TanStack/tableを使ってみた感想
先日2022/07/01にメジャーアップデートがあったTanStack/tableが便利そうだったので,その感想をここに置いておきます.
TanStack/table とは
Headless UI for building powerful tables & datagrids for React, Solid, Vue, Svelte and TS/JS.
https://github.com/TanStack/table
いわゆるHeadless UIを提供するライブラリであり,テーブルのソートやページネーションなどの面倒な機能を代わりにやってくれる.
生まれ変わったreact-table
メジャーアップデートが来る前(v7)まではreact-table
という名前で使われていた.機能面では以前のバージョンとあまり変わらないが大きく変わったのは以下の2つ.
- TypeScriptフルサポート
- React以外にVue, Svelte, Solidのメジャーフレームワークに対応
これまでTypeScriptのサポートがコミュニティに投げられていたことから敬遠していた人も多いだろう.
使い方
Headless UIなのでマークアップは書かなければいけない.TanStack/tableはそのためのロジックを以下のように提供する.
const table = useReactTable({
data: data, // json形式
columns: columns, // header
getCoreRowModel: getCoreRowModel() // おまじない
});
マークアップはmap
をひたすら回すだけでいい.
<table>
<thead>
{table.getHeaderGroups().map(headers => (
<tr key={headers.id}>
{headers.headers.map(header => (
<th key={header.id} className={styles.th}>
{header.isPlaceholder
? null
: flexRender(
header.column.columnDef.header,
header.getContext()
)}
</th>
))}
</tr>
))}
</thead>
<tbody>
{table.getRowModel().rows.map(row => (
<tr key={row.id}>
{row.getVisibleCells().map(cell => (
<td key={cell.id} className={styles.td}>
{flexRender(cell.column.columnDef.cell, cell.getContext())}
</td>
))}
</tr>
))}
</tbody>
</table>
Pros & Cons & Thoughts
このライブラリのいいところは,あらかじめヘッダ情報を渡して整形してもらうことで,マークアップがデータ構造に影響しにくいこと(特に複雑なヘッダに対して).
また,前のバージョンに比べて必要な関数などが減りより直感的に操作しやすくなった.
もちろんソートなどのときにstate管理してくれるので自前でロジックを用意する必要がありません.
一方,コードを見ればわかりますが,mapの回し方が少し冗長です.特にcellの出力にflexRender(cell.column.columnDef.cell, cell.getContext())
と書かなければいけないのは厄介です.まだドキュメントが整備されていないためこのコードの必要性を理解していないですが,フィルタなどに使うためのwrapperなんじゃないかとにらんでます.
また,メソッド名がわかりづらくパッケージにもコメントがないためどう使えばいいかわからないのが現状ですね.これは開発の進展を待つしかないです.
OSSなので参加してみたいのですが時間が...(言い訳)
機能としてはフィルタリング,ソート,ページネーション,MUI対応等申し分ない機能が盛りだくさんで便利です.特にフィルターとページネーションの組み合わせを自前でやろうとするとコード量が莫大になるのでそれができるのは控えめに言って神です.
以上,TanStack/tableを使って出た小言でした.
2022/09/04 一部誤字訂正
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