PMの問題解決と決断
はじめに自己紹介
サプライチェーンに関わるシステム刷新プロジェクトのPMを担当しています。
俗に言う「大規模プロジェクト」のPMを担当しており、複数社のパートナーにご協力いただき10チーム合計50人以上のマネジメントを担当しています。
JINSを含め事業会社でPMを10年近く担当していますが、これほど大規模なプロジェクトのPMは初めてで、日々悪戦苦闘しながらも貴重な体験を得ています。
今回は、プロジェクトにおいて意識している「問題解決」や「決断」について、実例や失敗談も交えお話ししたいと思います。
問題解決と決断で大切にしているポイント
PMの大切なお仕事として、 ”問題・課題の解決” や ”決断(意思決定)” があげられますね。
事前に予測し手を打っておくことも重要ですが、プロジェクトは常に状況が変わる生き物のようなもの、全てを予測して対処することはできません。そこで、私が問題解決や意思決定するにあたり大切にしているポイントを3つご紹介します。
① プロジェクトの目的・ゴールに沿っているか
理解していても問題発生時はプロジェクトの目的・ゴールを見失いがちです。
特に大規模・大人数が故の意見の相違や混乱したときには振り返るポイントとしてオススメします。
② 複数の引き出しから選択しているか、もしくは複数の引き出しを持っているか
引き出しが一つだと壁にぶつかるとに立ち止まり停滞します。※思考停止することも
複数の引き出しを持っておき、そこから選択していれば困ったとき即座に意思決定できます
③ ステークホルダーの前提や優先順位と合っているか
ステークホルダーが大切だと思っている優先順位や前提を確認しにいくと、自分達で勝手に決めつけて道に逸れていることに気づくことが多くあります。行き詰まった場面や何か譲歩できるポイントを導き出したい時にオススメします。
プロジェクトでどのように活かしたか
プロジェクトで考えている方向性がステークホルダーの意見と相違してしまいプロジェクトが停滞する場面がありました。どちらも正しいことを主張していますが、私は課題を解決しプロジェクトを前進させる必要がありました。
そこで活かしたのは ”プロジェクトの目的・ゴールの再確認” と ”ステークホルダーの優先順位の確認” です。
この場面では、まずは両者の意見が ”プロジェクトの目的・ゴール” に沿っているのかを確認し、軌道修正案を整理し ”ステークホルダーの優先順位に沿っているか” を確認しました。
最初はプロジェクトメンバーから反対もありましたが、プロジェクトの目的・ゴールと照らし合わすことで最終的には理解を得ることができ、結果としてプロジェクトを前進することができました。
失敗したことだってある
とある領域のリリース間近で大きな問題に遭遇しました。
データが想定結果と少し異なり、このままで前進しても問題ないかを確信することができませんでした。
この場面では、私は ”前進” or ”止める・引き返す” を決断する必要がありました。
本当に胃が痛くなるほど悩みましたが、その理由は私が ”引き返す” ことすら選択肢に持っていなかったためです。
結果として”前進”により問題は解決したのですが、複数の選択肢を常に持っておくことの重要性を感じました場面でした。
"孤独な決断"ってなに?
上記3つのポイントを意識していても、少ない情報から正しい決断を迫られる場面もあります。その際、私は ”孤独な決断” を重要視しています。
”孤独な決断” とは、誰かから「許可」をもらってやっているという意識を無くし自分が選んだと意識することです。
特に難しい判断を必要とする場面では、どのような決断をしても全員を納得させることは困難です。正しいと判断できない場合は、自ら選んだ決断を正しくしてゆけばよいのです。
その後、自分の判断は正しかったのかと常に振り返り、前進のために工夫・正しくするための手を打ち続けることを意識しています。
息抜きだって必要
と、息苦しい話ばっかりしましたが、日々こんなことばかりしていては身も心も持ちません。
私は息抜きとして ”植物を育てる” ことに熱中しており、日々の水やりが日課です。
なぜなら、植物はちゃんとお世話していれば文句も言いませんので。
最後に
プロジェクトって日々いろいろな問題・課題が発生しますよね?
問題・課題はプロジェクトや場面によって様々ですが、振り返ってみると解決に向けた方法論は限られていると感じています。
今回は私が大切にしているポイントをご紹介しましたが、皆さんの日々の活動で少しでも参考になれば幸いです。
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