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サルでもわかるAIエージェント

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はじめに

この文章は以下の方を対象にしています。

  • AIエージェントが気になるけど何ができるのかわからない人

  • 業務への活かし方がわからない人

  • 触ってみたいけど少し怖い人

エンジニアリング以外だとPM界隈で記事になっていることが多いですが、運用面に特化した記事が多く初心者には敷居が高い印象がありますよね。この記事では初心者でも親しみやすく、だれでも簡単に始められるように解説していきます。
新卒の方から年配の方まで、PCで作業をする全ての人が対象です。

この記事では、実際に私が業務で使用した具体的な例をもとに、AIエージェントの動きを紹介します。

ぜひ、CursorやClineなどを用意して、実際に触りながら読んでみてください。どちらも初期設定はほぼないので安心してくださいね。

私はMacユーザーなのでMacの用語を使用しますが、Windowsユーザーの方は適宜読み替えてください。

テキストエディタの基本

Cursorは独立したエディタ、ClineはVS Codeに追加する拡張機能です。どちらもAIエージェント機能を持つテキストエディタです。

**ワークスペースを準備しよう

ワークスペースはフォルダを管理するための画面です。MacならFinder、Windowsならエクスプローラーのようなものです。エディタでは、よく使うフォルダをワークスペースとして登録してすぐにアクセスできます。

**ターミナルって何?

AIエージェントを使う中でファイルやフォルダを作成するときに、ターミナルというものが動き出すことがあります。
AIが自動でコマンドを入力し始めて初めて見ると少し怖いかもしれませんが心配ありません。

ターミナルとは、簡単にいうとコマンドを入力してPCを操作する場所です。例えば、mkdir test_folderで新しいフォルダを作成、touch new_file.mdで新しいファイルを作成できます。

AIエージェントを使ってみよう

ここからは具体的な使用例を紹介します。各ケースを参考に、ぜひ自分の業務に当てはめて試してみてください。
Cursorであれば画面右側、ClineであればClineのアイコンを押すとプロンプトを入力する場所が出てくると思います。

case.1 記事やメモからTodoを作る

noteやZennの有益な記事を読んでも、業務への落とし込みが難しいことがありますよね。AIエージェントを使えば、以下のような指示で簡単にTodoリストを作れます。

私は生成AIチームのプロダクトマネージャーです。このURLの内容をTodoリストにしてください。
https://docs.anthropic.com/ja/docs/build-with-claude/define-success

実行結果は以下のようになりました。


Task Completed

生成AIプロダクトの成功基準を定義するためのTodoリストを作成しました。

Anthropicのドキュメント「成功基準を定義する」を参考に、プロダクトマネージャーとして取り組むべき項目を体系的にまとめています。このTodoリストは以下の5つの主要セクションで構成されています:

  1. 成功基準の基礎設計 - プロダクトの目的やユースケースの特定など、基盤となる作業
  2. 具体的な成功基準の策定 - タスク忠実性、一貫性、プライバシー保護など8つの重要な評価軸ごとの具体的な基準設定
  3. 評価フレームワークの構築 - 設定した基準を測定するための方法論の確立
  4. 継続的改善プロセスの確立 - 定期的な評価と改善のサイクル構築
  5. チーム内での共有と合意形成 - 関係者間での認識合わせとコミュニケーション

各項目はチェックボックス形式になっているため、進捗管理にも活用できます。ジンジャーのような複雑なHR SaaSプロダクトにおいても、生成AI機能を導入・評価する際の指針として役立てていただけます。

ファイルは「生成AI_成功基準定義_Todo.md」として保存されています。


AIは指定した記事を理解し、必要な作業をTodoリスト化してくれます。作成したファイルは自動的に「Todoフォルダ」など指定した場所に保存されます。

MarkdownとObsidianを活用しよう

AIが生成したTodoリストはMarkdown形式で作成されますが、テキストエディタでそのまま見ると少し見づらいかもしれません。そこでObsidianというノートアプリを使うと、MarkdownファイルをNotionのようにわかりやすく管理できます。
Todoリストのチェックボックスを簡単にクリックで完了・未完了に切り替えたり、リンク間の移動が直感的になったりしますのでぜひ一度試してみてください。

case.2 AIの動きにルールを設ける

何度かAIエージェントを動かしていると痒いところに手が届かないことがあると思います。その際はAIエージェントの「Rules」を活用しましょう。

Rulesを設定するとAIの動きを自分好みに調整できます。例えば、以下のように記述します。

# ロール定義
- あなたはjinjerというHRSaaSのプロダクトマネージャです。
- 質問には通常の回答に加えて非エンジニアにも分かりやすく補足してください。
- Todoの作成指示をされた時は親タスクの期限と優先度を質問してドキュメントに盛り込んでください。

非常に簡素な内容ですが、これを一言入れるだけでも回答内容がかなり変わります。
有名なフレームワークを組み込んでAIエージェントに質問させるのも良いと思います。

設定は簡単で、Clineであれば.clinerulesというファイルを作り、プロジェクトのルートフォルダに置くだけです。
ルールを複数ファイルで管理したい場合は.clinerulesという名前のフォルダを作成し、その中に.mdファイルを格納する形式でもOKです。

rulesは多くの人が公開しているのでぜひそちらも参考にしてください。
記載方法はClineでもcursorでもマークダウン形式なので使っているツールは気にせずに参考にして良いかと思います。

case.3 AIが作ったTodoをAIに整理させる

case.1でTodoを作成させるお話をしましたが、それだけだとTodoリストが乱立するだけでタスク管理ができませんよね。
AIが生成したTodoが多くなりすぎて困ったら、AI自身に整理を任せましょう。

今日やることをdailyフォルダに作成して

実行結果は以下のようになりました。


Task Completed

Dailyフォルダに本日(2025年5月9日)のTodoリストを作成しました。

ファイル「2025-05-09.md」には以下の内容が含まれています:

  • 本日のタスク概要
  • 優先度の定義(高・中・低)
  • カテゴリ別のTodo項目
    • ユーザー会関連(Figma資料作成の完了など)
    • jinjer Cline導入計画
    • 生成AI関連
    • 日常業務
  • 進捗管理表
  • 今後の予定
  • 参考資料へのリンク

現在開いているタブや進行中のプロジェクトに基づいて、jinjerプロダクトマネージャーとしての業務に関連するタスクを整理しました。特にユーザー会のFigma資料作成が本日期限となっている点を優先度高として設定しています。

必要に応じて内容を編集し、実際の優先度や期限を調整してご活用ください。


Todoフォルダの中に記載されている期限や重要度に合わせてその日専用のTodoリストを作ってくれます。
さらに、1日の終わりにはその日のTodoを読み込ませて、大元のTodoリストを更新すると管理が楽になります。

まとめ

みなさん、AIエージェントを使ってみた感想はいかがでしょうか?
案外、クオリティの高いアウトプットが出てきたと思いませんでしたか?
今回はテキストを主にした利用方法を記載しましたが、CSVファイルなどのデータを読み込ませてアクションさせることもできるのでぜひ試してみてくださいね。

AIエージェントがもたらす新しいユーザー体験は、きっとこれまでの仕事の仕方を大きく変えると考えています。まずはちょっとした操作から試して、あなたの業務にどう活かせるかぜひ検証してみてください。この記事をきっかけに、皆さんの業務がより快適に、そして少しでも楽しくなれば本当に嬉しいです。

おわりに

jinjerでは 生成 AI × HR Techを加速する仲間を募集中です!興味ある方は こちら をチェックしてください。

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