🏭

現場事例#001 手書きラベルのシステム化

2022/09/17に公開

あらまし

製造業ならご存知のサンプル品の抽出と品質検査。このサンプル品の識別のため、ラベルに
手書きで品番とロット番号などを記入していました。これらの作業が工場全体の各設備ごとに
発生していましたので、なかなかの作業量です。
また、手書きなので読みにくい&書き間違いといった定番のトラブルが付いて回ります。

業務イメージ

課題

  • 手書きなので文字が判別できない時がある
  • 品質問題発生時に確認すると書き間違いなのか別のロット番号なのか判別できない
  • ラベルの記入作業が工場全体で100枚/日以上ある
  • 1枚当たり30秒程度の工数
  • 日あたり 3000秒=50分

対策

下記の構成でラベル発行システムを自社開発

  • .Netframework2.0(導入時期はお察しください)
  • 開発言語C# + プリンタ制御用ミドルウェア
  • ラベルプリンタ
  • 基幹システムのデータ読出しのためのODBC設定

効果

  • 1枚当たり10秒程度となり20秒の工数削減効果
  • 文字の認識ミスやロットの記載ミスがほぼ無くなる

概算費用

下記のセットで約30万円。これを10セットほど導入。

  • PC
  • ラベルプリンタ
  • バーコードリーダー

対応時のポイント

手書きの半自動化なので特に抵抗も無くスムーズに導入できました。
PCが設置されていない個所などは有線LANの敷設工事などが別途発生し、
それらの工事手配などに時間がかかりました。

プリンタの選定は思いのほか重要なので、変な機種を選ぶとプリンタの
販売停止やミドルウェアの保守終了といったこともあり得ますので、
注意してください。

もう一度同じことをするなら

気軽に導入しましたが、一度導入すると、二度と後戻りできないインフラに
なってしまい、サンプルラベル発行システムが使用できないと、サンプル品の
提供が滞るとクレームが来る事態に。

活用して貰えてありがたいのですが、導入時には事前に使用できない場合は従来通り
手書きで業務継続する事と調整のうえで導入できればよりベターでした。




Discussion