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コーディングエージェントの現在地

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色々触って思ったことを適当にまとめる

エージェントはどれがいい?

色々触ったが大きく2種類に分かれる
どっちが良い悪いとかはなくそれぞれメリデメがある

AI完走型

kiroみたいな可能な限り人間のアクションを少なくする思想のエージェント
Cluade Codeを作り込んでこれを実現しようとしてる人も結構いるイメージ

少ない指示で色々やってくれて、皆が考えるAIみが強くてバズりがち
railsとかに近いイメージで、開発とはこういうものであるという仮定を置いて、その仮定のもと、AIがそれなりのクオリティーのものを出力することを目指している
反面、出力の担保のために手数が多くなりがちでオーバースペックになるケース多々ある
良くも悪くもコーディングのやり方を強制させられる

柔軟性がなくて個人的に好みではない

AI併走型

clineやClaude Codeみたいな人間と一緒に開発する思想のエージェント

適切な粒度に分解されたタスクを期待値通りにこなすことを目指している
そのため、AIにタスクとして 何をどのくらいの抽象度で依頼するのか が重要になり、利用者の能力の大きく依存する
誰が使っても同じ出力になるものじゃないので当たり前だが、多くの人が適当に使って使えないじゃん判定する

柔軟性があって個人的に好み

銀の弾丸はない

当たり前だが、銀の弾丸的なエージェントはない

単純なCRUDのapiを作るのにkiroはオーバースペックで本当に開発の効率上がってるか微妙だし、仕様変更などの複雑なタスクはClaude Codeで安定した出力を得るのは難しい
逆にClaude Codeであれば、CRUDのapi程度の簡単なタスクだったらすぐに出力できて生産性が上がるし、仕様変更などの複雑なタスクはkiroのようなエージェントであれば安定した出力が得られる

利用者や組織のAIへの理解、対応しようとしているタスクに応じて使い分けるのがよい

実際エージェント使った開発ってどうなの?

下記ブログのこの一節の通りだと思う

AIというアーマーによって、本体が10倍強ければ、それが10倍増幅されるイメージだ。でも、本体がしょぼければ、ゴミを10倍のスピードで生産することになる。

https://note.com/simplearchitect/n/na43d5b84fdf1

組織にAIを使いこなせる優秀な人間が成果は出るが、いない場合はマイナスにすらなると思う
ここでいうAIを使いこなせる優秀な人間というのは、AIに詳しい人ではなくソフトウェア開発に詳しい人である

AIに詳しくなるというのは能力の倍率を上げるようなイメージで、思っているよりも重要ではない
生産性が2倍、10倍になっていくイメージ
決して能力の大きな底上げにはならない

ソフトウェア開発に詳しいというのは出力するコードの点数に直結する
詳しくない人は50点のコード、詳しい人は80点のコードみたいなイメージ

実際の業務で考えてみるとリリース基準にみたない70点未満のコードは脆弱性を生んだり、技術的負債を生むのでないほうがいい
つまり50点のコードを2倍、10倍で生産されるのはもはや組織にとってマイナスになる

もちろん組織のフェーズには依存する
スタートアップ等で今お金を稼ぎたい場合は50点でもコードがある方がいいという場合もある

結局は今まで通り個人、組織の能力に依存

色々書いてきたがまとめると

  • 生産性は上げるが、能力の底上げはできない
  • 出力の質は個人の能力に大きく依存する
  • AIとの開発がうまくいくかは組織、個人の能力次第

本質的な部分は今まで開発と変わらない
ただ能力の差がより顕著に出てくるので能力がない人たちは今まで以上に厳しい立場になり、能力がある人たちは今まで以上に市場価値が出る

MCPってどうなの?

大抵のエージェントにはMCPのクライアント機能があり、MCPの機能を使うことがきる
有名なところだとserena、context7などがある

トークンを節約するために使ったり、githubを操作したり、多種多様な目的で提供されている

本当に必要な機能だったらエージェントに取り込まれる

ツイッタランドでは日々新しいMCPで盛り上がっているが、基本的に使う必要はない
本当に必要な機能であればエージェントに取り込まれるはずである

例えばlspを使ってインデックス作るのは割とすぐ思いつく機能ではあるが、それをエージェントが組み込んでないのは想定しているユースケースではメリットが薄いということである

中期的な記憶が多くのユースケースで有効というのがわかって来たので、cluade codeで直近の会話の内容を参照するようになったケースのように、本当に必要な機能であれば取り込まれるので、無理に追う必要もない

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