Mattermost5.18の新機能
Mattermost 記事まとめ: https://kaakaa.github.io/blog/tags/mattermost/
はじめに
2019/12/16 に Mattermost v5.18.0 がリリースされました。
変更内容の詳細については公式のリリースを確認してください。
- Mattermost 5.18: ID-only option for push notifications (E20), one-click plugin updates, mark posts as unread, and more - Mattermost - Open Source, On-Prem or Private Cloud Messaging
- https://docs.mattermost.com/administration/changelog.html#release-v5-18-feature-release
モバイルアプリのクラッシュ
Mattemrost 5.18 と同日にアップデートされたモバイル向けアプリ(iOS, Android)で Mattermost に接続できない問題が発生しているようです。
問題の一つとして、新しいバージョンのアプリで Mattermost 5.9 より前のバージョンの Mattermost サーバーへ接続しようとするとクラッシュするという問題があるようです。
現在、Mattermost 5.9 より前のバージョンに接続してもクラッシュしないようにする修正を加えた新しいバージョン(v1.26.1)がリリースされているようです。(AppStore で確認しましたが、AppStore にはまだリリースされていないようです)
アップデート内容
(E20) モバイルアプリ向けプッシュ通知の改善
現在、モバイルアプリへのプッシュ通知は、通知内のメッセージ内容を含めて Apple Push Notification Service (APNS) もしくは Google Firebase Cloud Messaging (FCM) を経由してデバイスへ送信されています。これは、非常に厳密なセキュリティやコンプライアンスが求められる組織では問題となり得ます。
E20 ライセンスに追加された ID-only オプションを利用すると、プッシュ通知内のペイロードにはメッセージ ID のみが含まれるようになり、メッセージ内容が APNS や FCM へ送信されることがなくなります。通知内のメッセージ内容については、デバイスから直接 Mattermost サーバーへ取得しにいくようになります。
1 クリックでプラグインをアップデート
インストールされているプラグインのアップデートが簡単になりました。
Mattermost v5.16 で プラグインマーケットプレース の機能が追加されましたが、その プラグインマーケットプレース のページでインストール済のプラグインのアップデートを行えるようになりました。
インストール済のプラグインの新しいバージョンがリリースされている場合、アップデートするというリンクが表示されます。
アップデートするボタンをクリックとすると確認ダイアログが表示されます。リリースノートへのリンクも表示されているため、ここから更新内容を確認しにいくこともできます。
未読としてマーク
新しいメッセージは、それが後で読み返したい重要なメッセージであっても、一度表示してしまうと既読としてマークされてしまい、他のメッセージに埋もれてしまっていました。
しかし、今回のアップデートにより追加された 未読としてマークする 機能を使うことで、後で見返したいメッセージを再度未読状態に戻すことができます。
以下のサンプルは公式ブログからの転載です。
アーカイブされたチャンネルの参照
アーカイブされたチャンネルを簡単に参照できるようになりました。
まだベータ版の機能ですが、Mattermost サーバー内の config.json
にある ExperimentalViewArchivedChannels
の設定を true
にすることで、参加可能チャンネルの一覧にアーカイブされたチャンネルを表示できるようになります。
(公式ドキュメントでは設定名が ViewArchivedChannels
となっていますが、おそらく誤りだと思われるため修正の PRを出しています。)
アーカイブチャンネルは普通のチャンネルと同じように開くことができますが、書き込みはできません。
また、この設定を有効にすると、アーカイブチャンネル内のコメントを検索できるようにもなります。
その他の変更点
- JIRA プラグインがアップデートされ、1チャンネルで複数の JIRA プロジェクトの通知を受けれるようになったり、通知のフィルタリングができるようになっているようです
- 今回のリリースとは関係ないとは思いますが、JIRA プラグイン用のドキュメントサイトもあるようです
- https://mattermost.gitbook.io/plugin-jira/
- リモート端末から Mattermost を操作できる新しい CLI ツール
mmctl
が公開されています - (E10/E20) v5.16 で追加されたゲストアカウント機能に、AD/LDAP と SAML から直接ゲストアカウントを作成する機能が追加されました
- (E20)コンプライアンス用の Actiance Export Tool で投稿/ファイルの削除/修正イベントを扱えるようになりました
- (E20) AD/LDAP グループ同期機能が実験的な機能(Experimental)からベータ版(Beta)となりました
コードブロックに行番号
シンタックスハイライト付きでコードブロックを投稿した際に、行番号が表示されるようになりました。
MISC
Mattermost Hackathon
11/22-26 の間、Mattermost コミュニティのヴァーチャルハッカソンが開催されました。
以下の記事で、ハッカソンの成果が紹介されています。数が多すぎて見切れていませんが、Calendar Plugin や Air Quality Index Plugin など気になる物がいくつもあります。
NRI x Mattermost 社イベント動画
10 月に行われた野村総合研究所主催の Mattermost イベントの動画が YouTube で見られるようです。
YouTubeのvideoIDが不正ですLINC Biz - Mattermost ベースサービス?
SHARP の子会社より Mattermost をベースとしていると思われるサービスが開始されました。(公式に Mattermost を利用していると発表している訳ではないので、Mattermost を利用していないかもしれません)
おわりに
次のv5.19
のリリースは 2020/1/16(Thu)を予定しています。
そして機能追加が行われるv5.20
は恐らく 2020/2/17(Mon)のリリースになるかと思います。
Mattermost 日本語(@mattermost_jp)さん | Twitter で Mattermost に関する日本語の情報を提供しています。
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