🕳️

個人開発者を目指すあなたを待ち受ける9つの落とし穴

2022/01/23に公開約10,500字1件のコメント

この記事では個人開発者として起業し、1年間サービス開発、運営をしてみたかずうぉんばっと実際に経験した落とし穴を9つ、こうすれば穴を回避できたんじゃないかなというアイデアと共にご紹介します。

これから個人開発者、エンジニアからの起業を考えている方の参考になれば幸いです。

日程調整のニッテについて

先に簡単に自分が開発しているサービスについて、ご紹介させてください。
日程調整のニッテという使いやす〜い日程調整ツールです。ぜひ一度お試しください!

https://site.nitte.app/

新規事業開発には落とし穴がいっぱい

では本題です。まずは以下の図ををご覧ください。
新規事業開発には落とし穴がいっぱい

新規事業開発の流れはざっくり3つのフェーズ+メンタルケアに分かれます。

  1. 課題発見: 解くべき課題を見つける
  2. 課題解決: 課題を解決するようなサービスを作る
  3. 集客: ユーザーを集めて収益化する
    メンタルケア: 全てのフェーズで精神状態を保つためのケア

一見シンプルな流れで簡単そうに見えますが、実際にやってみると落とし穴がいっぱいあります。
各フェーズ別に自分が落ちた落とし穴をどんどん紹介していきます!


課題発見編

① いきなり作ってしまう

6ヶ月

これは自分がapoleというキーボードカレンダーアプリを作るのにかけた時間です。ニーズの調査など一切行わずにを、6ヶ月かけてリリースしました。

apole

リリース後ユーザーになりそうな方何人かに声をかけてみたところ、
「仕事はパソコン中心で、スマホで作業することがあまりないので必要ない。」
と一蹴され、敢えなく開発終了となってしまいました🥺
これが1つ目の落とし穴「いきなり作ってしまうです」

① いきなり作ってしまう

いきなり作るな

この落とし穴を回避するためには、そのままですがいきなり作らないということが重要です。
まずはしっかりとニーズがあるかを確認しましょう。

アイデアを検証する方法

王道は広告×LP×事前登録
王道は事前登録フォームつきのLPを作り、少額広告を打って反応を見るという方法です。
さらに事前登録してくれた方にインタビューを依頼。課題について深掘りしていきます。

ノーコード系ツールの活用
エンジニアだからといってノーコードツールを使っちゃいけないわけではありません。
最低限の機能を入れたサービスを実際にリリースしてより精度高くニーズを確認することができます。

アイデアを出すときのポイント

① アイデアの出し惜しみは不要
アイデアを公開すると盗まれるんではないかと懸念する方も多いですが、盗まれることは早々ないですし、どうせサービスを公開したら遅かれ早かれ盗める状況になるわけです。

盗まれるリスクよりも実際ニーズのないサービスの開発のために多くの時間を無駄にしてしまうリスクを避ける方が大事です。盗まれることなど気にせずに公開していきましょう。

② 1つのアイデアに固執しない
1つアイデアを思いつくと、そのアイデアに固執してしまいがちですが、このフェーズでは多くのアイデアを試すことが重要かと思います。さまざまなアイデアを試すことで元々のアイデアよりもより良いアイデアを見つけることができる可能性が高いです。
自分も今もう一度やるなら数ヶ月かけて10個〜20個くらいのアイデアを試すと思います。

いきなり作れる裏技

上記の事前検証は課題を発見するまでに最低でも数ヶ月かかってしまい、非常に大変です。
ですが、実はいきなり作っても成功確率の高い裏技が2つあるのでそちらもご紹介します。

裏技1: 周りの人の課題を解決する

自分の身の回りの人の課題を解決する方法です。

例えば

  • BASE: 母親がECサイトを作りたがっていたが、難しくて困っっていた。
  • MAMORIO: 姉がよくものを無くすので困っていた。
    など、自分の身の回りの人の課題を解決するサービスで成功しているものは多くあります。
    自分の身の回りの人の課題を解決するサービス

裏技2: 自分の課題を解決する

2つ目の裏技は自分(エンジニア)の課題を解決するサービスを作ることです。
以下の4つのサービスは全て個人開発者の方が始められたエンジニア向けのサービスです。

自分の課題を解決する

自分の課題を解決するサービスを作ることは

  • 自分の課題なので、課題の解像度が高い
  • ユーザーになり得る人が周りに多くいる
  • 自分が使うのでモチベーションが維持しやすい
    などメリットだらけなので非常におすすめです。

② 解く課題が弱い

1分
これは先ほどご紹介したapoleで節約できる時間です。

キーボードから日時を選んで文字に変換できるのは確かに便利ですが、節約できる時間は所詮1分程度です。便利っちゃ便利ですが、お金を払ってまで使いたいかと言えばNOですよね。

apole-2

これが2つ目の落とし穴解く課題が弱いです。

2

作る前に売ろう

この落とし穴を回避するためには作ればお金を払う人が確実にいる状態にできるだけ近づけることが重要です。

お金を払う人がいるか検証する方法

toCサービス: クラウドファンディング
クラウドファンディングを活用してみるのは良い方法だと思います。
あなたの友人が欲しいというのはは社交辞令かもしれませんが、全然知らない方があなたのサービスにお金を払うことを約束してくれるこということはアイデアとして価値がある可能性が高いです。

toBサービス: 企業にサービスのプレゼンだけで事前契約をとってくる
企業に営業をかけてプレゼンだけで契約を取ってこれるか試してみます。
なかなかハードルが高いですが、これで1件でも契約が取れたなら相当確度の高いアイデアであると言えると思います。

アイデアを検証するときのポイント

①バーニングニーズであること
バーニングニーズとは頭が燃えているような今すぐにでも解決したい課題のこと。そんな課題であれば人々は喜んでお金を払います。

②ニッチであること
当たり前ですが多くの人にとってのバーニングニーズは既に解決されていますし、解決されていない場合でも大企業が取り組んでいる場合が多く、そこに参入しても勝てる見込みは低いでしょう。(ex) キャッシュレス)。一部の少数の人にとってのバーニングニーズを見つけることが重要です。

例として、AutifyはWebサービス、アプリのテストを自動化サービスで、テストはWeb、アプリの開発に関わる一部の人にとってバーニングニーズであったわけです。
(※ そもそもこのバーニングニーズという言葉はAutify CEOの深澤さんが有名にした言葉です)


課題解決編

③ ユーザーが継続利用してくれない

無事課題も見つけて、初期のバージョンも完成。
いざリリースしてみるとユーザー登録はされるものの、全く継続利用されない。
ニッテの場合もリリース当初は登録しても全く継続利用されませんでした。

3つ目の落とし穴はユーザーが継続利用してくれないです。

3

推測するなインタビューしよう

ユーザーがなんで使ってくれないか推測して間違えるくらいなら、聞いてしまうのが一番確実です。インタビューを積極的に行っていきましょう。

登録してくれたユーザーにインタビューするのがおすすめ

特におすすめはサービス登録してくれた方に直接連絡してインタビューをすることです。
登録してくれた方はその課題を持っていてサービス登録するほど温度感が高いためです。
(逆に一般的なインタビュー募集でお金を払ってしまうとお金目当ての方が集まってしまいインタビュイーの質が下がってしまうのでお勧めしません)

インタビューで聞くこと

インタビューで聞いた方が良いこととしては

  • 解決策が間違っていないか
    根本的な課題へのアプローチが間違っていないかを確認します

  • 伝えたいことが伝わっているか(ユーザビリティテスト)
    理解して欲しいこと、やって欲しいことがきちんと伝わっているかを検証します。
    実際のユースケースを想定して

    • XXXXを行ってみてくださいなどユーザビリティテストを行います。これをやってみると思った以上に伝わっていないことがわかります。そこで次項のデザインを勉強しようにつながります。

デザインを勉強しよう

サービスの中で伝えたいことをうまく伝えられるようになるためにはやはりデザインの知見が必要です。

自分がデザインを勉強する前に作った日程調整サービスとデザインを勉強した後に作った現在のニッテのLPの比較です。

before_after

雲泥の差がありますね....笑

この例からもわかるようにデザイン力は個人開発者にとって非常に大きな武器になるので、基本的な部分だけでも勉強することをオススメします。

具体的な勉強法としては

  • 本で勉強(ノンデザイナーズデザインブックから始めるのがオススメ。こちらの記事もよければ参考にしてみてください。)

  • より深めるなら専門学校に行ってみるのも◎(自分はデジハリで勉強しました)

また、デザインに関するポイントとしてUIも重要ですが、最も重要なのはUXです。
多少ビジュアルがダサくても伝えたいことは伝わりますが、ユーザーの行動や認知に沿ったものでなければ伝えたいことが伝わらなくなってしまうためです。

ということでUXについて深く考えられるようになると個人開発者としては強いと思います!

④ 無駄な機能を作ってしまう

ある日ニッテのチャネルトークに以下のようなお問い合わせが来ました。
お問い合わせが来ました

来た問い合わせに対して、特に考えることもなく開発してリリースしてしまいました。

具体的には以下のように会社名の部分を細かく制御できる機能です。
会社名の部分を細かく制御できる機能

しかしその後このユーザーは離脱してしまい、誰も使わない機能となったので削除してしまいました🥺

これが4つ目の落とし穴無駄な機能を作ってしまうです。
4

大通りを大事にする

ユーザーのフィードバックに対して作る作らないの判断はその機能がないと登録しない/継続利用しない機能かどうかを基準に判断するといいと思います。そしてそう言った機能は必然的に大通りの機能になっていくはずです。

大通りというのはサービスが提供するメインの価値のことです。

チャットアプリならメッセージ機能、日程調整ツールなら日程調整機能と言った具合ですね。サービスが提供するメインの機能を磨き込みましょう。

⑤ 全部自分でやろうとしてしまう

こちらはニッテのSEOのための記事です。
記事
お気づきでしょうか。

かずうぉんばっと

そうです、こちらの記事は全て自分で書いています。
これが5つ目の落とし穴全部自分でやろうとしてしまう。

5

人に任せよう

当たり前ですが人に任せましょう。

一緒にやってくれそうな人を探す

友人やサービスにめちゃくちゃ共感してくれる人など、一緒にやってくれそうな人を探しましょう。個人開発といえど完全なる1人は辛いです。

外注する

例えば上記のSEOライティングなど、他の人に任せた方が良さそうなことはランサーズなどのサービスを使って外注するようにした方が良いです。

時は金なりです。自分自身の時間をどこに使うのかよく考えるようにしましょう。


集客編

⑥ いいものを作れば売れると思っている

9.8:0.2

こちらは自分が2021年に開発:マーケティングに当てた時間の割合です。
当時の自分はいいものさえ作れば勝手に広まって売れるはずと思っており、ほとんど開発しかしていませんでした。

これが6つ目の落とし穴いいものを作れば売れると思っている

まずは認識を改める

まずはそんなことは絶対ないんだということを肝に銘じましょう。

アメリカのスタートアップの偉い方々も以下のようにおっしゃっています。

実際、神話や伝説に反して、成功したハイテク企業の一般的なモデルは、製品中心ではなく、流通中心になることです。
Marc Andressen(a16z創業者)
引用: HIGH GROWTH HANDBOOK

良いアイデアがない、アイデアを実行できない、またはマトモな製品を作れないという理由で失敗するスタートアップをほとんど知りません。スタートアップの90%は顧客にリーチできないという理由で失敗しています。
ガブリエル・ワインバーグ (DuckDuckGo創業者)
引用: TRACTION

要はいいものを作るだけでは売れないよということです。

僕らが作っているのはバケツだけ

ユーザーを水、プロダクトをバケツとして、プロダクトを改善することをバケツの穴を塞ぐと例えられたりしますが、あくまでもぼくら(エンジニア/デザイナー)が作っているのはバケツだけであることを認識しましょう。

バケツ

穴のないバケツを作って置いておくだけでは、いつまで経ってもバケツは空のままです。

このバケツに水を入れるために会社では営業/マーケティング/広報と言った職種の方々が頑張ってくれているわけです。

水バケツ

そして、個人開発の場合はこのバケツに水を集める仕事も自ら行う必要があります。

マーケティングに力を入れる

開発:マーケティング=1:1に

製品開発と合わせてマーケティングにも力を入れることが非常に重要になってきます。
時間配分としては1:1が理想的な状態です。

課題解決と集客は同時に行う

冒頭ではわかりやすくしたかったので、課題解決を行なった後に集客を行うとしていましたが実際には課題発見後は課題解決と集客を同時に行う方が良いと考えています。

課題解決と集客は同時に行う

理由としては初期からユーザーが集まりやすくなり

  • フィードバックループが周りやすい
  • モチベーションを維持しやすい

ことが挙げられrます。

開発者に有利なマーケティング施策

個人開発者なので開発できることを生かしたマーケティング施策を行うのが有利かと思います。

  • バイラル施策: プロダクト自体にバイラルしやすい仕組みを組み込む
  • SEO: テクニカルな部分で優位に立ちやすい
  • 無料ツールの開発: ターゲットユーザーが利用するような無料ツールを公開し、呼び水にする。

より詳しくはこちらの「トラクション」という書籍がオススメです。

https://amzn.to/3IwUCxQ

メンタルケア編

⑦ モチベーションがなくなる

リリースできたものの誰にも使ってもらえず、忙しくなってしまいいつの間にか開発しなくなる。
そしてしばらく触ってないコードを触るのは非常に気が重く、諦めてしまう。
というのは個人開発あるあるです。

7つ目の落とし穴はモチベーションがなくなるです。

⑦ モチベーションがなくなる

ユーザーの感謝を摂取する、ユーザーを集める

モチベーションがなくなる一番の原因は誰も使っていないことです。
誰も使っていないサービスを開発し続けるほど辛い修行はありません。
そこで

ヘビーユーザーの話を聞く

ヘビーユーザーの話を聞いて、感謝を摂取しましょう。少数でも誰かの役に立っているとことがわかるとモチベーションにつながります。

集客を頑張る

誰も使っていないなら、使ってもらえるように集客すればいいのです。
コードを書く手を止めてどうすればユーザーを増やせるか考えてみましょう。

時間の確保

モチベーションがなくなる2つ目の原因は時間が取れなくて、だんだんやる気がなくなるパターンです。これに対しては

毎日少しでもいいので何かする

毎日5分でもいいので何かするようにします。
電車に乗っている時間にスマホで少し何か開発の設計をするなど隙間時間を利用すると継続しやすいです。

本気でやるなら週2、3日を確保

趣味の領域を超えて本気で収益化を目指すなら少し仕事を減らして(フリーになる必要がありますが...)、週2、3日作業できる時間を確保しましょう(※ 後述しますがフルタイムはお勧めしません。)。時間がないという言い訳はできなくなります。

⑧ 寂しい、辛い

2021年の8月から約半年間、ニッテにフルタイムで集中してみましたが、社会とのつながりがなく非常に精神的に辛くなってしまいました。

これが8つ目の落とし穴「寂しい、辛い」です。
8

働く、仲間を見つける

個人開発フルタイムはオススメしない

フルタイムは時間がありすぎて、非効率になりがちですし無収入であることの精神的なキツさも結構大きいです。なので普通の人は週2、3日ほど働きながら個人開発するのが良いかと思います。

仲間を見つける

それでもフルタイムで全力投球してやりたいんだーという方はやっぱり仲間を見つけましょう。
市場が大きいのであれば、スタートアップとして資金調達をするような形を考えてもいいかもしれません。

運営者ギルドもオススメ

運営者ギルドというWebサービス、アプリの運営に関わっている方が集まるSlackコミュニティがあります。こちら個人開発者の方が非常に多く集まっており、交流していますので入ることを強くお勧めします。

⑨ 穴に落ちるのが怖くなってしまう

長い間個人開発をしていると上記のようないろいろな落とし穴に落ち、だんだん失敗するのが嫌になってきます。

これが最後の落とし穴に落ちるのが怖くなってしまう。

穴に落ちよう

今まで散々どうやったら回避できるかという話をしてきて、矛盾するんですが、穴に落ちようというのがこの落とし穴についてのアドバイスです。

自戒でもありますが、思いついたことは早く行動に移して早く失敗するようにすることが大事です。失敗を恐れて何も行動しないことが一番の落とし穴です。

まとめ

  • アイデア探しは慎重に、すぐに作り始めるのは絶対NG🙅‍♂️
  • いいプロダクト作ればユーザーが勝手に集まるは嘘。初期から集客を
  • 命(メンタル)を大事に
  • 早く穴に落ちる

例え上手くいかなくても、個人開発、企業はとてもいい経験になると思うので、どんどんチャレンジしていきましょう💪


PR

再三ですが、日程調整のニッテ、どこよりも使いやすい日程調整ツールを目指していますので、ぜひよろしくお願いします!!!

https://site.nitte.app/

Discussion

ログインするとコメントできます