毒にも薬にもならない情報 ── 私がもっとも忌み嫌うものの一つです
結論
Prompt
⚪︎⚪︎について以下の条件を最短経路で満たせる説明をして
- 応用が利く(新しい問題にも対応できる)
- 長期的に記憶に残りやすい
- 他の知識との関連付けができる
- 「なぜ?」という問いに答えられる
AI は「概念理解」をわからない
『Claude Code どこまでも』のスライドを見ました。Claude Code 使用者が「なるほど!」と唸る要素が詰まっていますが、その中でも個人的に琴線に触れたのが P44 にある「概念理解の優位性」です
https://speakerdeck.com/nwiizo/claude-everywhere?slide=44
しかし、自分がよく知らない技術について「⚪︎⚪︎の概念理解ができるように教えて」と AI に聞いてみても、長々と・中庸で・わかるようでわからない・あまり本質をついていない・ただ読むのに時間がかかるだけの・毒にも薬にもならない回答をされてしまうことが多く、困りました
『概念理解』という言葉が世の中で不明確に使われているから、LLM は質問者の意図を特定できず、回避行動として念のため多くの情報を網羅しようと試み、結果として核心を欠いた冗長で散漫な文章を生成してしまうのだと思います
AI からプロンプトを引き出すプロセス
そこで、Claude とやりとりをする中で「概念理解」の効率化について以下のキーワードとともに対話し続けました
結果、冒頭のプロンプトであれば質の高い回答を引き出してくれることが確認できました
実際の出力例 ① Kubernetes
Prompt
Kubernetesについて以下の条件を最短経路で満たせる説明をして
- 応用が利く(新しい問題にも対応できる)
- 長期的に記憶に残りやすい
- 他の知識との関連付けができる
- 「なぜ?」という問いに答えられる
LLM Output
実際の出力例 ② Node.jsのシングルスレッド
Prompt
Node.jsのシングルスレッドについて以下の条件を最短経路で満たせる説明をして
- 応用が利く(新しい問題にも対応できる)
- 長期的に記憶に残りやすい
- 他の知識との関連付けができる
- 「なぜ?」という問いに答えられる
LLM Output
Prompt
Transformerアーキテクチャについて以下の条件を最短経路で満たせる説明をして
- 応用が利く(新しい問題にも対応できる)
- 長期的に記憶に残りやすい
- 他の知識との関連付けができる
- 「なぜ?」という問いに答えられる
LLM Output
補足
概ね一発で良質な回答が出力されると思います
しかし LLM にはガチャ要素があるので、回答がイマイチと直感したら、
- 「新規チャット」で質問し直す
- モデルを「Sonnet4 ⇔ Opus4」で相互に切り替える
ことでより良い回答を導けます
案外 Opus4 よりも Sonnet4 の方が要点を突いた回答をすることがあります
Discussion