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VS CodeとRunbook MCPで社内の開発環境を自動構築する

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前回、Cursorで社内の仕様書を参照してコーディングを行う方法を紹介しました。

https://zenn.dev/kadoya/articles/872f4dac6d8bcc

今回はVS CodeでGitHub Copilotのエージェントモードを使って、社内の手順書から開発環境を自動構築する方法を紹介してみたいと思います。

エージェントモードとは

VS Code上でGitHub Copilotがさまざまな操作を反復処理することによって、与えられたタスクを遂行するモードです。ターミナルコマンドを実行することもできます。

Runbookで手順を作成する

Runbookで環境構築の手順を作成します。今回は単純なRuby on Railsの開発環境を構築してみます。説明をわかりやすくするためにこのサイトは公開設定にしています。実際はログインが必要な非公開サイトだと思ってください。

https://aidemo.runbookdocs.com/docs/tips/3/ror

以下の手順で環境を構築します。

  • リポジトリのclone
  • Dockerイメージのビルド
  • TLS証明書の作成とインストール
  • Dockerコンテナの起動

MCP Serverの設定

前回と同じ要領で、RunbookのAPIトークンを取得します。
VS Codeの設定を開いて、Chat > MCPが有効になっていることを確認してください。

settings.jsonを開いて、MCPサーバーの設定を行います。

  "mcp": {
    "servers": {
      "runbook": {
        "type": "stdio",
        "command": "npx",
        "args": [
          "-y",
          "@runbook-docs/mcp-server",
          "--api-token=YOUR_API_TOKEN",
          "--base-url=https://your-subdomain.runbook.jp",
        ]
      },
    }
  },

設定がうまくできていれば、Copilotのプロンプトにツールが追加されます。

Runbookから手順書を検索する

このようにプロンプトに入力してみます。実際はみなさんの会社で開発しているアプリケーションやシステムの構築手順が書かれているものと思ってください。

runbookからrailsアプリの構築手順を教えて

Runbookからドキュメントを検索してくれました。さらに詳細を取得します。

記事の内容を取得して

本文を取得してくれましたね。RunbookのMCPサーバーはコンテンツをマークダウンで返すので、VS CodeのターミナルをCopilotがそのまま実行することができます。

環境の構築を実行する

このとおりに実行してください

Copilotが手順書のとおりにリポジトリのclone、イメージのビルド、証明書の生成、コンテナの起動を実行しているのがわかります。
HTTPSでlocalhostにアクセスすると、Ruby on Railsの初期画面が表示されます。

動画にまとめました

説明だけではわかりにくいかもしれないので、動画にまとめてみました。動画では開発環境の構築と合わせて、データベース仕様からマイグレーションや管理画面のコードをCopilotに作成させるデモも紹介しています。こちらも合わせて見ていただけるとうれしいです。

https://www.youtube.com/watch?v=FO0c1DYetqA

VS CodeがMCPに対応したことで、今後さらにさまざまな開発ツールやサービスがAIから呼び出せるようになるのではないかと思います。コーディングの枠を超えて、AIを使った開発体験がどんなふうに進化していくのかこれからが楽しみですね。

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