🗒️

IVEC テスタークラス シラバス読解 Part4

2024/05/03に公開

はじめに

今回からIVECテスタークラスのテスト仕様書に関してのシラバス読解を進めていく。

テスト仕様書の準備

テスト仕様書の準備

学習の目的

テスト実行計画書に基づき、テスト仕様書を準備する

テスト実行に必要なテスト仕様書を準備する。なおテスト実行の結果を記録するテスト実行結果報告
書を含む場合がある。またテストデータが必要な場合は、テスト仕様書とあわせて準備する。テスト
仕様書は、仕様変更などバージョンに応じて変更が発生するため、テスト実行を行うバージョンと合
致しているかに注意が必要である。

テスト実行のため、テスト仕様書は必ず必要であり、これがないとテスト実行すらできない。
テスト仕様書を見て、必要なテストデータがある場合は事前に用意しておくこと。

シラバスには「テスト仕様書にテスト実行結果報告書も含む」とあるが、これまで見てきた中ではそれぞれ別個の成果物として扱うことが多かった。
テスト仕様書を作成する側になった場合、どのバージョンの仕様書で作成したかを更新履歴やインプット情報を記録しておくことで、仕様変更が発生した際の差分抽出も楽になる。

テストケースを理解する

テストを実行する前にテスト仕様書を確認し、テストケースに記載されているテストの目的を理解す
る。テストケースは、テストの目的、実行事前条件、入力値、アクション、期待結果、実行事後条件
のことである。事前に把握することでテストケースで実施する内容の理解を深めることができる。テ
ストケースを確認し、不明点や確認事項があれば質問表などを利用してステークホルダー(テスト設
計者や開発担当者)に確認する。なおテストケースには、必要とされる技術・スキルが記載されてい
ることがある。

テスト実行前にはテストケースに目を通し、どんなテストを行うかを理解しておくとスムーズに進められる。
これにはどんなテストを行うかの内容把握に加え、必要なテストデータの抽出やステークホルダーへの不明点確認のためでもある。
テストチーム内にテストケース作成者がいれば、直ぐ聞けるかもしれないが、テストチーム外から提供されるテストケースを実行する場合も想定されるため、テストケースが共有された段階で素早く目を通すこと。

テスト対象の不明点を明確にする

テストを実行する前に、テスト対象に関する不明点や確認事項があれば質問表などを利用してステー
クホルダー(テスト設計者や開発担当者)に確認する。不明点や確認事項がテスト実行中に判明する
と、スケジュールに影響を及ぼす可能性があるため、可能な限り事前に不明点を解決しておくことが
重要である。

テスト対象の不明点を明確にし、スムーズなテスト実行を推進するのもテストチームの役割である。
いざ、テスト実行したら確認事項だらけで肝心のテスト実行が前に進められないと、テスト実行計画の修正を余儀なくされる。
そうしたリスクを避けるため、テスト対象の操作方法や仕様に関する確認事項を質問票やステークホルダーへ直接ヒアリングするなど、何らかの形で不明点を解消しておくこと。

テスト実行時に使用するリファレンスを準備する

テスト実行中、期待結果の比較に用いられるリファレンスを準備する。リファレンスには仕様を確認
するための機能仕様書やマニュアルなどがある。またテスト対象の過去バージョンをリファレンスと
して使用することがある。なおリファレンスのドキュメントは、どの部分にどのような内容が記載さ
れているかを把握しておくことで、不明点などを迅速に確認することができる。

テスト実行時の期待値確認や不具合検出時の仕様チェック等でリファレンスは必ず使用する。
注意点として、テスト対象とリファレンスとの間でのバージョン情報を照らし合わせ、ステークホルダーに認識相違がないことの確認は行っておくこと。

仕様書がこまめに更新されるようなプロジェクトであれば、仕様書の更新連絡方法は固めておいた方が良い。
リアルタイムで仕様書が更新されるような状況では、リファレンスを確認して不具合と判断したが、バージョンが古くて最新バージョンでは仕様扱いでした、みたいなことは容易に想像がつく。

また、調査時間を減らすため、どこに何の内容が記載しているかは全容を把握せずとも、最低限どのリファレンスに載っているかレベルまで落とし込んでいくと、テスト実行時の調査時間をある程度削減できる。

テスト仕様書の準備

その他

チェックリストを用意する

テスト実行の際に必要なテスト仕様書、テストデータ、不具合報告書のフォーマット類、リファレン
スが全て揃ったかどうか、チェックリストを使用して確認する。準備漏れがあるとスケジュールに影
響を及ぼす可能性があることに注意する。

テスト実行の際に、必要な成果物や情報はチェックリストを作成し、テスト実行前の事前確認用に使用する。
チェックリストを作成した際、最初に作ったリストが完璧になる方が珍しいので、こまめに内容を確認し、更新が出てきたら即時に反映し、後から抜け漏れがないようにすること。

おわりに

これ書いている時はG.Wなので、土日に入る前に競馬回顧と予想に時間を投下したいです。
次回はテスト実行に関するシラバスを読解を進めていきます。

Discussion