AIによって開発生産性という概念が変わったという話
皆さん、AIしてますか?
僕はもう飽き始めました
開発エージェントが登場し、「こりゃとんでもないものができたな」と思ってAIを触り始めて数ヶ月。
おおよそ「AIが何たるものか」が分かり初めて飽きてきました
数ヶ月使って溜まった知見の中で、今回はAI利用の評価の一つの軸となる生産性についてまとめます
今までの開発生産性
さて、生産性と言って皆さんはどんなことを連想するでしょうか?
SIerなどであれば工数や人月、web業界に詳しい人は4keysを連想するでしょう
今挙げた生産性に共通するものは何でしょうか?
それは速さです
今までは1人の人間のアウトプットを最大化する手段は、早く処理しかありませんでした
人間の時間は平等で1人が使える時間には制限があり、変数が速さしかなかったわけです
なので短ければ短いほどいいデプロイ頻度やリードタイム、少なければ少ないほどいい工数などを生産性として長らく利用してきました
AIの登場
そしてここ数年でAIが登場し、我々エンジニアの領域でも実用的なものが生まれてきました
開発エージェントのclineやclaude codeたちです
彼らは非常に賢く、SFの世界のように自動でコードを書いてくれました
当然我々は彼らに飛びつくわけです
会社もお金を出して我々に彼らを使われてくれました
さて、開発エージェントが登場してしばらくたち、評価のときがやって来ました
会社としてはゲームチェンジャーになりうる開発エージェントへの投資が費用対効果的にどうなのかを判断し始めるフェーズに入ってきました
エンジニアは大絶賛です
効率爆上がりと騒いでいます
それでは開発生産性を見てましょう
なんと変化がありません
何なら悪化しています
なぜでしょうか?
それはAIは速くないからです
そもそもAIはなぜここまで騒がれているのでしょうか?
速いからでしょうか?
答えは人間と同じようなことができるからです
決して速いからではありません
我々と同じことができるのです
開発エージェントで考えるとコードは我々と同じようにかけます
しかし、彼は記憶がないので1からコードを探索し、探索した情報を整理し計画を練り、練った計画を元に実装をするといった複雑なワークフローで動きます
そのため人間よりも速い出力を持っていても人間よりもコードを書くまでに時間がかかってしまい、結果思っているよりも速くないのです
先ほど生産性を上げるための変数は速さしかなかったと説明しましたが、AIの登場により時間も変数になったのです
つまり今まで速さを測る生産性ではAIの生産性は測れなくなったのです
これからの生産性
ではこれからの生産性は何なのか?
それは量です
AIを使いこなせる人はより多くのAIのリソースが使えるようになり、1人で2,3人分のアウトプットを出せるようになります
AIは疲れず、労働基準法にも引っかからないので24時間365日働けます
自分と全く同じ作業ができるAIを使えれば、8時間しか働かない人間の3倍のアウトプットになります
このように計測すべきは速さでなく量なのです
ただ量を測るには問題があります
ハックされやすいのです
prを例に考えるとわかりやすいのですが、小分けにしたら量が増えるのです
つまり、我々はハックされにくい量を測れる指標を発明する必要があるのです
会社にAIを取り上げられないように指標を発明しましょう
ちなみに私は発明できなくて取り上げられそうです。しらんけど
おわり
補足資料
開発速度絶対速くなってるという人のために速くなってないよという調査結果を貼っておきます
もう一つは記事が英語で読むがめんどくさい人いるので、解説付きのXを貼っておきますちなみに私も10万くらい使って試して速くはないという結果になりました
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