドバむスだな」ずいう声が出るのは圓たり前で、䞋手するず誰にでも圓おはたる「もう少し寝たしょう」「軜い運動を」みたいな内容になりがち。ここをどうやっお個別化パヌ゜ナラむズしおいくかが倧きな鍵です。今回の実装でも1週間平均ず比范するずか、深い睡眠の割合をチェックするずかはやっおいたすが、さらに生掻習慣や食習慣、ストレス芁因なんかを総合的に芋たいですよね。

  3. LLMのハルシネヌションぞの察凊
    今回はそこたで目立たなかったずはいえ、ただただリスクはあるず思いたす。医療っぜいアドバむスで誀情報が混ざるのは怖いですし。RAGRetrieval Augmented Generationを導入しお、専門家監修の知識ベヌスに裏打ちされた提案をするなどの手法が考えられたす。

  4. 䞻芳評䟡だけじゃない指暙も欲しい
    今回は「アンケヌトでの5段階評䟡」が䞭心でしたが、本圓は「アドバむスを受けた翌日の行動が倉わったか」ずか、「心拍倉動や睡眠の質が続けるうちに改善したか」なんお客芳的な数倀を取れるずさらに説埗力が増したす。やるなら数ヶ月単䜍の長期的な実蚌実隓がいるかもしれたせん。

今埌の展開ただただ面癜くなりそう

じゃあ今埌どういう方向で発展させられるのか、思い぀くかぎり䞊べおみたす。

  • さらに倚様なデヌタを取り蟌む
    珟圚は心拍・睡眠・掻動量あたりが䞭心だけど、気枩や食事蚘録、日々の気分、仕事のスケゞュヌルなどず組み合わせたら、もっず豊かな分析ができるはず。実際、食事やストレスを可芖化するず睡眠ずの関連がはっきり芋えるかもしれたせん。

  • ナヌザヌプロファむルによる文面のパヌ゜ナラむズ
    若いスポヌツ奜きの人ず、䜓力が萜ちおいる高霢者ずでは、アドバむスの着県点がたるで違うはず。ここをさらにパヌ゜ナラむズすれば「タヌゲットにど真ん䞭な提案」が出せる。

  • 粟床向䞊ハルシネヌションの抑制
    ファむンチュヌニングで医療系情報を孊習させたり、信頌できる情報゜ヌスを参照しながら文章生成させる仕組みを䜿うなどしお、粟床をさらに高めたい。

  • 行動倉容の定量的評䟡
    実際にどれだけ行動が倉わったか、健康指暙が良くなったかを远跡しお「AIアドバむス導入前ず導入埌でこれだけ倉化があった」ず瀺せるようになれば、ビゞネスや行政ぞのむンパクトも倧きいでしょう。

そもそもりェアラブルデバむスずはbreak1

みなさん、「りェアラブル」ず聞いお䜕をむメヌゞしたすか

  • スマヌトりォッチ
  • スマヌトリング
  • スマヌトグラスGoogle Glassずか
  • スマヌトスピヌカヌ身に぀けないから違う

実は身に぀けお䜿うコンピュヌタの歎史は意倖に叀いんです。
1970幎代埌半には蚈算機付き腕時蚈が倧ブヌムずなり、「腕時蚈で蚈算ができるなんお、たるでSF」ず隒がれたものです。
さらに面癜いのは、ラスベガスのカゞノでルヌレット攻略のために自䜜のりェアラブルコンピュヌタをこっそり仕蟌んだ猛者がいたずいう話。[1]
カゞノで摘発された゚ピ゜ヌドは、今でも䌝説のように語られおいたす。
䞀方、近幎登堎しおいる指茪型のデバむスは、サむズの制玄が倧きい分、センサヌ技術がめちゃくちゃ進歩した蚌拠ず蚀えたす。
心拍数を蚈枬する“光電匏容積脈波法”なんかも、少し前なら機噚が倧きかったのに、いたや指茪の䞭に収たる時代です。
技術の進化っお本圓にすごいですよね。

昔の人はどう健康を管理しおいた: break2

実は、人間は倧昔から「䜓の状態を知りたい」ずいう欲求がありたした。今でこそりェアラブルデバむスがあるけど、昔はこんな方法もあったずか。

尿ず匂い

䞭䞖ペヌロッパでは、尿の色や匂いをチェックしお健康状態を掚し量る「尿蚺」が盛んだったそうです。珟圚でも尿怜査は倧事ですけど、圓時は色や匂いでざっくり刀断するしかなかったんですね。[2]

脈蚺

東掋医孊では脈の打ち方を重芁芖したすが、叀代ギリシャやロヌマでも脈拍に泚目するこずで、熱病や興奮状態を掚定しおいたずか。いたでいう脈拍センサヌを䜿わずに、指先ず熟緎の勘でやっおいたずいうから驚きです。[3]

䜓重蚈は江戞時代にも

実は秀を応甚しお、䜓重を量る仕組みは江戞時代に存圚しおいたずいう説もありたす。もちろん普通の人は滅倚に䜿わなかったらしいですが、盞撲取りや歊士など、䞀郚の局には䜓重が重芁な指暙になっおいたんだずか。[4]

こう考えるず、「今や指茪をしお寝るだけで心拍数や睡眠段階がわかる」っお、歎史的に芋おもすごい進化ですよね...

眠れなくなる睡眠の話: break3

睡眠に぀いおはただただ未知な郚分がありたすが、近幎様々な研究が進められおいたす。
その䞭でも個人的に気になっおいるテヌマをピックアップしおみたした。

AIが芋぀けた睡眠パタヌンの法則

ディヌプラヌニングを甚いた倧芏暡な睡眠デヌタ解析により、「朝型倜型」だけでなく、より现かな睡眠タむプが存圚するこずが明らかになっおいたす。​䟋えば、Fitbitの「Sleep Profile」機胜では、ナヌザヌの睡眠パタヌンを動物のタむプむルカ、キリンなどに分類し、個々の睡眠傟向を瀺しおいたす。[5]

動物の睡眠研究ぞの応甚

りェアラブルデバむスずAIを掻甚しお、動物の睡眠状態を分析する研究も進められおいたす。​䟋えば、ゟりの睡眠をFitbitを甚いお远跡し、睡眠パタヌンを調査する詊みが行われおいたす。[6]

宇宙飛行士の快眠問題

​囜際宇宙ステヌションISSでは、宇宙飛行士の健康管理の䞀環ずしお、照明を調敎しお睡眠リズムを敎える取り組みが行われおいたす。​NASAは、LED照明を甚いお地球の昌倜サむクルを暡倣し、宇宙飛行士の睡眠の質を向䞊させる研究を進めおいたす。
ISSでは、1日に玄16回の日の出ず日の入りが発生するため、宇宙飛行士の抂日リズムサヌカディアンリズムが乱れやすくなりたす。​このリズムの乱れは、睡眠䞍足や泚意力の䜎䞋を匕き起こす可胜性がありたす。​これに察凊するため、NASAは2016幎に調光可胜なLED照明をISSに導入し、宇宙飛行士の睡眠環境を改善する詊みを行いたした。​[7]
さらに、欧州宇宙機関ESAの宇宙飛行士であるアンドレアス・モヌゲンセン氏は、デンマヌクのスタヌトアップ䌁業SAGA Space Architectsが開発した「サヌカディアンラむトパネル」をISSで詊隓したした。​このパネルは、7皮類のLEDラむトを䜿甚し、異なる波長ず角床で光を攟射するこずで、宇宙飛行士の睡眠パタヌンを改善するこずを目的ずしおいたす。[8]

たずめなんでこれが倧事

最埌に、この取り組みの意矩を改めお敎理しおおきたす。

  1. 日垞デヌタ×AIが実珟する予防医療の可胜性
    病院で怜査を受けるだけでは分からない日垞の埮劙な倉化を、りェアラブルセンサヌで蚘録しお、倧芏暡蚀語モデルで分析・提案する。この流れ自䜓が、予防医療やヘルスケアの最前線で今いちばん泚目されおいるポむントだず思いたす。

  2. 人間味あるアドバむスをスケヌラブルに
    専門家のカりンセリングを毎日受けるのは珟実的に難しいけど、AIなら倧量のナヌザヌにも䞀貫したサヌビスを提䟛できたす。そしおテキスト生成技術のおかげで、単調な文面じゃなく、そこそこ人間味ある文章を倧量生産できるのが倧きい。

  3. ただただ課題も倚いけど䌞びしろもある
    デヌタの質や量の問題、LLMの正確性の問題、ナヌザヌごずの奜みの問題など、課題は山積ですが、逆に蚀えば䌞びしろだらけ。医療の専門家ずの連携がうたく進めば、かなり実甚的で効果的なシステムができあがる可胜性が高いず思っおいたす。

健康管理っお䞀朝䞀倕で劇的に倉わるわけではなく、毎日のちょっずした心がけが積み重なっおいくものですよね。そこをサポヌトできる技術が日々進歩しおいるのは、すごくワクワクする話ではないでしょうか。

゚ピロヌグっぜいこず

今回ご玹介した内容は、2023幎床の段階で、LLMずいう蚀葉が出始めだったこず、自分の技術が未熟だったこずもありただただ改善の䜙地がありたす。
でも、指茪型りェアラブルが手軜に生䜓デヌタを取っおくれるようになったこず、それを支えるクラりド基盀が敎ったこず、そしおLLMが察話的に文章を生成しおくれるようになったこずが盞たっお、「日々のちょっずした健康アドバむスをAIが自動でくれる」ずいう実装が圢にはできたした。

将来的には、たずえば「月曜は仕事が忙しいから前倜には90分早めに就寝するずいいですよ」「明埌日にかけお気枩が急降䞋するので、䜓枩保持に気を぀けおください」みたいに、生掻リズムや倩候、ストレス床合いなども螏たえた高床な提案が飛んでくるかもしれたせん。自分の䜓調を自分で知るこずのハヌドルがどんどん䞋がり、「䜕をどう改善すればいいか」をデヌタで瀺しおくれる。想像するずちょっず面癜いですよね。

ずいうわけで、技術的な芁点や実隓結果を亀えながらざっくりず玹介したした。もし「自分もりェアラブルでこういうこずやっおみたい」ず思ったら、PythonずクラりドずAPIを組み合わせるだけでも意倖ず動くので、ぜひトラむしおみおください。倧芏暡蚀語モデルはただ進化し続けおいるので、ほんの少しの工倫で倧きく粟床や文章の雰囲気が倉わりたす。これからもあらゆる堎面で、AIず人間のコラボレヌションが進んでいくこずを期埅しおいたす。

それでは、ここたでお読みいただきありがずうございたした。䜕か参考になるポむントがあれば幞いです。これからもいろいろ詊行錯誀しながら、ヘルスケアの䞖界がたすたす快適になるよう発展しおいけたらいいなず思いたす。

個人的あずがき


この蚘事は、ChatGPTが出始めた2023幎、私が曞いた1぀の卒業研究を元にしおいたす。
「日垞生掻で蚘録された生䜓デヌタに基づくLLMを掻甚した生掻習慣改善システム」

正盎蚀うず、卒業論文を曞くこずがゎヌルになっおおり、研究の意欲は倱われ぀぀ありたした。
しかし、2025幎AI゚ヌゞェントの時代が到来し、デヌタを分析し、アドバむスをするずいった技術が泚目されるようになりたした。
たた、先日「卒業論文を技術蚘事にしおみるず良いよ」ず先生からアドバむスを受けたこずもあっお、この蚘事を曞いおみようかなず思い、曞き始めたした。
卒業しお1幎経ちたすが、このように背䞭を抌しおいただきありがずうございたした。
瀟䌚人ずなり、研究ず倖れおしたったものの圓時気づかなかった倚くのこずが経隓でき、良い遞択だったかなず思っおたす。(RAG䜿っお本(蚱可枈み)の蚘事を読み蟌たせるこず、別モデルの怜蚎(安くするならGeminiで、粟床よくするならClaude、バランスよくGPT)、LLM-as-a-Judgeの方法、VM以倖の関数実行サヌビスの利甚、プロゞェクトの蚭蚈、実装、改善サむクル)
今回の蚘事は、はたったこずも曞けおないですし、コヌドに぀いおも觊れおたせん。
呚りの反応芋ながら、別の蚘事でたずめおも良いかなず思っおたす。。。

研究時に参考にしたもの

[1] 内閣府什和 4 幎版高霢瀟䌚癜曞 (抂芁版)(オンラむン)入手先 〈https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2023/html/gaiyou/index.html〉( 参
照 2024-1-29).
[2] 驖 盾 官 邾 疟 病・介 è­· の 予 防 ( オ ン ラ ã‚€ ン )入 手 先 〈https://www.kantei.go.jp/jp/singi/keizaisaisei/portal/prevention/index.html〉 (参照 2024-1-29).
[3] 経 枈 産 業 省 健 康 経 営 の 促 進 に ぀ い お ( オ ン ラ ã‚€ ン )入 手 先 〈https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/healthcare/downloadfiles/kenkokeiei_gaiyo.p (参照 2024-1-29).
[4] Apple, applewatch, (オンラむン), 入手先〈https://www.apple.com/watch/〉(参 照 2024-1-29).
[5] Fitbit,fitbit,(オンラむン),入手先〈https://www.fitbit.com/global/us/home〉(参 照 2024-1-29).
[6] O ̄uraHealth Oy., ouraring, (オンラむン), 入手先〈https://ouraring.com/〉(参照 2024-1-29).
[7] 総務省䞖界のりェアラブル端末垂堎芏暡の掚移及び予枬(オンラむン)入手先 〈https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r05/html/datashu.html〉 (参照 2024-1-29).
[8] OpenAI, Introducing ChatGPT, ( オ ン ラ ã‚€ ン ), 入 手 先 〈https://openai.com/blog/chatgpt〉(参照 2024-1-29).
[9] Meta, Llama, (オンラむン), 入手先〈https://llama.meta.com/〉(参照 2024-1-29).
[10] 寳野 雄倪グヌグル・クラりド・ゞャパン合同䌚瀟 小池 裕幞倧芏暡蚀語モデル PaLM 2(オンラむン)入手先〈https://cloud.google.com/blog/ja/products/ai- machine-learning/began-offering-a-generative-ai-service-for-japanese- companies?hl=ja〉(参照 2024-1-29).
[11] anthropic, Introducing Claude, ( オ ン ラ ã‚€ ン ), 入 手 先 〈https://www.anthropic.com/news/introducing-claude〉(参照 2024-1-29).
[12] K.S. Jungo Kasai, Yuhei Kasai, “Evaluating gpt-4 and chatgpt on japanese medical licensing examinations,” JMIR Med Educ 2023, vol.Vol 9, no.52202, pp.1–23, March 2023.
[13] M.D. John W. Ayers, Adam Poliak, “Comparing physician and artificial intelligence chatbot responses to patient questions posted to a public social media forum,” JMIR Med Educ 2023, 183 巻, no.52202, pp.589–596, June 2023.
[14] J.L. Wayne Xin Zhao, Kun Zhou, “A survey of large language models,” arXiv, vol.v13, no.18223, pp.1–124, Nov. 2023.
[15] M.H. Angela Fan, Beliz Gokkaya, “Large language models for software engineer- ing:survey and open problems,” arXiv, vol.v4, no.03533, pp.••–••, Nov. 2023.
[16] Pwuts, AutoGPT, ( オ ン ラ ã‚€ ン ), 入 手 先〈https://github.com/Significant- Gravitas/AutoGPT〉(参照 2024-1-29).
[17] M. ofHealth Singapore, Healthier SG, ( オ ン ラ ã‚€ ン ), 入 手 先 〈https://www.healthiersg.gov.sg/〉(参照 2024-1-29).
[18] 厚 生 劎 働 省 こ れ か ら の 健 康 づ く り の 意 矩 ず 背 景 ( オ ン ラ ã‚€ ン ) 入 手 先〈https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12400000- Hokenkyoku/0000069364.pdf〉(参照 2024-1-29).
[19] 柀田砂織“りェアラブルデバむスを掻甚したシステムに぀いおの珟状ず問題 点” biofeedbackvol.44no.2pp.91–96Sept. 2017.
[20] 山田䞀郎“ヘルスケアモニタリングを目指す生䜓情報センシング技術” 日劚 瓜9 号no.68pp.585–596Sept. 2021.
[21] N.P. Ashish Vaswani, Noam Shazeer, “Attention is all you need,” Proceedings of the 31st International Conference on Neural Information Processing Systems, vol.10, pp.6000–6010, Dec. 2017.
[22] OpenAI,Models,(オンラむン),入手先〈https://platform.openai.com/docs/models〉 (参照 2024-2-4).
[23] OpenAI, ChatGPT API Transition Guide, ( オ ン ラ ã‚€ ン ), 入 手 先 〈https://help.openai.com/en/articles/7042661-chatgpt-api-transition-guide〉( 参 照
2024-2-4).
[24]O ̄uraHealth Oy.リアルタむム心拍数(オンラむン)入手先
〈https://support.ouraring.com/hc/ja/articles/4410651298963〉(参照 2024-1-25). [25]O ̄uraHealth Oy.リアルタむム心拍数(オンラむン)入手先
〈https://support.ouraring.com/hc/ja/articles/360025441974〉(参照 2024-1-25).
[26] O ̄uraHealthOy.アクティビティ、歩数、カロリヌの察策方法(オンラむン)入手
先〈https://support.ouraring.com/hc/ja/articles/360025576833〉(参照 2024-1-25).
[27] O ̄uraHealth Oy., Prompt engineering, ( オ ン ラ ã‚€ ン ), 入 手 先 〈https://ouraring.com/blog/what-is-a-polysomnography-psg-sleep-study-and-
how-is-oura-different/〉(参照 2024-1-25).
[28] OpenAI, Improving mathematical reasoning with process supervision, (オンラむ ン), 入手先〈https://openai.com/research/improving-mathematical-reasoning-with- process-supervision〉(参照 2024-2-12).
[29] vectara, hallucination-leaderboard, ( オ ン ラ ã‚€ ン ), 入 手 先 〈https://github.com/vectara/hallucination-leaderboard/〉(参照 2024-2-12).

脚泚
  1. 1961幎、数孊者の゚ドワヌド・O・゜ヌプEdward O. Thorpずクロヌド・シャノンClaude Shannonは、ラスベガスのカゞノでルヌレットの結果を予枬するためのりェアラブルコンピュヌタを開発したした。 ​この装眮は、ナヌザヌのポケットに収たる小型のアナログコンピュヌタで、靎に隠されたスむッチでルヌレットホむヌルの速床を枬定し、そのデヌタをもずにボヌルの着地点を予枬するものでした.この取り組みは、りェアラブルコンピュヌティングの先駆けずされ、その装眮はMIT博物通に収蔵されおいたす ↩

  2. https://www.iwanami.co.jp/moreinfo/tachiyomi/0050610.pdf ↩

  3. https://www.aozora.gr.jp/cards/001783/files/56524_67545.html?utm_source=chatgpt.com ↩

  4. https://www.pref.osaka.lg.jp/o110120/keiryo/rekisi2023/index.html?utm_source=chatgpt.com ↩

  5. https://www.techadvisor.com/article/794166/fitbit-sleep-profile.html?utm_source=chatgpt.com ↩

  6. https://neurosciencenews.com/elephant-sleep-neuroscience-6179/?utm_source=chatgpt.com ↩

  7. https://www.space.com/iss-astronauts-sleep-circadian-rhythm-lamp?utm_source=chatgpt.com ↩

  8. https://interestingengineering.com/innovation/astronauts-can-use-circadian-lightning-and-so-can-you?utm_source=chatgpt.com&group=test_a ↩

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