情シスがPowerToys全機能をさわってみたよ
背景
2019年に出たPowerToys。
触ろうと思いながら後回しになってしまったので、いまさら全機能使ってみます。
好奇心99%ですが、情シス仕事に役立つといいなという気持ちもあって記事にまとめます。
始めて見たときはミニゲーム集かと思ってたよ。ソリティアみたいなやつ。
公式ヘルプ
最初に総括
自分のPCで便利そうなのは、カラー ピッカーとFancyZones、仕事環境によってはPowerRenameも。
他にも便利そうな機能はあるものの、「キッティング中の他社員のPCで使いたい」「サーバ機で使いたい」みたいなものは微妙。そのために全社員のPCとサーバ機にPowerToysを入れるか?社員PCには入れないかな~という感じでした。
自分のPCで便利に使っていこうと思います。
機能ごと
公式ヘルプと実アプリ上で表示が違う場合は
ヘルプ/アプリ
という記載にしています。
アプリとヘルプ、英語と日本語が入れ替わってたりしてよく分からない。
Always on Top / 常に手前に表示 (Win + Ctrl + T)
ウインドウを選択状態でショートカットキーを押すと、その画面を常に最前面に出しておける。便利なような使わないような…?
情シス視点:画面共有しながらデモを見せる場合に余計なものを見せずに済むかもしれない。でも自分も見えないんだよなあ
PowerToys Awake / Awake
電源設定に関係なく、スリープや画面オフを抑止する機能。
明示的に終了するまでかタイマー指定か選べる。
情シス視点:なにかの処理を流してるときにスクリーンセーバーが動いてウワーッとなるのはあるあるかも。この機能はありがたいかも。
でも退職者PCで作業してるときのウワーッだったりすると、PowerToys入ってないから意味ないよなあ
Awakeをタスクバーに表示すると、アイコンがコーヒーカップ。かわいい。
カラー ピッカー / Color Picker(Win + Shift + C)
便利!
Chrome上の色が欲しいときはChrome開発者ツールのスポイト機能を使ったりしていたけど、これはWindows上で使えてしまう。ありがとう。
しかも履歴も出してくれるとか神か。
情シス視点:マニュアルとか手順書を書くときは「Zennのマニュアルだからアイコンと揃えて青を使おう」みたいな色の決め方をしている。ので、これはとても使いどころがありそう。
FancyZones (Shift長押し+ウインドウドラッグ or Win +矢印キー)
タスクバー右クリックで選べる「ウインドウを左右に並べて表示」とか「ウインドウを上下に並べて表示」がもっと複雑になったやつ、という理解。
2画面じゃなくてもっと多くをきれいに並べられる。
なるほどねー
デフォルトだと横3画面分割しかできなくて、たくさん並べるにはどうすれば…と思ったら Win + Shift + ` でFancyZonesエディターを開けばいいのか。
情シス視点:画面共有して何かを説明するときにも使えるし、ウインドウいっぱい開いて自分の仕事するときにも使える。これはよい。
大きいディスプレイが欲しくなる機能。
File Explorer アドオン / File Explerer add-ons
PDFやSVGなどのファイルをエクスプローラ上でプレビューしてくれる機能。
これはGUIからオンにするしかないのかな。
情シス視点:請求書などでPDFを扱うことが多い。しかもシステム生成されたファイル名で、ファイル名から中身が推測できない場合も多い。プレビューできたら便利か?
と思ったんだけど、エクスプローラを詳細表示にしているからプレビューが出る場所がないんだなあ。
アイコン表示にしていれば見えるけど、アイコン表示にすると一覧性が落ちるからなあ。
プレビュー機能系はPCが重くなりそうだし、けっきょくオフにしてしまうかもしれない。
File Locksmith
使用中ファイルを何のアプリで使っているかやプロセスIDなんかが確認できる。
情シス視点:謎に使用中で削除できないファイルがあるときには便利かも。
キッティング中のPCでたまにそうなるけど、キッティングするPCには入れないからなあ。
昔、PCローカル上で仕事するときが当たり前だったらもっと活かせたかもしれない。今は何でもSaaS上でやってしまう。
Hosts ファイル エディター/ホスト ファイル エディター
hostsファイルをGUI上で操作できる。
情シス視点:hostsファイルを触る機会があるなら便利。
他の機能と同じように、使いたい場面でPowerToysがインストールされているのかという問題はある。
Image Resizer
画像編集ソフトを開かず、画像のリサイズができる。
画像右クリック > 画像のサイズ変更 で以下の画面が出てくる。ボタンを押すだけで編集完了。
これはお手軽さがすごい。
画像の縦横比を変えることなく、そのまま大きくするか小さくするだけの機能っぽい。
サイズは大中小のプリセットがある他、カスタムで具体的に指定もできる。
使いどころがハマればすごく便利そう。いままではソフトを開く必要があって、そのソフトの操作を理解していないとできなかった作業がWindows上で完結するのは良いUX。
気になるのは、質の劣化とか大丈夫なの?というところか。
情シス視点:メール添付で画像を送りたいけど大きすぎるからざっくり小さくしたいな、という時か。
マニュアルやスライドを作るならドキュメント上でサイズ変更できるしなー
それにしてもサイズに出てくる「電話」って何なんだろうか。
Keyboard Manager
キーボードのキーやショートカットキーのマッピングを変えることができる機能。
キーボードのメーカーによって微妙に配置が違ってて辛かったりするので、これがあるとやりやすいのかも。
過去にもこういう機能はあったと思うが、あらかじめマッピングを変えられるキーが決まっていた印象。なんでも変えることができるならすごい。
情シス視点:マッピングを変えるキーを直接入力で指定できる画面があるが、fnキーを押したときは普通に無視された。fnキーはマッピングできないのか?
hpの特定機種はキーボードの他のキーと見まごう形で電源キーがあるが、あれもマッピングできるのか気になる。たぶんできないんだろうな。
マウス ユーティリティ
左Ctrlキーかマウスシェイクでポインターの位置を目立たせる機能。起動方法はどちらか選択する。両方はできない。
Win + Shift + H でポインター部分に蛍光ペンを表示する機能もある。
これはクリックした時出てくるだけで、ドラッグして字を書いたりはできない。
情シス視点:使いどころはあまりないかな。
迷子ポインター探しの機能はむしろ邪魔になる可能性があるので、機能自体をオフっておくか、自分のじゃまにならない起動方法を選択しておいたほうがよさそう。
自分は左Ctrlに別アプリのホットキーを割り当てていたので、別アプリ起動のたびにマウスポインタがギューンと強調されてなんか面白かった。
PowerRename
ファイル名の一括置換ができる。
情シス視点:これはログファイルみたいな似たようなちょっと違う名前のファイルが大量にあるときに便利かもしれない。自分はあまりローカルのファイルを扱わないので利用シーンが少なそう。
Quick Accent
アクセントつき文字の入力を簡単にする機能。
á みたいなのを入力するには Aキーを押したままスペースキー(設定で変更可能)を押す。
情シス視点:うーんこれは使わない。日本語か英語くらいしか使わない環境なので…
使う環境なら便利だと思う。
PowerToys Run (Alt+Space)
Macみたいなアプリ検索ウインドウが画面中央にドーンと出てくるやつ。
情シス視点:今まではWindowsキーを押してからアプリ名や設定名を入力して検索していた。それと同じことができるっぽい。が…
Windowsキーのあとキーワード → Alt+Spaceのあとキーワード で微妙に手間が増えているし
「クイック アシスト」という名前のアプリを探すとき、Windowsキーの検索ならキーワード「quick」でも探してくれるのに対して、PowerToys Runでは探してくれない。
これは使わないかな。
PowerToys Runにもいいところはあって、hoge社のSlackやサイトを立ち上げた状態でhogeを検索するとSlackアプリやブラウザを結果候補に出してくれる。アプリ名だけじゃなくてタイトルバーまで見てくれているんだなあ。
ヘルプによれば電卓として使ったりシステムコマンドを実行したりもできるようなので、単純なアプリ検索以外にも使うならこちらかも。
画面ルーラー/スクリーン ルーラー (Win + Shift + M)
画面上のいろいろなものを測れる。
「デスクトップの端から開いているブラウザまでの距離」とか「ブラウザで開いているサイトの行間」とか。おもしろい。
Chromeエクステンションで同じようなものを使っていたことがある。CSSが意図通りに書けているかを見るときに、結果を目測するのでは心もとなくて使ったりしていた。
これはブラウザ以外も測れるからもっとおもしろいぞ!
情シス視点:おもしろいけど、具体的にどんな仕事で使うんだろうと考えると、使わないかも…
Shortcut Guide (Win + Shift + /)
ショートカットキーを表示してくれる。
Googleのサービスにも似たようなショートカットがあるが、こちらは毎回同じものが出るわけではなく、今使えるものが出るらしい。これは便利だ。
Text Extractor(Win + Shift + T)
画面上のどこからでもテキストをコピーできる。
画像でもいけるってこと?
→いけるみたいだけど文字認識がいまいちかも。Googleサイトトップのロゴをコピってみたところ、1回目は「Goog」、2回目は「Go」となってしまった。
なお、2回目のほうがロゴの横幅より右側の余白を長めに切り取った。
情シス視点:ちょっと精度が低すぎる。Googleロゴは字体が崩れているわけでもなく、これが読めないのはあまりに弱い。
画像から文字認識するなら、画像をググドラにアップしてドキュメント形式で開くほうが信頼性が高いのではないか。
Video Conference Mute/ビデオ会議のミュート (Win + Shift + Q)
いまアクティブなアプリに関係なく、ビデオとマイクをオフにする機能。
有効にするにはPower Toysを管理者として実行する必要がある。
自分の場合、有効化した後もカメラについては動作しなかった。マイクのみ動作した。
情シス視点:映ったらまずいものが映った時、とっさにオフにできるくらいしか利用シーンが思い浮かばなかった。そのためにあらかじめ有効化しておいたショートカットキーを覚えておくか…?しなそう。
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