Numerai 2021Q1炉端会議メモ
この記事は?
NumeraiのCEOとCTOが2021年01月07日に以下のYouTubeに公開した、炉端会議 (fireside chat)の中で、個人的に面白いと思った内容のメモです。
正確な一次情報を知りたい方は↑の動画をご覧になってください。
前回(2020Q4)のまとめは↓にあります。
注)Numeraiって何ぞという方は、KagglerへのNumeraiのススメをご覧ください
注)私の英語力の問題で以下の内容が正確ではない可能性があります
注)Numerai signalsについては、私は参加していないので飛ばしていますし、全てのQ&Aを網羅しているわけではありません
Q & A
NMR capについて。参加者が増えると一人当たりのpayoutは減るか?それだと新しい参加者を招き入れるインセンティブがない。
(CTO)まず、Numerai Tournamentで参加者のstakeがburnしても、Numerai運営の収入になるわけではない。Payoutは全てNumeraiの運営のポケットマネーで賄っている。すなわち、参加者が無限に増えたとき無限にPayoutを払うことはできない。Payout総額には上限(Cap)をかけないといけないのは理解して欲しい。
参加者が増えれば確かに、一人当たりのPayoutは減るかもしれないが、それは短期的なことだと思う。BitcoinのMiningと同様だと思って欲しい。あなたがBitcoinのマイニングをしていて、友人にもマイニングをするよう勧めたなら、短期的にはマイニングによるあなたの取り分は減るかもしれないが、bitcoin自体の価値は上昇し、中長期的には全員が儲かることになる。Numeraiも同じで、より多くの人が参加すれば、NMRやネットワーク自体の価値も上がるはずだ。なのであまり心配しないで欲しい。
Capに関して、将来的に報酬体系をより柔軟に設計することを考えている。現在もMMCを2倍にしてStakeできるが、もっと運営にとって大事なことに沿った報酬体系を設計したい。例えば、MMCが私たちにとって大事なら、MMCが高いsubmissionにより高い報酬を与えたり、Signalが重要なら、Signalに対して高い報酬を与えたりできるようにすることを考えている。
10年後のゴールは?Numeraiは存在すると思うか?
(CEO)Numeraiは10年後も存在すると強く思う。機械学習、ブロックチェーン、定量的ファイナンスの存在感は高まっているが、それはNumeraiが始まった時から私たちがやってきたことで、私たちにとっては何も目新しくない。私たちがやっていることは時代に沿っているし、拡大していくと思う。
TargetがNomiになってから、Kazutsugiに比べて参加者のパフォーマンスは上がっているのか?
(CEO)まだTargetが替わってから時間が経っていないので、まだ見ていない。評価するには早い段階だ。
NMR stake総額が100万ドルに達したらどうなる?NMRの価格はトーナメント参加者のStake額に影響されるか?
(CEO)さぁ誰にもわからないと思う。
Numeraiに参加したいが、そんなに原資がない人はどうしたらいい?
(CEO)NMRを借りられるような仕組みは考えてもいいかもしれない。
(CTO)APIの自動化等のテクニカルな課題は常にある、貢献してくれた人にはボーナスを配ることができる。是非検討して欲しい。
Numerai運営の投資パフォーマンスはどうだった?
(CEO)答えられない。ただ、これは規制によるものだということは理解して欲しい。自分たちは自分たちのパフォーマンスを公に話すことができないのだ。
NMRは現状、Numerai Tournamentでしか使えないが、今後他でも使えるようにする計画はあるか?
考えているが、Numeraiが成長することが今は大切だ。現状、他のアプリを作ったりといったことは優先事項ではない。
ETHが高値でトランザクションに時間がかかることは、Numeraiに負担になっているか?
(CTO)なっている。現状「ガス代」がかなりかかっており、これを減らすのも自分のプロジェクトだ。ETHのプロジェクト自体は好きなので、好きな人は一緒に話そう。
CEOからのお知らせ
Numerai Signal、参加者のシグナル強い
すでに運営内部のシグナルより2倍強い。これは嬉しいことだ。
TournamentにおけるMeta Modelのパフォーマンスは悪くない
赤が運営が提供しているExample (XGBoost)、緑がStake weighted model。年初「Exampleより弱くね...?」と大変心配したが、後半どんどん差がついてきて良かった。
だがもっと差がついて欲しい。
そのため、参加者に与えるデータを増やすことにした。特徴量数を10倍にする。これで参加者にはExampleのXGBoostを軽く超えていって欲しい。
CEOからのお知らせに関するQ & A
メモリに載るか心配です...
新しい特徴量を使ってモデル精度を改善すれば、例えクラウドインスタンス代を払ったとしても回収できるはずだ。
また、APIを改修し、特定の特徴量を選択してダウンロードできるようにすることを考えている。
特徴量と言えば、Numeraiは市場予測のためのデータをベンダーから購入しているが、その中には、バックテストすると、良すぎる、要はOverfitしている特徴量があり、それを使うとモデルの出力がその特徴量そのものになってしまうものもある。こういった特徴量は未来予測には使えないので、Numerai運営としては使っていない。なので、こういった特徴量も参加者には提供しようと思うが、
「この特徴量はNumeraiでは使っていません(笑」
というフラグをつけようかなと思っている。
いつ特徴量が増えるのか?
目標は、Q1中。ただ、システム改修など大変なので、Q2かもしれない。もしかしたら特徴量は10倍より多くなるかもしれない。
3100も特徴量があったらクラウド使わないとですかね...?
クラウド使えばいいじゃん。タダのものもあるし。
運営としては、PCAとかで圧縮したものを提供してもいいかもしれない。ご存知のように、特徴量同士の相関は高いので、PCAとかで上手く圧縮することは可能だ。前述のように、特徴量の一部を選択的にダウンロードできるAPIが必要になる。
終わりに(訳者感想)
前回と同じ感想になってしまいますが、運営の透明さは非常に好感が持てますね。
このfireside chat見ながら翻訳する作業めっさ辛いので、もし今後のfireside chatでも続けて欲しいようならサポートいただけると嬉しいです!(直球)JPYでもいいのよ
NMRアドレス
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