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Next,jsでバックエンドを構成するか、NestJSなどのバックエンドフレームワークを使うか

Next.jsでバックエンドまで構築するか、NestJSなど専用のバックエンドフレームワークを使うかは、プロジェクトの規模・要件・開発体制によって適した選択が異なります。以下に、両者のメリット・デメリットを比較して整理します。
✅ Next.jsでバックエンドまで構築する(API Routesを使う)
メリット
項目 | 内容 |
---|---|
フルスタックが一体化 | フロントとAPIが同じリポジトリ・プロジェクト内にあるため、セットアップが簡単。 |
学習コストが低い | React/Next.jsの知識だけで簡単なAPIが構築可能。 |
デプロイが楽 | Vercelなどにそのままデプロイできる(インフラの意識が薄くてOK)。 |
小〜中規模に向いている | プロトタイピングや管理画面、小規模Webサービスに最適。 |
デメリット
項目 | 内容 |
---|---|
スケーラビリティの限界 | APIが増えてくると、責務分離が難しくなり、構造が煩雑になる。 |
柔軟性に欠ける | DI(依存性注入)やモジュール設計など、本格的なアーキテクチャ設計がしづらい。 |
非同期処理やQueueなどの周辺機能に弱い | ジョブスケジューリングやバックグラウンド処理に向かない。 |
ミドルウェアが貧弱 | Expressのような豊富なミドルウェアが使えない。 |
✅ NestJSでバックエンドを構築する
メリット
項目 | 内容 |
---|---|
本格的な設計が可能 | DI、モジュール分割、デコレータ、ガードなどで高度なアーキテクチャ構築ができる。 |
柔軟で拡張性が高い | WebSocket、GraphQL、マイクロサービスなどへの対応も得意。 |
TypeScriptとの親和性が非常に高い | Next.jsと同じくTSベースなので、型の共有などがしやすい。 |
開発チームに向いている | 責務を明確に分けられるため、大規模チームや長期開発に最適。 |
デメリット
項目 | 内容 |
---|---|
学習コストが高い | DIやモジュール設計、デコレータなどNestJS独自の概念が多く、慣れが必要。 |
セットアップが面倒 | PrismaやDB、環境構築、インフラ面などを自分で整える必要がある。 |
デプロイが複雑 | フロントとバックエンドを分ける場合、それぞれのビルド・ホスティング管理が必要。 |
小規模にはオーバースペック | 単純なフォーム送信や問い合わせフォームレベルだと重すぎる。 |
✅ 結論:どう使い分ける?
シチュエーション | 適している構成 |
---|---|
個人開発 / MVP / 管理画面 | Next.jsのみ(API Routes)で完結させる |
チーム開発 / 複雑なドメイン / 拡張性が必要 | Next.js(フロント)+ NestJS(バックエンド)構成に分離 |
👨💻 補足:個人的なおすすめ構成
Next.js + NestJS (モノレポ)
→ 両者を組み合わせ、モノレポで管理し、型を共有する構成が近年主流です。
例えば、apps/frontend
に Next.js、apps/backend
に NestJS、libs/types
に共通型を置くような形です。