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VPoEとして見えた価値観の転換

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昨年秋に1チームのリーダーからVPoEに代わり、半年経過して自分の価値観が少し変わってきた話をします。

『オーセンティック・リーダーシップという書籍がきっかけで、自分の価値観や倫理観を言語化するようになりました。この本では、「真正なリーダーシップ(Authentic Leadership)」の本質は、自分自身の経験や信念に根ざして、ぶれない判断と行動をとることだと説かれています。

世の中にはリーダーシップの書籍や考えはたくさんありますが、オーセンティック・リーダーシップの考え方はとても心の中で腹落ちしています。リーダーシップの発現は、内面の要素だけでなく、役割や職責などの外的な要素もあると思いますが、自身の価値観やこだわり・倫理観をもとに自然体でリーダーシップを発揮した際が、最も効果が大きく相手のことを考えて行動できると思ったからです。
この本に出会って以降、たまに自分の価値観や倫理観を言語化しているのですが、意思決定に迷いが少なくなり、自分の行動の根拠が明確になることで、ストレスや違和感の正体にも気づきやすくなりました。

先日、VPoEという立場になったことをきっかけに、久しぶりに自分の価値観を棚卸ししてみました。
エンジニアチームのリーダーだった1年前は、「成功」「挑戦」「目的」「熱意」「達成感」を大切にしていました。0→1で立ち上げたチームを30人規模まで育てながら、医療の社会課題を少しでも減らすという目的に対して、全力で挑戦し、仲間と熱量を共有しながら、その先の達成感を求めていました。

ところが今、VPoEという役割に変わった自分の価値観を見つめ直すと、「挑戦」が消え、「貢献」という言葉が新しく入ってきていました。
なぜ「挑戦」よりも「貢献」が自分の中で大事になったのか。
その理由のひとつは、社内外でたくさんの人たちと出会い、社会課題の解決に向けて懸命に取り組む姿を見てきたからだと思います。
また、私自身が8年以上この業界にいて、転職の際も「困っている人を助けたい」という理由で医療業界を選びました。VPoEになって、入社した原点に立ち返ったり、言語化する機会が増え、「貢献」が重視されるようになったのかもしれません。
今は立ち上げに携わったチームからは少し離れ、日々の仕事でユーザーの声に直接触れる機会が減ってきた。だからこそ、あらためて「自分は何に貢献しているのか?」という問いが強くなっていると感じています。

人は役割が変わると、見える世界も、持つべき価値観も少しずつ変わっていきます。
だからこそ、自分の価値観や倫理観を定期的に棚卸しし、言語化することは、リーダーとしてのぶれない軸を育てるために欠かせない習慣だと改めて感じたので、ブログに残しました。

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