現場改善#011 複合機のスキャンデータ保存先
あらすじ
今回はどこでもある複合機でのスキャン設定について、すぐ使える実用的なネタを
ご紹介します。
作業内容
ある朝のこと
部長「複合機でスキャンできない。急いでなんとかして。」
私「確認しますのでお待ちください。」
私「…」
私「保存先のフォルダが無いようですが…」
部長「昨日共有フォルダの整理してたわ。ごめん。ガハハ」
複合機でスキャンした際に、保存先のフォルダがユーザーによって
リネームされたりして、スキャンできなくなるとかあるあるですよね?
クラウドに保存してる?すみません、この記事は見なかったことに。
スキャン設定をする際に、ファイルサーバーの深い階層の中にある
個人用フォルダに向けてスキャンするとか、かなり手間ですよね。
そもそも、複合機のメーカー次第では日本語含めた共有フォルダは
指定できせんし。B社とか。
情シスとしては、削除できないスキャン専用フォルダを作りたいところですが、
なかなかフォルダ構成的に難しいことが多いかと思います。
対策
今回紹介する方法を行うと
- ユーザーによって削除されない
- 複合機への設定が全社員共通にできる
- ActiveDirectoryのユーザー名とパスワードで運用できる
というメリットがあります。その方法は下記手順です。
- ドメイン(AD)連携できるNASを用意する
- ドメイン連携設定を行う
- Homeディレクトリを利用できるようにする
NASを用意する
ドメイン連携できるNASを用意してください。
安いものなら2万円程度+内蔵HDD代で3万円程度で入手可能です。もしかしたらお手持ちの
NASに同じ機能があるかもしれません。NASのマニュアルかサポートにお問い合わせください。
ドメイン連携を設定する
次に、ドメイン連携方法を確認してください。
下記画像は設定画面の一例です。メーカーによって対応しているかどうか確認してください。
また、ドメインユーザーにHomeディレクトリを利用できるように設定してください。
複合機にドメインユーザーと保存先のパスを設定する
ここが設定できたら、あとは下記のように複合機にスキャンデータの保存先パスと
ユーザーIDとパスワードを設定するだけです。
スキャン保存先パス: \\NAS01\home
ログインユーザー名: (Windowsログイン時のドメインユーザー名)
※ mydomain\kawahara もしくは、 kawahara@mydomain とドメイン名も含めた表記
ログインパスワード: (ドメインユーザーのパスワード)
これでスキャンすると各ユーザー毎の専用フォルダとしてアクセスでき、
しかもユーザーによって削除できないはずです。
さらに、複合機に設定するスキャン保存先パスはすべて同じです。
homeディレクトリのメリット
home ディレクトリはログインユーザーの専用フォルダです。
これがあれば
- 自分しか見られない専用のフォルダを手間なく用意できる
- NAS側でバックアップを取れば、不測の事態にも対応可能
- ローカルPCでしか作業できない人事考課などの作業場所に使える
というメリットがおまけで発生します。
これで、「データはサーバーに保存すること」といいつつ、個人専用フォルダが
用意できていないあなたの一助になるはずです。(私の事です)
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