生成AIがコードを書く時代に、人は何を書くのか?
生成AIがコードを書く時代に、人は何を書くのか?
近年、生成AIの普及によって、プログラムを書く人がどんどん減っていく時代になっている。AIがコードを書くことが当たり前になりつつあり、「コードを書く」という行為の意味が変わり始めているのを感じる。
大学2年生の頃、死ぬ気で作ったフィットネス管理アプリ
長期インターンを探しているときに、過去の作品を整理していた。懐かしくなって、大学2年生の頃に作ったフィットネス管理アプリを開いてみた。
これは、毎日締め切りに追われながら、死ぬ気で書いたものだ。Pythonで書いたそのコードは、今見ると整理されていないカオスなコードだった。変数名が適当、関数が冗長、ロジックが無駄に複雑。あの頃は、「とにかく動かす」ことに必死で、設計や可読性なんて考える余裕もなかった。
Cursorでコードを修正してもらうと…
ふと、「今なら生成AIに直してもらえるのでは?」と思い、Cursor(AIによるコード補助ツール)にそのコードを渡してみた。
結果は驚くべきものだった。!
筋トレ記録アプリの改善点
「Data.pyファイルを確認しました。いくつかの問題点と改善点を見つけましたので、修正案を提案します。」
という無慈悲な回答から、だーーーーっとコードが書かれていく(笑)。
「これらの変更により、アプリケーションの安定性と使いやすさが大幅に向上した。」
だってさ(笑)
修正候補が山のように表示され、どんどん修正されていった。確かに納得のいく指摘ばかりで、自分が数日かけて悩んだロジックも、一瞬で最適化されてしまう。
「AIやっぱすごいな〜」と思いつつも、同時に「あんなに頑張って書いたコードが一瞬で消えるのか…笑」という、なんとも言えない虚しさもあった。
とりあえずReject Allして、歴史として残す
コードは自分が書いた努力の証だ。AIに最適化されたコードは美しいかもしれないが、その苦労が消えてしまうのは寂しい。だから、一旦 「Reject All(すべての修正を却下)」 を押して、そのまま保存することにした。
とはいえ、AIの修正提案は非常に勉強になる。そこで、どんな修正が提案されているのかをじっくり眺めてみることにした。
AIの修正案から学ぶこと
修正案を眺めていると、単なるコードの整理だけでなく、自分が知らなかったライブラリの活用法や、より良い設計のアイデアも含まれていた。
例えば、
- 変数名の適切な命名 → AIは「より直感的な名前」を提案してくれる。
- 関数の分割とリファクタリング → 冗長な処理をスマートにまとめる。
- 適切なライブラリの利用 → 自作した処理よりも、既存のライブラリを使った方がシンプルになる。
「これは、単なるコードの改善ではなく、自分の成長の機会なんだ」と気づいた。
これからの時代、人は何を書くのか?
生成AIの進化によって、今後ますます「人間がゼロからコードを書く」機会は減っていくだろう。しかし、それは「プログラミングが不要になる」ことを意味するわけではない。
人間の役割は、単なるコードの作成から、「AIと協力してより良いシステムを作ること」にシフトしていくのではないかと思う。
これからは、
- AIの出したコードを理解し、適切に評価・改善できるスキル
- ビジネスやユーザーの課題を正しく捉え、それをシステムに落とし込む力
- AIの提案を活かしつつ、自分の創造性を発揮する方法
が求められる時代になるだろう。
「AIがコードを書く時代に、人は何を書くのか?」
この問いを考えながら、これからもプログラミングと向き合っていきたい。
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