代数学 #1 論理
命題
Def
命題とは YES,NO がはっきりと定まる主張のこと。
Ex
② は一見式が誤っていて命題でないのでは?と言うふうに見えるが、「誤りである」とはっきり主張ができるため命題である。
100 が大きい数かどうかは主観的であり客観的に YES,NO を断定できないため命題とは言わない。
含意命題
Def
日本語的に言うと以下のような感じ。
「P じゃ無いなら Q の真偽はどうでも良い。」⇔「P なら Q に収まっとけ!!」
真理値表を具体的に以下に示す。
P | Q | P=>Q |
---|---|---|
0 | 0 | 1 |
0 | 1 | 1 |
1 | 0 | 0 |
1 | 1 | 1 |
この真理値は
P | Q | ¬P | ¬P∨Q |
---|---|---|---|
0 | 0 | 1 | 1 |
0 | 1 | 1 | 1 |
1 | 0 | 0 | 0 |
1 | 1 | 0 | 1 |
Ex
必要条件と十分条件
Def
この時、
- P は Q であるための十分条件
- Q は P であるための必要条件
と言う。
また
またの時、
- P は Q であるための必要十分条件
- Q は P であるための必要十分条件
と言う。
Ex
- 正三角形は二等辺三角形であるための十分条件(十分すぎる条件)
- 二等辺三角形は正三角形であるための必要条件(最低ラインとして必要な条件)
つまり、抽象度の高いものが必要条件で、具体度がより高いものが十分条件と言えるでしょう。
対偶
Def
「P であるなら Q に収まっててね!!」と言う事と「Q に入らないなら P にも入ってきちゃだめ!!」は日本語的イメージしても同値である。
また、P⇒Q が偽の時のイメージは以下である。
このように P なのに Q に収まっていない部分を反例と言い、反例を一つでも証明すれば偽を主張できる。
証明技法
(1)背理法
(2)対偶証明法
Ex
普通に証明すると
これは b が偶数としても同じ結果を得ることができる。
背理法での証明
背理法は
ここで含意命題の以下の性質を思い出したい。
これを含意の除去と言う。
すなわち審査する命題は以下となる。
- (偶数)*(偶数) = (偶数)
- (偶数)*(奇数) = (偶数)
- (奇数)*(奇数) = (奇数)
よって、a,b の少なくとも一方が偶数だと ab は奇数になり得ないので矛盾している。
対偶証明法での証明
対偶のセクションで示した通り
なので、
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