基本情報技術者試験と情報セキュリティマネジメント試験を受けてみた話
はじめに
はじめまして。
現在、情報系の大学に通っているさんかくです。
今回は「基本情報技術者試験と情報セキュリティマネジメント試験を受けてみた話」ということで、初めて記事を書いてみました。
拙い文章ではありますが、よろしくお願いします。
この記事は、普通科高校出身であり、大学に入学するまでPCを触った経験もあまりなく、プログラミングや情報についての知識が全く0の状態だった私の体験記になります。
少しでも参考になれば幸いです。
対象読者
基本情報技術者試験、情報セキュリティマネジメント試験を受けるか悩んでいる人
これから基本情報技術者試験、情報セキュリティマネジメント試験を受ける人
暇つぶしに記事でも読んでみるか⋯って思ってる人
なぜ基本情報技術者試験を受けようと思ったのか
自己を省みると何も成せてない!と焦りを感じた大学3年生の春。
何か結果を出したい!
そんな時に友人から勧めてもらったのが基本情報技術者試験でした。資格を取得するだけでなく、大学の講義の復習にも役立つだろうと考え、試験の合格を目指すことにしました。
基本情報技術者試験って?
試験の詳細な概要は以下のサイトの方で詳しく解説されています。
基本情報技術者試験はこのような構成になっています。
科目A:
試験時間 | 出題形式 | 出題数 | 解答数 |
---|---|---|---|
90分 | 多肢選択式(四肢択一) | 60問 | 60問 |
科目B:
試験時間 | 出題形式 | 出題数 | 解答数 |
---|---|---|---|
100分 | 多肢選択式 | 20問 | 20問 |
休憩時間の10分を換算すると合計で200分、長いように見えますが問題を解いているとあっという間です!
ざっくり説明すると、基本情報技術者試験は国家試験であり、主に以下の分野について問われます。
- テクノロジ系(技術的内容)
- マネジメント系(管理的内容)
- ストラテジ系(業務的内容)
- セキュリティ関連
- プログラミング
そのため、この資格を取得しているとある程度、全般的に情報の知識を所持しているという証明になります。
プログラミングと聞くと「うわぁ⋯」となる方もいると思いますが大丈夫です。
基本情報技術者試験ではPythonなどの特定の言語ではない擬似言語といった架空の言語で問題が出題されます。
つまり、特定の言語についての知識が問われているわけではないのです!
データ構造とアルゴリズムの勉強をする必要があると言った方が適しているかもしれません。
基本的な情報に関する知識が問われる国家試験という響きに圧倒され、
『「国家試験に合格しました!」って言えるようになりたい!!!』と思った単純な私は即座にチャレンジすることを決めました。
学習期間
全体:7ヶ月(と言いたいですが勉強時間を確保できなかった時もあったので実際はこれよりもずっと短いです、大体3~4ヶ月くらいかも)
勉強時間:1日10分〜3時間
参考書を2023年2月に購入し、同年9月に試験に挑戦しました。試験を先延ばしにしてしまっていたのが反省点です。
それまでの日々で毎日勉強できていたわけではなく、時間を見つけて少しずつ勉強していました。
旅行先に向かう新幹線の中でやってみたり⋯
嘘です。結局この時は一度も開かずに荷物になってしまいました、猛省。
学習方法
私は紙で勉強することが好きなタイプの人間なので、まずは参考書を買うことにしました。
そこで友人達におすすめの参考書を聞いたところ、「栢木先生の基本情報技術者教室」が良いよと教えてもらいました。
ですが!
私は逆張り人間なので、「いちばんやさしい 基本情報技術者 絶対合格の教科書+出る順問題集」を購入しました。
この本を選んだ理由は、実際に本屋に足を運んだ際に一番初めに目に入ってきた参考書であり、売り上げ1位という宣伝文句に惹かれたからという単純な理由です。
もちろんそれだけはありません!
別の理由としては、赤シートで例題の解答を隠すことができるというギミックが搭載されている(実はあまりこの参考書以外について調べておらず、多分他の参考書にもついてる)からです。この参考書で困ったことは特にありませんでした。おすすめです。
結局、参考書を購入する場合は自分に合いそうなものを選んでみるのが一番だと思います。当然と言えば当然の話ですが。
そして、基本情報技術者過去問道場というサイトにもお世話になりました。
このサイトは、今までの基本情報技術者試験の過去問の中からランダムに出題する、完全解説付きのWeb問題集です。無料で過去問演習に取り組むことができ、これまた無料の会員登録で学習履歴を管理することも可能になっているという至れり尽くせりなサイトになっています。
私は参考書で全体的な学習をした後、ひたすら過去問道場で問題を解き続けました。
また、試験ではメモ用紙とボールペンが貸し出されるため、それを見越して紙とボールペンで手を動かして勉強しました。
科目A
当初はまず参考書の説明部分だけをぱーっと一通り読んだ後に例題を解きました。
人間の脳というのは不思議なもので、じっくり頭に入れようとするよりもぱーっと一通り読む方が記憶に定着しやすい場合もあると勝手に思ってます。個人の見解です。
そして参考書の例題がある程度解けるようになってからは、過去問道場でひたすら問題を解き続け、参考書はわからない語句などを調べる辞書のように使うと言ったようなスタイルが自身の中で確立されました。
また、過去問道場で解けなかったり、解けても不安が残ったりしたような問題はスクリーンショットを取って、後日見返していました。
科目B
科目Bに関しては、まず参考書の例題を解きました。
また、参考書は科目Bの問題数が少なく物足りないと感じたため、過去問道場の力も借りました。
さらに、基本情報技術者試験を主催しているIPAの公開問題にも取り組みました。
この問題は解答も公開されていますが、正解理由については記載されていません。
そのため、IPAの公開問題について解説しているYouTubeチャンネルの動画も視聴することで勉強を進めていきました。個人的には「ロンリー社長のオンリー講座」さんのチャンネルがおすすめでした。
また、既に基本情報技術者試験に合格していた友人から参考書を借り、それについても勉強しました。
これは制度が変わる以前の年代の参考書であり、現在の基本情報技術者試験よりも難易度が高い問題が多く出題されていました。なので、現在の制度ではそこまで勉強する必要は全くないと言っても良いと個人的には思います。
しかし、難易度の高い問題と向き合うことで力が身についたのはとても良かったです。
基本情報技術者試験結果
大学3年生の夏休みの終わり頃の2023年9月27日に受験し、その結果、無事合格することができました。
試験を受けてみた感想として、科目Aは過去問そのままの問題やそれに類似した問題も多数見受けられたため、しっかり勉強した自分を褒めてあげたくなりました。
科目Bは一見するとよくわからないような問題に見えても、紙とボールペンで実際にアルゴリズムを確認すると実は単純に理解できたといったような問題が多かったです。
基本情報技術者試験は試験終了と同時に点数が公開されます。そこで科目AとBの両方で1000点満点中600点以上を取れていた場合は合格です。すぐに結果を知ることができるなんて素晴らしいですよね。
また、完全に余談ですが試験を受ける前に一蘭のラーメン🍜を食べました。本当にやめといた方が良いです。試験中なのに体がラーメン🍜を思い出させてきて大変でした。
なぜ情報セキュリティマネジメント試験を受けようと思ったのか
基本情報技術者試験で6割以上の点数を取れておそらく合格できたと考えた私は、情報に関する知識がまだ新鮮なうちに他の資格にもチャレンジしてみようと思いました。
しかし、応用情報技術者試験は難易度が高い⋯
応用情報技術者試験は情報処理技術者試験の中でレベル3に位置づけられていますが、記述式の問題が出題される分、レベル2の基本情報技術者試験よりも圧倒的に難易度が高いと個人的に思っています。
そうだ!応用情報技術者試験は難易度が高くてまだ萎縮しちゃうから、基本情報技術者試験と同じくレベル2に位置付けられている情報セキュリティマネジメント試験を受けよう!
基本情報技術者試験を受けた次の日に情報セキュリティマネジメント試験の参考書を買いに本屋に足を運びました。応用情報技術者試験が嫌で逃げたわけではありません。戦略的撤退です。
情報セキュリティマネジメント試験って?
試験の詳細な概要は以下のサイトの方で詳しく解説されています。
情報セキュリティマネジメント試験はこのような構成になっています。
科目A・科目B:
試験時間 | 出題形式 | 出題数 | 解答数 |
---|---|---|---|
120分 | 科目A: 多肢選択式(四肢択一)、科目B: 多肢選択式 | 60問 | 60問 |
情報セキュリティマネジメント試験は全般的な情報の知識が求められる基本情報技術者試験と異なる点として、セキュリティに関する問題に特化しているという点が挙げられます。
そのため、この資格を取得しているとある程度、効果的な情報セキュリティ対策の知識を所持しているという証明になります。
また、最大の特徴として
プログラミングについての問題は1問も出ません!!!
科目Aは単語とその意味をどれだけ覚えられるか試される暗記問題、科目Bはそれを活用した長文問題だと思ってくれて大丈夫です。体感としては英単語と国語をハイブリッドして答えるようなテストに近いかもしれないです。
基本情報技術者試験と同じく国家試験なので信頼性も高いです。
プログラミングに苦手意識があると思っている方はまず情報セキュリティマネジメント試験から勉強するのも良いのかもしれません。どのような職業だとしてもセキュリティについて知っておくことに損はないですからね。(迷惑メールが届いた場合にどう対処するかなど)
学習期間
全体:3ヶ月
勉強時間:毎日10分〜1時間
基本情報技術者試験と一部の出題範囲が被っているため、ほんの少しだけ気が楽でした。
また、今回はたった一問だとしても毎日何かしら取り組むことを目標にしていました。
学習方法
まず参考書として、情報処理教科書 出るとこだけ!情報セキュリティマネジメント テキスト&問題集[科目A][科目B]2023年版 を購入しました。この参考書は一番売れていて人気が高いとのことだったので購入しました。長いものに素直に巻かれることも時には必要です。
また、基本情報技術者と同じく過去問道場にもお世話になりました。
情報セキュリティマネジメント試験は暗記が重要になる試験になっているため、暗記が得意であれば参考書を買わずとも過去問道場で勉強するだけで合格できる人もいるのでは?と個人的には思います。
科目A
基本情報技術者試験とあまり勉強方法は変わりません。ひたすら語句を暗記する日々が続きました。
余談ですが、情報セキュリティマネジメント試験の勉強をしている際に初めて過去問道場の会員登録をしました。申し込んだ試験日までのカウントダウンをしてくれる機能もあり感動した記憶があります。
また、以下のような動画をYouTubeで再生し、語句を聞き流して覚えるといったこともしていました。
科目B
これに関しても、基本情報技術者試験とあまり勉強方法は変わりません。
ただ、科目Bは科目Aに出てくる用語を知らないと理解できないような問題も存在するため、どちらかといえば科目Aの方に時間を割きました。
情報セキュリティマネジメント試験結果
アルバイトのシフトが入っておらず、時間に融通が効いた2024年1月13日に受験し、その結果、無事合格することができました。
試験を受けてみた感想として、科目Aでわからなかった用語が科目Bで使用されていたといったようなことがあり、用語の意味を理解しつつ問題文をしっかり読み解くことが大切だと改めて実感しました。
これも完全に余談ですが、直前で同僚からアルバイトのシフトを変わってほしいと言われたため、結局試験を受けた後にアルバイトをしました。試験に合格しているであろう状態でする労働は最高でした。
基本情報技術者試験の後に受けてみた感想として、個人的には基本情報技術者試験と同じくレベル2に位置付けられているもののプログラミングに関する問題や計算問題が出題されておらず、問題範囲もセキュリティに関する知識のみという関係上、基本情報技術者試験よりも易しいと思います。セキュリティに関する問題は基本情報技術者試験でも出題されるため、私は基本情報技術者試験を先に受けましたが情報セキュリティマネジメント試験で資格勉強の基礎を固めてから基本情報技術者試験を受けてみるといったようにするのもありだと思います。
注意事項
- どちらの試験も受験手数料7,500円(私はコンビニ支払いをしたため、手数料が308円かかりました。)
- 実は点数に加算されない試験的な問題が何問か出題される→解けない変な問題があってもきっと点数に反映されない問題だと思いましょう!
- 本人確認書類は絶対に忘れない→これがないと試験を受けられません!
- テストセンターに着いた順でテスト開始→ピッタリに会場に到着しなくても予定時間より早く着いたら早めに始めることが可能
- 基本情報技術者試験は科目A→休憩10分→科目B
- 情報セキュリティマネジメント試験は科目AとBを同じ時間内で続けて受ける
- それぞれ早く終わったら時間が余ってても次に進める→自信があるなら早く終われます、私は怖かったので時間いっぱい見直しをしましたが!
- メモ用紙やボールペンはテストセンターから貸し出される→筆記用具の持参の必要なし!
- 終わった瞬間に点数開示→この時点で600点以上取れていたら合格と思って大丈夫!
- 申し込む際は株式会社シー・ビー・ティ・ソリューションズ(CBTS)のWebサイトで受験者登録を行いマイページから受験予約を行う。
また、この2つの試験は最近、制度が変更されてCBT試験(一年中ほぼ毎日、会場のPCを用いてオンラインで受験することができる試験)になり、それに応じて難易度が易化したとも言われています。また、以前の制度では半年に一度しか受けることができなかったのに対して、現在の制度では一ヶ月に一回、自分の好きなタイミングで試験を受けることができます。つまり、今が合格のチャンスということです!
受験会場
私はどちらの試験も広島県の会場で受けました。
広島で受けるつもりはないよって方は読み飛ばしてもらって大丈夫です。
-
基本情報技術者試験:TAC広島校テストセンター
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情報セキュリティマネジメント試験:JIEM広島八丁堀テストセンター
どちらの会場も広島バスセンターから歩いていける距離にあるため、交通の便が抜群に良いです。
TAC広島校テストセンターは特に距離が近く、徒歩数分で到着することができます。私は基本情報技術者試験を受ける際に、方向音痴な私でも間違いなく到着できるであろうこの会場を選択しました。人生初の情報処理技術者試験でしたが、受付の方が丁寧に説明をしてくださり安心して試験に臨むことができました。
また、情報セキュリティマネジメント試験を受ける際には、会場を基本情報技術者試験の時の場所と変えることで気分を変えたかったのと、試験終了後に一蘭に行きたかったので一蘭に近いJIEM広島八丁堀テストセンターを選択しました。この会場は、TAC広島校テストセンターより少しだけ距離が遠いですが、体感的に会場が新しく綺麗で気持ちよく試験を受けることができた気がしました。(念のため言っておきますが、TAC広島校テストセンターが薄汚れていたとかそういう訳では決してありません、どちらもとても良い会場でした。)
長々と書いてしまいましたが試験を受ける際は、自分が行きやすい会場を選びましょう!
さいごに
ここまで記事を読んでくださりありがとうございました!
試験合格に向けて勉強することで大学の講義で学んだことの復習や知識不足だった部分の穴を埋めることができ、非常に充実した時間を過ごせたと思います。
次は応用情報技術者試験の合格を目指して邁進していきたいです。
皆さんも素敵なハッピー資格ライフを!!!🌸
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