WebディレクターからPdMへ転向して直面した課題
はじめに
はじめまして。
jinjer株式会社でPdMをしている河田です。
私のキャリアは少しユニークで、大学まで音楽を専門に学んだ後、Webデザイナー、Webディレクターを経て、未経験でPdMに挑戦しました。
今回はそんな私の経歴を振り返りながら、PdMになって直面した「課題」と「実施していること」をお話しさせていただきます。
これまでの経歴
大学では音楽を専門的に学んでいました。
これまでデザインとは無縁の人生でしたが、卒業時期がコロナ禍と重なったことをきっかけに、専門性を身につけるため独学でWebデザインの学習を始めました。
その後、1年半ほどフリーランスのWebデザイナーとして活動。Web制作会社でのWebディレクターを経て、2024年3月にjinjerへWebディレクターとして入社しました。
入社後は、これまでの経験を活かし、jinjerのサービスサイトやオウンドメディア「HR NOTE」のディレクションを担当していました。業務に取り組む中で、より事業の根幹に関わる「プロダクトを育てる側」の仕事に挑戦したいという想いが強くなり、2025年5月に社内での機会を得てPdMへの転身を果たしました。
未経験PdMとして直面した主な課題
Webディレクターとしての経験はありましたが、プロダクト開発では求められる知識や思考の範囲が大きく異なり、いくつかの課題に直面しました。
課題①:専門用語と開発プロセスの理解
まず直面したのは、開発の議論で使われる言葉の理解でした。
「ベロシティ」「イシュー」などなど、これまで触れる機会の少なかった技術的な用語や横文字が飛び交い、内容理解に時間がかかってしまい、業務の初期段階でとても苦労しました…
課題②:プロダクト仕様を定義する上での視点の多さ
Webディレクターの経験とPdMの業務では、一つの機能を考える際の「視点の数」が大きく違いました。
Webサイトでボタンを一つ配置する場合は主に「UI/UX」「デザイン」「クライアントの要望」といった観点から仕様を検討します。
一方、PdMとしてプロダクトの機能を一つ検討する際には、加えて「ユーザー課題」「技術的実現性」「プロダクト全体の整合性」「運用」「セキュリティ」のような多角的な視点が求められます。
…考慮すべき軸の多さに戸惑い、自身の視野の狭さを認識させられました😨
課題解決のために実践していること
これらの課題に対して、以下の2点を意識して取り組んでいます。
☘️情報を整理し、言語化
学習した用語や概念は、ドキュメントにまとめてアウトプット・整理をしています。
特に担当プロダクトについては、機能理解を深めるためFigmaでアウトプット用のスライドを作成しています。
リリース前の機能理解スライドのため詳細はお見せできませんが、このように自身のアウトプットに活かしています。
また、機能の背景や目的を理解した上で、上司にレビューを依頼し認識の齟齬がないかを確認しています。これにより、自身の理解度を深めると同時にチーム内での円滑なコミュニケーションを図っています。
☘️AI活用
AIエージェントを活用し業務の全体像をバクソクで収集・要約することを意識しました。
DeepResearchを活用することで、市場調査や仕様検討に必要な情報のインプットを迅速に進めることができました。その結果、PdMに就任して3ヶ月でプロダクトの全体像を深く理解し、仕様書作成まで担当させていただくことができました。
おわりに
音楽からWebデザイナー/ディレクター、そしてPdMへという私の経歴は、一見すると一貫性がないように見えるかもしれませんが、音楽活動で培った「工夫して解決策を探し出す粘り強さ」や、Webデザインで培った「ユーザー視点」、Webディレクターとして「多様な関係者を調整した経験」は、現在のPdM業務に活かせていると感じています。
もし、過去の経験とこれから挑戦したいことの間にギャップを感じている方がいらっしゃれば、その経験はあなたのユニークな強みになるとお伝えしたいです。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
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