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kintoneとヤマト運輸B2クラウドの送り状API連携

2023/11/09に公開

記事概要

kintoneからヤマト運輸の「送り状発行システムB2クラウド」にAPIを使用して送り状を生成する連携方法についての記事です。細かい技術論ではなく、構造・方式寄りの内容となります。
結論としては、B2クラウドの送り状生成APIはオープンには提供されていないので、サードパーティのサービスを経由する形で実現しています。B2クラウドのAPIを探したけど見つからないという方にもおすすめの記事です。

自社でもこの記事の内容を実現してみたい。という方がおみえでしたら、kintoneスポット開発無料相談フォームから、ぜひお問い合わせください。

kintoneとヤマト運輸B2クラウドAPI連携の概要

  1. B2クラウド公式のAPIは一部にしか公開されていないので、サードパーティのAPIを選定。
  2. APIアクセス認証キーをB2クラウドで取得する。
  3. kintoneからAPIをたたく方法を選定(当記事においては、Microsoft PowerAutomate)。
  4. kintone-Power Automate間でのWebhookを設定。
  5. PowerAutomateでAPIを叩く→生成された送り状情報をkintoneに戻す。

この記事の内容をきちんと実装すると実現可能になること

例えば下記の様な仕組みをkintoneに組み込むことができます。

  • kintoneでレコードを生成したら、B2クラウドで送り状データを生成
  • 生成された送り状番号をkintoneにコメントで自動投稿
  • 生成された送り状ファイル(PDF)をkintoneのレコードに自動添付

送り状発行システムB2クラウドとは

ヤマト運輸社が提供する、急便の送り状やネコポス、クロネコDM便の宛名ラベルを顧客自身のプリンタで無料で発行できるサービスです

https://business.kuronekoyamato.co.jp/service/lineup/b2/index.html

B2クラウドには送り状発行APIがあるのか。

2024年6月12日前の当記事見解

まず、B2クラウドについて、オープンに提供されている送り状発行に関するAPI情報はみつかりませんでした。しかし、B2クラウドのAPIアクセス認証キーをユーザー自身で取得することは可能です。

https://b-faq.kuronekoyamato.co.jp/app/answers/detail/a_id/5746/

したがって、

「送り状発行に関するAPIは存在しており、APIアクセス認証キーにて使用可能だが、APIは一般には公開されておらず、大手ECや一部の連携サービス向けにクローズドで提供されている」というのが、一通り調査した結果の、私の理解です(推測を大いに含みます)。

2024年6月12日後の当記事見解

ヤマト運輸株式会社から、下記のリリースがでています。

6月12日(水)から、お客さまのシステムから送り状発行ができる「B2クラウドAPI」を公開

正式にAPIが公開されたようです。サービスサイトは下記URLの様ですね。

https://business.kuronekoyamato.co.jp/service/lineup/b2api/index.html

2024年9月22日時点の、上記URLの内容によれば、金額は1採番あたりの従量課金(詳細は商談時に説明)。開発環境の提供から本番環境の提供まで3か月ほどの期間を見込んでくださいとのこと。個別案件として、商談・審査を経てAPIが公開されるようなイメージでしょうか。

WEB上の情報

こちらの記事で、自作APIが紹介されています。大変興味深いアプローチです。残念ながら2023年10月末時点で、ヤマト運輸側サイトの変更への追随を停止する方向のコメントが入っています。

https://zenn.dev/naofumi/articles/5bc2cf051211bd


上記記事に書き込まれた作者様のコメント引用

こちらの自作APIは、ヤマト運輸B2クラウドのサイトで叩かれているであろうAPIを、Pythonから叩くという方法にトライされたのかなと想像しています。

弊社での実現方法

結論としては、B2クラウドに送り状を生成することができるサードパーティのサービスに連携することで、実現するという方式に落ち着きました。
サードパーティのサービスがこのような使用を想定されているかわからないので、サービス名は控えます。

構成

こんな感じの構成です。

個別の技術要素は機会があれば、また詳しく書いてみようと思います。

kintoneからヤマト運輸B2クラウドに実際に連携したイメージ

ヤマト運輸連携用のアプリをkintoneに追加して、そこに必要情報を挿入します。
例えば、送り先名、送り先住所、品名等ですね。

レコード保存に伴うWebHook連携後、送り状が生成されて、kintoneに結果をコメントで返すことができます。

実際に生成された送り状のプレビューを見ることもできます。

このような形での連携を開発することで、例えばkintoneに出荷入力をしたらその情報を元にしてB2クラウドで送り状を生成する。という様な業務の流れを実現することが可能です。

以上

https://www.qloba.com/forms/9841

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