チームの一員に! 業務部門の協力を引き出すコミュニケーションのヒント
この投稿は、2025年JINSのアドベントカレンダー2日目の記事です。
はじめに
JINSにてサプライチェーン周りの業務システムを担当しているTin(https://qiita.com/tw-C )です。
業務部門の「こうしたい」という要望を、システム開発や業務改善の具体的な形に落とし込む仕事がメインです。この経験から、業務とITの橋渡し役として、いかにスムーズにコミュニケーションを取るかがプロジェクトの鍵だと感じています。
プロジェクト推進のための3つのヒント
プロジェクトを成功に導く鍵は、最新の技術力や綿密なWBSだけではありません。システムの利用部門である業務部門の協力と納得感こそが、成功の必須条件です。
私もこれまでに、技術的な正しさだけでは進まない壁に何度もぶつかりました。本記事では、その試行錯誤の過程で業務部門から真の協力と合意を引き出すために実践してきたコミュニケーションの工夫を、3つのヒントとしてシェアします。
1. 提案前の準備:「相手の言葉」で共通言語を作る
IT部門の論理だけを押し付けても、業務部門は動いてくれません。彼らを動かすには、まず「彼らの視点」に立つことが必要です。
私は「共通認識で会話すること」を最優先しています。特に、システムの具体的なイメージがないまま会話を進めると、部門間で大きな認識齟齬が生まれます。そこで、技術用語を避け、まず画面イメージを用意し、「この画面で、この項目を使って、運用プロセスがどう変わるか」を共有することで、同じ認識で課題を解決するように心がけています。
2. 提案時の伝え方:「対面」で納得感を引き出す
準備ができたら、いよいよ提案です。提案の場を、単なる資料の説明で終わらせてはいけません。私は、相手の感情と理解に訴えかける工夫が必要だと知りました。
現在、オンラインでの会議が増えましたが、意見の対立や大きな決断が絡む場面では、私は今でも必ず対面を選ぶようにしています。
担当者の表情、ためらいの沈黙は、メールやチャットでは決して伝わりません。対面で彼らが抱いている真の懸念を非言語情報から察知しやすくなるからです。反対意見が出た際にも、その場で「何か不安がある」という共通認識を持てるため、解決に向けた対話に移りやすいと感じています。
3. 実行段階の工夫:「忙しい相手に寄り添う」配慮
業務部門は日々のルーティン業務で常に忙しい状態です。私は彼らに依頼した作業を「完了を待つ」のではなく、「システム側から細かく状況をフォローしに行く」ことに切り替えました。
例えば、「〇〇データの確認、進捗はいかがでしょうか?不明な点がございますか?」とこちらから先回りして確認することで、遅延の予兆を早期に察知できます。これにより、業務担当者が後で焦って作業する時間を減らし、プロジェクトの期日厳守へと繋がっています。
おわりに
今回、私が試行錯誤の末にたどり着いたコミュニケーションの工夫をシェアさせていただきました。しかし、プロジェクトの現場は常に変化し、新しい課題が生まれます。私もまだまだ道半ばです。
これからも、よりスムーズで、より効果的なコミュニケーションのあり方を追求し、日々精進していくつもりです。
もし、この記事があなたの現場でのコミュニケーションのヒントになり、プロジェクトが少しでも円滑に進む一助となれば、これほど嬉しいことはありません。
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