ACLの存在意義
ACLってなんのためにあるのか
こんにちは。
今回は、ネットワークの世界でよく登場する「ACL(Access Control List)」について、なぜ存在するのか?と何となく思ったので調べてみました。
ACLとは何か?ざっくりおさらい
ACLとは、ネットワーク機器(主にルーターやL3スイッチ)で通信の許可・拒否を制御するためのリストです。
IPアドレスやポート番号、プロトコルなどの条件に基づいて、「この通信は通す」「これはブロックする」といった判断を行います。
ACLの存在意義 = ネットワークの「門番」
ACLの本質的な役割は、ネットワークにおける“門番”です。
たとえば、以下のようなシーンを想像してみてください。
- 社内ネットワークからインターネットには出られるけど、外部からは入ってこられない
- 管理者だけが特定のサーバにSSH接続できる
- ゲストWi-Fiから社内システムにはアクセスできない
これらはすべて、ACLによって実現可能なセキュリティポリシーです。
ACLがなかったらどうなる?
もしACLが存在しなかったら、ネットワークはどうなるでしょうか?
- 誰でもどこにでもアクセスできてしまう
- マルウェアや不正アクセスが内部に侵入しやすくなる
- ネットワークのトラブルシューティングが困難になる
つまり、セキュリティも可視性もガタ落ちです。
ACLは、ネットワークの「秩序」を守るための最前線に立っているのです。
ACLはセキュリティだけじゃない
意外と見落とされがちですが、ACLはトラフィック制御やQoS(Quality of Service)にも使われます。
- 帯域制限をかけたい通信だけをフィルタリング
- 特定のアプリケーションだけ優先的に通す
こうしたネットワークの最適化にも、ACLは欠かせない存在です。
補足:トラフィック制御とは?
ネットワーク上を流れるデータ(トラフィック)の量や種類を制御すること。
例えば「動画ストリーミングの通信は制限する」「業務アプリの通信は優先する」といった調整を行うことで、ネットワークの混雑を防ぎます。
補足:QoS(Quality of Service)とは?
ネットワーク上の通信に優先順位をつけて、重要な通信(例:音声通話やビデオ会議)をスムーズに流すための仕組み。
通信の「品質」を保証するために使われます。
まとめ:ACLは「ネットワークのルールブック」
ACLは、ネットワークにおけるアクセスのルールを定める仕組みです。
セキュリティ、可用性、パフォーマンスのすべてに関わる、非常に重要な機能だということがわかります。
Discussion