🐕
【Kubernetes】kubeletについて理解する
はじめに
kubelet
は、Kubernetesクラスター内の各ノードで動作する重要なエージェント。コントロールプレーンから指示を受け、その指示通りにPodを管理する役割を担う。
Kubeletの役割と機能
kubeletの主な役割は、ノード上で正しく動作し続けることを保証すること。以下の機能を果たす。
①Podの監視と実行
-
PodSpecの受け入れ:kubeletは
kube-apiserver
からPodの仕様(PodSpec)を受け取る。PodSpecには、どのコンテナイメージを使うか、どのボリュームをマウントするか、どのポートを開くかなどの情報が含まれている。 - コンテナランタイムとの連携:受け取ったPodSpecに基づき、Dockerやcontainerdといったコンテナランタイムと連携して、コンテナを起動、停止および管理する。
②ヘルスチェックと状態報告
- コンテナのヘルスチェック:kubeletは、実行中のコンテナが正常に動作しているか(ヘルスチェック)を定期的に確認する。もしコンテナが応答しない場合、kubeletはコンテナを再起動する。
-
ノードの状態報告:自身のノードの状態(CPU使用率、メモリ、ディスク容量など)を
kube-apiserver
に報告する。これにより、スケジューラーはどのノードに新しいPodを配置すべきかを判断できる。
kube-apiserverとは
Kubernetesクラスタのコントロールプレーンの中核をなすコンポーネント。
APIサーバーの役割
kube-apiserver
は、Kubernetesクラスター内の全てのやり取りの中心に位置している。ユーザーからのコマンドや他のコンポーネントからの要求を処理する唯一の窓口。
kubeletのセキュリティ
- 認証と認可:kubeletはkube-apiserverと通信する際、TSLクライアント証明書などを使って自分の身元を証明する。これにより、偽のkubeletがクラスターに参加するのを防ぐ。
- Podセキュリティの強制:Podセキュリティスタンダード(PSS)やPodセキュリティポリシー(PSP)と言ったセキュリティ設定をノード上で強制する役割も担う。
ノードのクリーンアップ
kubeletは使用されていないイメージや停止したコンテナを定期的にクリーンアップ(ガベージコレクション)し、ノードのディスク容量を管理する。
kubeletとコンテナランタイムの関連
kubeletは、**Container Runtime Interface(CRI)**を通してコンテナランタイムと連携する。CPIという共通のインターフェースを用意することで、kubeletは特定のコンテナランタイムに依存せずにPodを管理できる。
コンテナランタイムとは
コンテナランタイムは、DockerやContainerd、CRI-Oなど、コンテナを実行・管理するソフトウェア。OSレベルの仮想化技術を使って、コンテナイメージを実際に起動し、ライフサイクル(かいし、停止、再起動など)を管理する。
kubeletとコンテナランタイムの連携
kubeletは、Kubernetesクラスターの各ノードで動作し、コントrーるプレーンからPodの実行指示を受け取る。しかし、kubelet自身が直接コンテナを実行するわけではない。
-
指示の受信:kubeletはkube-apiserverからPodの仕様(
PodSpec
)を受け取る。 - CRIへの翻訳:kubeletは受け取った仕様を、CRIが理解できる形に変換。
- ランタイムとの通信:変換された指示をCRI経由でコンテナランタイムに送信。
- コンテナの管理:コンテナランタイムは指示に従って、コンテナの起動や停止などの操作を行う。
まとめ
- kubeletはkubernetesクラスターの各ノードで動作し、コントロールプレーンからの指示に従ってコンテナを管理するエージェント。
- コンテナの起動や停止、ヘルスチェックを行い、ノードの状態をkube-apiserverに報告。
- これにより、kubernetesの自己修復機能と信頼性が支えられている。
Discussion