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現場改善#013 締め処理の謎

2022/10/08に公開

あらすじ

ある日、フルスクラッチの販売管理システムを見直すというありがたいお仕事を頂けることに。未経験なので全力で逃げ出したいところですが、非常口がありませんでした。結局、実際の業務を全く知らないままヒアリングを行うことになり、その時の会話の一例が下記です。

事務さん「五十日(ごとうび)には 締め処理 をします。」
私「はい。」
事務さん「月末も 締め処理 をします。」
私「はい…」
事務さん「決算月にはさらに 締め処理 をします。」
私「はい?」

という具合に、締め処理がたくさん出てきて意味不明でした。

課題

事務処理をされている方によると思いますが、すべて締め処理として一緒くたに説明されてしまい、ヒアリングしても締め処理の意味が理解できませんでした。

対策

ヒアリングして理解した結果が、下記でした。

締め処理名 実施タイミング 処理内容
五十日締め 五十日(5/10/15/20/25)の翌稼働日 顧客への請求書発行のため
月末締め 月初 顧客への請求書発行と自社の月末集計処理
決算締め 決算月の月末締め後 決算月の締め処理

これが分かった後に事務員さんとと話をすると、下記の意味だと分かるようになりました。

事務さん「五十日(ごとうび)には (請求書発行用の)締め処理 をします。」
私「はい。」
事務さん「月末も (請求書発行用と社内月末集計処理の)締め処理 をします。」
私「はい。」
事務さん「決算月にはさらに (決算)締め処理 をします。」
私「なるほど。」

なお、この話がシステムのどこに関係するのかといいますと、締め処理の名称と機能が定義されたことで、ユーザー、情シス、ベンダーで相互に理解できるようになった点と、締め処理の違いが分かるように、各メニューに表記され混乱が無くなりました。

もう一度同じことをするなら

この仕事のおかげで販売管理の流れが理解ができ、非常に勉強になりました。この知識は転職をしても、どこの会社でも活きています。また、ヒアリングの際は同じ単語でも指してる意味が違うケースが無いか確認するように心掛けるようになりました。

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