実務未経験のシステムエンジニア転職
はじめに
こちらの記事では、システムエンジニア(以下、SE)転職を検討している方へ
私の経験をもとに感じたことをありのまま記述します。
ご参考までにご一読いただけますと幸いです。
経歴
大学卒業後に新卒入社した会社で営業職に2年間従事したのち退職。
その後、4ヶ月間プログラミングスクールに通い、
転職活動を経て、事業会社でSEとしてキャリアを歩み始めました。
要約すると、前職から約6ヶ月間で転職できました。
SE転職までのおおまかな流れ
(3月末) 退職
(4-7月) プログラミングスクール
(8月-9月) 転職活動
(10月) 就職
SEを目指した理由
正直に思い返すと、SE転職を後押しした理由は多岐にわたります。
「大学時代、突然友人がプログラミングを始め、SEとして就職したこと」
「世界的なSE人材不足と職種別平均給与が比較的高いこと」
「興味本位で始めたProgateが、思いの外楽しかったこと」
「The Social Network/ソーシャル・ネットワーク(映画)を観たこと」 等
ほんとに些細な理由からSEに興味を持ち始めていました。笑
ただ、大学在籍時にはSE職に就くことは全く考えておらず、
そんな状況から本格的に仕事として携わりたいと考え始めたのは、前職での営業経験にあります。
前職での営業経験
新卒入社した会社では、自社開発システム(ソフトウェア)の営業に携わり、お客様の労働環境にサブスクリプション型の自社サービスを導入することで、業務効率化を推進していました。
そこでは、ノルマを達成することやお客様が喜んでくれることに対して、いわゆる「営業職のやりがい」を感じていた一方で、テレアポや飛び込みなどの際には、お客様に商材の良さを認知してもらうまでに厳しいお言葉をいただく機会が少なからずありました。
ここで私はあるひとつの疑問を抱きました。
「幸せを提供するための過程で、"犠牲"が生じることは本当に必要なのか。」
※「犠牲」は「マイナスな気持ち」という意味合い
たしかに、営業はお客様に商品の存在や魅力を伝えるうえで、必要不可欠な存在であると思います。
しかしながら、その過程では「また営業電話がきた。」「以前断ったのに何度も営業が訪ねてくる。」と思われるお客様もいらっしゃいました。
この経験から、私はこの「犠牲」に対して、犠牲を最小限に抑え、より多くの人に幸せを提供できる別の方法があるのではないかと模索するようになりました。
また、サービス既存のお客様からは、サービス改善に関するお問い合わせをいただくこともありましたが、営業という立場上、技術チームに「このようなご意見をいただきました。」と伝えることしかできませんでした。
そんなもどかしい気持ちがある中で、ふと普段利用しているSNSからある気付きがありました。
それは、Facebook、Instagram、Snapchat、最近ではChatGPTなどが良い例ですが、
優良なサービスは口コミが人を呼び、お客様が主体となって利用され続けているということです。
これは「犠牲を最小限に抑え、より多くの人に幸せを提供したい」という考えに合致する点が多くあると思い、本格的にSE転職を考えるようになりました。
Progate
そこで、まずは「Progate」というプログラミングを体験できるサービスを趣味の範囲内で始めてみました。理由としては、いきなり会社を辞めることはリスクが大きいと感じたためです。
プライベートで数カ月間「あーでもない。こーでもない。」と試行錯誤して学習しつつ、仕事として頑張っていくことができるのか自己適性分析をしました。結果として本格的に学んでいきたいと思えたので、会社を退社してプログラミングスクールに通い学習することに専念することにしました。
プログラミングスクールについて
スクール選びで考慮したこと
-
経済産業省認定講座であるか
経済産業省認定講座で補助金利用可能なコースに絞り、その中で講座選択しました。
理由は、未経験でスクールの良し悪しを判断するのが難しいと考えたからです。 -
通学制が導入されているか
4ヶ月間オンラインスクールに通った経験がなかったので、オンラインと通学どちらも対応しているコースにしました。これは、単純にモチベーション維持です。 -
クラウド/AIについて学習機会があるか
近年注目されているクラウドやAIといった最新技術に関して、基本だけでも学びたいと思っていたので、スクール選定基準に含めていました。
上記を踏まえ、株式会社インフラトップの「DMM WebCamp Commit 専門技術コース」を受講することにしました。元々の受講料は高かったですが、補助金利用で実質35万円程度になりました。
プログラミングスクールの所感
良かった点
- プログラミング以外に必要なSE業務ついて知ることができた。
- 将来的なキャリアパスについてしっかり考えることができた。
- GitHubを用いたチーム開発を経験できた。
- (メンターや受講生など)相談しやすい環境であった。
- 卒業後も、任意参加の卒業生コミュニティがあり、持続的に成長を促す環境が用意されていた。
反省点
-
就職先選定の難しさ(転職サポートのデメリット)
私が受講したコースには転職サポートが付いていた関係で、他エージェントの利用については注意喚起されていました。そのため、当初から希望した企業へアプローチすらできませんでした。
ただ、2,3年で転職される方も多くいらっしゃいますし、正直、実務経験をしっかり積んでから転職したほうが良い条件で雇ってもらえます。まずはある程度しっかりした企業で働くことを目標にされているのであれば、転職サポートを受けるのが良いと思いました。
転職活動について
事業会社に就くことを意識して活動していました。
受託企業やSES企業を選ばなかった理由は下記の通りです。
- 受託企業:2次3次受け企業だと業務工程で携われることが限定される
- SES企業:職場環境が定期的に変わる可能性が高い
また、フロントエンド、バックエンド、サーバー、データ、セキュリティ等、
どの分野も仕事として経験してみなければわからないという考えなので、
1社目はフルスタックとして働ける職場が良いなと考えていました。
転職サポートで紹介された企業を10社ほど受けたところ、結果は下記のとおりでした。
- 内定:2社(事業1社、SES1社)
- 最終辞退:2社(受託2社)
- 最終不合格:2社(事業1社、受託1社)
- 一次不合格:3社(事業1社、受託2社)
- 一次辞退:1社(受託1社)
結局のところ、未経験で雇ってくれる企業はたくさんありますが、大半が受託企業やSES企業です。
また、事業会社でもどの分野に携わるのかあらかじめ決めてしまうと、そもそも募集している企業が限定されてしまいます。「この分野以外でやるならSE転職をやめる」という考えに至らない限り、幅広く企業をみていくと知見も広がり良いと思いました。
SE転職を振り返って
就職した会社にはもちろん不満に感じることは多少ありますが、
SEに転職したこと自体は全く後悔していません。
むしろ、これからのキャリアパスも幅が広がり将来がとても楽しみです。
ぜひ、SEに興味のある方は勇気を振り絞って、
行動を少し起こすことから始めてみてはいかがでしょうか。
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