分散型SNSの大本命「Bluesky」をさっそく試してみた
概要
どうも、真也です。皆さんはTwitterを使用していますか?
もはやTwitterがどんなサービスかは説明するまでもないですよね。そんなTwitterですが、昨年のイーロン・マスク氏によるTwitter買収から、ユーザーに配慮しない様々なTwitterへの破壊的変更などがあり、MastodonやMisskeyといった分散型SNSが注目されるようになりました。
既に昨今のTwitterの動向に嫌気が差して、これらの分散型SNSに移動したという人も少なくないと思います。
しかし、そんな方々に朗報です。分散型SNSの大本命である、「Bluesky」のβ版がついに先日公開されました!
現在はβ版のため、アプリの公開はiOS向けのみで、かつ招待制であるため誰でも使用できる状態ではありませんが、いち早く招待コードを入手した日本人として簡単なレポートを書いておきたいと思います!
Blueskyとは?
まず、Blueskyとは今流行りの分散型SNSの一つです。分散型や非中央集権といった用語の詳しい説明は既に他の方がしてくれてると思うので、そちらを参考にしてください。
分散型SNSというとMastodonやMisskeyなどと同じジャンルになるのですが、新しい通信プロトコルであるAT Protocol (Authenticated Transport Protocol)を開発しており、またこのAT ProtocolがBlueskyの基盤になっている点が他の分散型SNSと大きな違いになります。
AT Protocolについては私もまだ仕様を研究中ですが、様々な分野に活用できる可能性ある次世代プロトコルだと感じています。
なぜBlueskyが注目されているのか?
さて、Blueskyで使われている技術の説明はそろそろ置いておいて、Blueskyがなぜここまで注目されているのか簡単に述べると、Twitter創業者であるジャック・ドーシー氏が太鼓判を押して出資しているSNSだからです。
Twitterを創業したジャック・ドーシー氏ですが、彼はTwitterをHTTPといった非中央集権的な通信プロトコルではなく、中央集権的な企業として育ててしまったことを最大の後悔と様々な場で述べています。
つまり、AT ProtocolやBlueskyは、ジャック・ドーシー氏と彼の意志に共感した開発者によるTwitterの再構築であり、Twitterを本来あるべき姿に戻そうとする活動なのです。
そのため、後ほどBlueskyのUIを紹介しますが、非常にTwitterと操作感や雰囲気が似ています。そもそも、Blueskyは2021年頃にTwitterから独立した一部門のプロジェクトなので、これは当然といえば当然ですね。
簡単な用語集
TwitterがベースになっていることもあってTwitterに似た機能が多いのですが、一部はBluesky用に以下のようにリネームされています。
- Post: Twitterでいうところのツイート
- Feed: Twitterでいうところのタイムライン
- Repost: Twitterでいうところのリツイート
- Quote Post: Twitterでいうところの引用リツイート
基本UIの紹介
Blueskyとはなんぞやをざっくりと説明したところで、そろそろBlueskyの基本的なUIを紹介していきたいと思います。β版で公開されているメニューは以下のとおりです。
- タイムライン
- 検索
- 通知
- プロフィール
- 設定
タイムライン
まずはTwitter型SNSの醍醐味であるタイムラインがどんな感じなのか見てみましょう。
うん、これはもう初期のTwitterですね。
先にも書きましたが、Blueskyではユーザーが投稿したコンテンツをFeedと呼ぶようです。
また、開発者向けの余談ですが、こうしたBlueskyにおけるI/Oの定義はLexiconsと呼ばれるJSONで管理されており、公式GitHubやドキュメントページにオープンソースとして公開されています。
検索
Twitterでいうところのユーザー検索やハッシュタグを検索できる画面に相当します。現在は単純にユーザー名でユーザーを検索できる機能だけが提供されているようです。
通知
Twitterにおける通知と同じ機能です。他のユーザーから「フォロー」されたり「いいね」されたりするとここに通知されます。
今のTwitterみたいに認証済みユーザー用のタブがなくてすっきりしてて素晴らしいですね。
ちなみに、BlueskyではTwitterなどで導入されている認証マークを提供していません。まだβ版だから実装されていないという可能性はありますが、個人的に昨今のSNSにおける認証マークに関する話題には辟易しているので、このままBlueskyには組み込まれないことを祈ります。平等なコミュニケーションの場に認証マークなんてものは一切必要ありません。
プロフィール
もう既に見慣れたかのようなプロフィール画面です。ヘッダー画像上部の空白が気になりますが、これもそのうち修正されるでしょう。
設定
設定画面にはまだほとんどメニューがありません。設定画面は開発の優先度が高くないと思うので、β版の改修が終わって安定してきたらいろいろとメニューが追加されてくるのだと思います。
その他
Postの投稿
Postの投稿画面は以下のとおりです。TwitterにおけるTweetの投稿画面とよく似ていますね。
現在は256文字のみ許可されているようですが、300文字に拡張する計画があるようです。
最後に
ここまでBlueskyの簡単な紹介をしてきましたが、どういったSNSなのかなんとなく伝わりましたでしょうか。
私が実際にいろいろと触ってみたところ、初期のTwitterを見ているようでとても懐かしさを感じ、そして同時にTwitterから無駄を削ぎ落として洗練されたUIにBlueskyの将来性をたしかに感じました。
分散型SNSは既にMastodonやMisskeyが多くのユーザーを持っており、Blueskyはこれからこれらの競合と戦わなければいけませんが、Blueskyは分散型SNSの金字塔になれる可能性があると感じています。なにより、もっともTwitterに近い分散型SNSというのは、今のTwitterに嫌気が差しているユーザーにとってはこれ以上ない移行先になるはずです。
私は既にTwitterからBlueskyに移行し、Blueskyのコミュニティ活性化のためになにができるのかを模索しているところです。まだ招待制という体制であるため、多くの人がすぐに試してみるということはできませんが、一日も早く招待を必要としない安定版がリリースされて、Blueskyがより多くの人の手に触れることを祈っています。
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