Chapter 04無料公開

在庫

jeyei
jeyei
2021.03.15に更新

在庫とは

アウトプットという行為は「外」に「何か」を「置く」事でした。
逆に言えば、「置く」対象である「何か」が「内」に存在しないと成り立たないという事です。

このチャプターでは「内」に「何か」がどれだけあるか、つまり「在庫」という概念について説明していきます。

在庫がないなら仕入れればよい

人と会話をする時、人は頭の中にある「言葉」を紡いで「相手」にアウトプットをします。会話に必要なリソースは「言葉」の量、つまりボキャブラリーが豊富かどうかだけでは計れません。

言い回しやイディオム、常套句、慣用句、日本語であれば丁寧語や尊敬語、謙譲語などの表現装飾、抑揚やトーン、会話のリズム、目を見て話すといった会話のテクニックなど会話を円滑に進めるための知識リソースはすべて「在庫」です。

では、先のチャプターで説明した「境界」としてアウトプット(会話)をする対象(相手)が
もう既に定まっているにも関わらず、何を話したいか、どう伝えるべきか、わからない場合はどうしたらいいのでしょうか?

何を話したいかわからない、どう伝えればよいのかわからない、というのはつまり「内」に「在庫」がない状態です。

ないものはアウトプットできない。
当然ですよね。

在庫がないのであれば会話の「材料」として仕入れましょう。
そう。インプットです。

インプットについて

アウトプット(output)の直訳は「出力」でした。対して、インプット(input)の直訳は「入力」ですね。

上記の例は「会話として相手が決まっているのに話せない(出力できない)」という状況でした。ではこの場合における「インプット(入力)」とは何を指すのでしょうか。

伝えたい相手が自分にとってどういう立ち位置の人間なのか、会社の上司なのか、部下なのか、エンドユーザなのか、BPさんなのか、初対面の人間なのか、などによっても変わってくると思いますが、先にお話しした会話を円滑に進めるためのリソースを何かしらの方法で自分のモノにする事です。

ビジネス的な会話フォーマットや専門的な知識が足りないのであれば、インターネットで調べるもよし、専門的なスクールに通うもよし、有識者に尋ねるもよし、アプローチはいくらでもあります。
要は「勉強」ですね。

貴方のセンスがないとは限らない

簡単なおさらいです。
アウトプットをする際には「境界」として「外」の誰に向けるものなのかを決めるのが最初に行うべきタスクでした。そして、アウトプットの対象が決まったのであれば「在庫」を確認し、「在庫」があればそのままアウトプットを行い、もし「在庫」が手元になければ「インプット(勉強)」が必要という事です。

この「在庫」のチャプターにて伝えたいポイントは

いいから勉強しろ!勉強だ!勉強!

という事では決してありません。

アウトプットできないのは、貴方の能力が低いとかセンスがないとかやる気が足りないとかそういう事ではなく、アウトプットできないのは単純に物理的な問題であり、自分の中に在庫がないだけだという事実を知ってほしいのです。

しばしば、自分が思うようにうまくアウトプットできずに、必要以上に落ち込む人を見かけます。まるで先天的なセンスや生まれや環境といった絶望的に抗いがたい状況を妬み嫉むように。

違うんです。
高いお金を払わないと享受できないオンラインセミナーや講習、技術書を元にしたインプットというケースがあるのも事実ですがインプットというものは本質的に、本来そんなに手間もお金もかからないものなのです。

ITというスキームで言えばパソコン(もしくはスマホ)とインターネット環境があれば誰にでもできることです。今、この文章が見えているという事は条件は満たしていますよね。

アウトプットに必要な「在庫」がないのであればインプットをする。そしてそのインプットの敷居は本質的にとても低いものである。これがこのチャプターで伝えたいことです。

次のチャプター「順番」ではインプットとアウトプットの相関性についてもう少し詳しく見ていくことにしましょう。