🐈

機能してないレトロスペクティブが道徳の時間みたいと言われて腑に落ちた話

2023/06/30に公開

概要

開発チームにてスクラム体制による開発を行なっていたが、様々な要因が重なりレトロを中心としてスクラムが回ってへんなと感じてました。
そしてある日の会議にて、新しく参入していただいた方の今のレトロは道徳の時間みたいという表現が自分の中でかなり的を射ていたなと感じたのでまとめたい。


経緯

自分はまだ参加していない時期に新製品開発にて当初は8人体制でスクラムを回していたのですが、
開発が大規模になるにつれて、スクラムの体制が10人以上のアンチパターンになっていました。

https://note.com/nichiyoshi/n/nd6891796ac6b

この辺りから雲行きが怪しくなっていた(☂️)のですが、
ほぼほぼ開発に関わらない人もいるからと10人少し過ぎてても現状の体制を継続していました。
スクラムについて学んでいたので自分もレトロスペクティブなどのファシリテーターなどをやっていたのですがどこか違和感があるというか...
時間をとっている割には生かされているとか心理的安全性が高まっているなと感じれずにいました。
ただスクラムはやればすぐに効果が見られるものでもないので心の底の違和感をしまって続けておりました。
やめようぜ!って言ったらそれが通るような地位でもありませんし


ある日あるあるなんですがレトロ長くない?と言う声が出てスクラム体制の見直し諸々一部の方と考えた結果、
スクラムの原則からはみ出て短くするくらいならいっそスクラム休業!という結論になりました。

もちろん他メンバーの合意もいるので全体の会議の際に今のスクラムはどう?レトロは何か改善したらやめずに上手く行く?一旦スクラムやめるのはどう?という話し合いをもう一度した際に、
自分と同じく途中から開発に参画し始めた方が
「今のレトロは道徳の時間みたい。聞かれたらその時だけその場に応じた答えを答えている状態。」
といったようなことを仰っていて、まさに今のレトロを表す一言だなと情けないですが腑に落ちて納得してしまいました。

結果スクラム体制は休業、ただデイリーだけ残し、今はpmチックな方が全体スケジュールを把握する中央集権的な開発スタイルで行っております。
その後、なぜ道徳の時間になったかを自分なりに考えてみました。


なぜかを勝手に考える

一番大きい理由と考えているのは、
開発製品が多岐に渡っており、スクラムに適した開発体制ではなかったことだと思っております。
というのも、新製品開発は開発メンバー皆で一つの製品を作るのではなく、複数の製品を同時並行で分担して作成する体制でした。
だからレトロやったとて別製品メンバーの状況がわからず本質的な議論はできないし、プランニングの見積りも意見できず、共有会みたいになってました。
この方と全く同じ状態↓
https://made.livesense.co.jp/entry/2021/12/13/103418


次に人数が多い上に心理的安全性を築けていないままずるずる続けていたのも問題なのではないかと個人的に思いました。知らんけど。
開発製品が多岐に渡り、必要な技術力を借りるべく、外部から参画していただいている方もいるのですが、もちろんその方には現製品の知識はありません。

基本リモートで、やりたいことと要件を明確にした上で技術的に可能かどうかを検討、実装してもらうというある種固定的な関係性になりやすい状態で、
なおかつ前述の通り開発製品が多岐にわたるから一部の人としか関わらないなんてことがざらにある状態でした。
この状態でスクラムをやるもんだから自分の分野のことしかわからないですし、リモート中心で10人超えている会議で考えるより先にコミニケーションしようといった状態ではなく、心理的安全性が築けていないのでレトロも思った議論にはならず当たり障りのない道徳の時間になってしまったのではと思っております...

偏差値2みたいな発言かもしれませんが
始める時点で関係性に土台があったり、少人数で同じ製品を作りお互いの状況が相互にわかる状態であったり、同じ空間で開発しながら時間を過ごし、気を使わずに発言できる関係性ではないとスクラムは難しいのではと感じました。


おまけにスクラム以外の定例が多いといったことがありました。
定例が多いのにデイリーはまだしもスクラムのレトロとプランニング、スプリントレビューもあればそれはスクラムやらずに定例で良くない?ってなる状態でした。


これからと最後にをなんか書く

ただでさえ、コードが書くのが好きな開発メンバーでの開発手法において毎スプリント一定数の会議時間をとることを決めているスクラム体制は違和感を覚えるメンバーは絶対に出てきます。
(自分もコード書く方が好きです。知らんけど)
そんな中でもスクラム体制に適した体制だと判断したのであれば自信を持って、継続すれば成果が出ると提言できるようにならなくてはと思う一方、粘るのと固執するのでは意味が違う、今回のようなケースではスクラム体制を休業してよかったのではと思いました。

最近道徳の教材に大谷翔平さんが載るとの嬉しいニュースを見ましたが、もしスクラム体制をやってて何か違和感を感じているのでしたら、一度自分のチームがスクラム体制に適しているかを見直し、道徳の時間化してないかチェックする良い機会となりましたら幸いです。

https://news.yahoo.co.jp/articles/5679ebbdc2894deb3512c4e24adc2f0d8dfa1c70

Discussion