評価されたいエンジニアが意識すべき期日設定について
はじめに
システムエンジニアにおいて技術力のほかに重宝される能力の一つとして、
「プロジェクト開発での期日設定スキル」を挙げることができると思います。
そこで、今回は適切な期日設定にあたり役立つ情報を紹介します。
期日とは
まずはじめに「期日」の定義について記載しておきます。
き‐じつ【期日】 〘名〙
❶ ある物事を行うのに、あらかじめ定められている日。
「審議会の━を決める」
❷ 期限の日。
「━までに納入する」
引用:広辞苑
期日設定については、企業によって大きく変わる場合がありますが、
システム開発では要件定義・設計・開発・テストなど各工程ごとに細かく期日設定を行います。
期日設定が大切な理由
なぜ期日設定が大切なのかというと、スケジュールを元に様々な意思決定が下されるからです。
そのスケジュールを組むにあたり、タスクごとの期日を適切に設けなければ、いつ終わるのかわからない信頼性の低いスケジュールになってしまいます。
言い換えると、良いスケジュールとは、無理に早めて設定されたものではなく、計画どおりに案件が進行し、プロジェクトに関わるステークホルダーが信頼できることであると言えます。
信頼性の高いスケジュールにするために
では、信頼性が高いスケジュールを組むためにはどうすればいいのでしょうか。
結論からいうと、「MoSCoW分析」と「バッファ設定」が役立ちます。
1. MoSCoW分析(モスクワ分析)をする
近年流行りのアジャイル開発やスクラム開発といった開発手法を採用している場合では、開発サイクルが短いため、最低限必要な機能だけを実装し、早期リリースを目指す必要があると思います。
そのような状況下では、要件(開発機能)の優先順位付けが大切になってきます。
MoSCoW分析では、要件をMust(対応必須)、Should(対応すべき)、Could(できれば対応)、Won’t(対応不要)という4つのカテゴリーに分類して、優先順位を決定していきます。
要するに、開発要件を取捨選択するということです。
タスクを顕在化できるので、開発工数の見積もりをより明確に行うことができます。
上記の理由から、適切な期日設定においてMoSCoW分析は有効であると言えます。
2. 期日にバッファを設ける
次の有効手段として、期日にバッファをもたせる方法があります。
バッファというと、期間の水増しのようなイメージを持ち、バッファを乗せたスケジュールに後ろめたさを感じる人も中にはいるかもしれません。
しかし、バッファを乗せることは悪いことではありません。
なぜなら、バッファをもたせることでスケジュールの信頼性を高めることができるからです。
たとえば、コロナウイルスなどで担当者が長期間不在になり予定が崩れることもあり得ます。必ずしも理想通りに事が運ぶとは限りません。そういった不測の自体に備えて、スケジュールにバッファを持たせるなどの工夫が必要です。理想と現実は分けて考える必要があります。
バッファの大きさを算出する方法はいくつか存在しますが、一般的にはプロジェクト期間全体の少なくとも20%を置くように言われています。
ただし、システム開発に関してはプロジェクト担当者の経験値などその他要因も大きく影響するので、アサインするメンバーのキャパシティを考慮してバッファを設定することが大切です。
まとめ
適切な期日設定で良いスケジュールを組むことで、システム開発に関して信頼性を高めることができるため、他部署との連携がよりスムーズになります。また、実現性が高い開発サイクルで案件に取り組むことで、会社としての意思決定を円滑化する効果も見込めます。
結果として、円滑に案件を進めることで会社からもデキる人材として評価されやすくなります。
これから開発案件の期日設定をされる時には、ぜひ意識して取り組まれてはいかがでしょうか。
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