データディクショナリ
データディクショナリはオブジェクト定義情報、ユーザ情報、ロール情報、権限情報やデータファイルに関する情報などのOracle内部情報を格納し管理している特殊な表を指す. Oracleに読み込みやすいような形式になっており、直接閲覧したとしても人間が読みやすい形式で管理はされておらず、その際にはデータディクショナリビューを参照する. 両情報はSYSユーザにより所有されており、DBがOPEN状態でない場合と参照することは出来ない.
主なデータディクショナリビューは以下の通り.
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表の情報/DBA_TABLES, ALL_TABLES, USER_TABLES
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インデックスの情報/DBA_INDEXES, ALL_INDEXES, USER_INDEXES
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ビューの情報/DBA_VIEWS, ALL_VIEWS, USER_VIEWS
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シーケンスの情報/DBA_SEQUENCES, ALL_SEQUENCES, USER_SEQUENCES
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シノニムの情報/DBA_SYNONYMS, ALL_SYNONYMS, USER_SYNONYMS
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制約の情報/DBA_CONSTRAINTS, ALL_CONSTRAINTS, USER_CONSTRAINTS
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ユーザの情報/DBA_USERS
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表領域の情報/DBA_TABLESPACES
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データファイルの情報/DBA_DATA_FILES
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データファイルの空き領域の情報/DBA_FREE_SPACE
DBA系はデータベース内全ての情報であり参照にはシステム権限またはSELECT_CATALOG_ROLEが必要となる.
ALLはユーザが他のユーザが所有しているものを含んだ参照可能な全ての情報を参照でき、USERはユーザが保有している全ての情報を参照できる. -
動的パフォーマンスビュー : 制御ファイルに格納された内部情報やSGA内で保管された内部情報を閲覧する際に使用する. データディクショナリと異なり、格納先がデータファイルでないため、情報の種類によってはMOUNT状態、NOMOUNT状態であっても情報を取得できるが、読み取り一貫性は保障されない.
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初期化パラメータの設定値/V$PARAMETER
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SGAのサマリー情報/V$SGA
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SGAに関するサイズ情報/V$SGAINFO
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セッション情報/V$SESSION
自動診断レポジトリ(Automatic Diagnostic Repository)
ADRとは、初期化パラメータの<ORACLE_HOME>/logもしくはDIAGNOSTIC_DESTで指定したパス配下に製品別で管理されるログファイルの集合体.
アラートログファイル : 1つのインスタンスに1つのアラートログファイルが生成される. インスタンス内で発生したイベント(CRETAE等の管理コマンドの実行、インスタンスの起動/終了など)やその設定値、致命的なエラーのログを記録する. 致命的なエラーはORA-<数字>で出力され、プロセストレースファイル (バックグラウンドプロセスやサーバプロセス等のログ) とインシデントダンプファイル (カスタマーサポート問い合わせ時に参考となるインシデント診断情報) が出力される.