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スクラムの初心者が読む記事

2021/06/03に公開

スクラムではアジャイル開発の内容と重複する箇所が多いため、本記事では重複箇所の記載は極力省略しています。
省略しているアジャイル開発の部分については、過去に投稿した以下の記事をご参照ください。

https://qiita.com/kazuki_kuriyama/items/930a692a4f5fbfb9fd2c

スクラムとは

アジャイル開発の手法のうちの一つで、不確定な要素の多い開発に適しているフレームワークです。

スクラムの特徴

  • 5つのイベント、3つのロール、3つの作成物がある。

スクラムの5つの価値基準

スクラムで良い結果を出すには下記の価値基準を取り入れる必要がある。

  • 確約
    ゴール達成に全力を尽くす
  • 勇気
    困難な問題にも取り組む
  • 集中
    作業・ゴールの達成に集中する
  • 公開
    仕事や問題を全て共有する
  • 尊敬
    互いに尊敬し合う

スプリントの流れ

以下を1スプリントとして、最大1か月以内の固定された期間のタイムボックスに設定する。

  1. スプリントプランニング
    次のスプリント内での作業を決定する。
  2. 作業実施
    スプリントバックログから作業を実施し、インクリメントを作成する。
  3. スプリントレビュー
    インクリメントのデモとフィードバックを行う
  4. スプリントレトロスペクティブ
    改善事項を協議する。

注意事項

最低限のルールのみが規定されているため、実運用にはテーラリングが必要。
1,2年毎に改定されているので、最新版を採用したい場合、常にアンテナを張っておく必要がある。

スクラム開発の用語(暫定版、別途スクラムのページとして後日まとめる予定です。)

ロール

人の役割

プロダクトオーナー

プロダクトの責任者または出資者、利用者、管理職などの利害関係者で最終決定権限を持つが、開発チームに干渉してはいけない。できるのは、あくまで相談のみ。
リリーススケジュールや予算を管理を行う。
プロダクトバックログの管理や項目内容のメンバーへ共有する。

開発チーム

  • 効率的に開発を進めるには3人から9人程度のメンバーにする。
  • 9人を超える場合、チームを分割する。
  • 自己組織化されている(主体的な行動や自走ができる)必要がある。

スクラムマスター

  • スクラムによるプロジェクトが円滑に回る様に調整する役割で、教育やファシリテータ、コーチ、推進役を担うサーバントリーダー。
  • メンバー外の人からの妨害や割り込みからチームが干渉を受けない様に守る。
  • マネージャーや管理者ではないので、メンバーへのタスクのアサインや進捗管理は行わない。
  • プロダクトオーナーやチームに対してスクラムについて説明し理解を広める。
  • 会議では進行役を担う。

スクラムチーム

  • プロダクトオーナー、開発チーム、スクラムマスターを合わせたチーム

その他

スプリント

  • 利用可能な、リリース判断可能なプロダクトを作るための、1 か月以下のタイムボックスのことで、
    1~2週間で設定されるのが一般的である。
  • 期間の長さを変更してはいけない。開発が遅延している状態でも変更しない。

プロダクトバックログ

  • 実現したい機能の見える化として一覧表にする。
  • 上位の項目は見積もりを行う。
  • 記載する情報は常に最新に保つ。
  • 実現したい項目の順番で整列する。
  • ユーザーストーリーで記述されることが多い
  • 管理はプロダクトオーナーが行う
  • 実装する機能が価値のある根拠や仮説がないものは記載しない。

プロダクトバックログリファイメント(リファイメント)

バックログ内の項目に対して下記のアクションを実施すること

  • 具体化
  • 疑問点の解決
  • 達成基準の明示
  • 工数見積もり
  • サイズ分割

スプリントプランニング(スプリント計画会議)

スプリントゴールの決定
スプリントバックログの選定

スプリントバックログ

  • スプリント中に実施するタスク一覧
  • 各タスクは1日で終わる分量にする。
  • 作業者自身がどのタスクを実施するのか選定する。

インクリメント

これまでの全てのスプリントの成果で、動作している状態のもの。

完成の定義

スプリントの実施範囲で、以下の項目等が挙げられる。

  • コードレビュー
  • ユニットテスト
  • 受入テスト
  • デプロイ 等

イベント

会議等

デイリースクラム

≒朝会(ただし朝にしなくてもよい)

  • 毎日同じ時間、同じ場所で進捗の確認を15分間行い、延長は禁止とする。
  • 確認項目は実施した内容、本日の予定、困っていること等の障害報告の3点。
  • 障害については、解決する場はデイリースクラム終了後に別で設定する。

スプリントレビュー

  • プロダクトオーナーが主催し、スプリントの最後にインクリメント(それまでの成果物)をステークホルダーにデモし、以下の報告・議論を行う。
    • 完成していないプロダクトバックログの項目の報告
    • 現在の問題点の報告
    • プロダクトバックログの追加項目の議論
    • スケジュールの共有

スプリントレトロスペクティブ

  • スプリント毎のふりかえり
  • 改善点の整理やアクションプランを作成する場だが、一度にたくさんの変更を行わないこと。

参考資料

体験を通してスクラムを学べ、スクラムマスターの行動をイメージできる良本です。

https://www.shoeisha.co.jp/book/detail/9784798163680

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